佐藤みなみ (さとう みなみ)
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作風概説
整った感じだがかなり極端な表情も含めて表情豊か。ただし不思議な硬質感、あくのような感じ、かすかな違和感を覚えさせる明るすぎる感じがどこかにある。
崩れるときには大きく崩れるがそれも可愛い。空の使い方が結構うまい。
話は平凡にも思えるがかなり唐突でパワフル、一気に運ぶ。かなりヤバめのギャグも多い。
「いかほどっ」「どれだけっ」という強調語を繰り返すのがなんとなく面白い。
代表作
2008「そのときはふたりで」
どうしようもなくモテない結衣ちゃんはある日一念発起して世の中見た目だと悟り、きれいになった。
そうしたらいきなり別のクラスの男子に、すごく情熱的に告白された!彼は校舎も違うから、過去の彼女のことは知らないはず。
とりあえずデートするけど、彼をだましているんじゃないかと罪悪感が…何より昔のプリクラ帳は死んでも見せられない!
2008「セカンドキス」
つきあって三ヶ月、手をつないでのいつもどおりの帰り道…突然彼氏の稜ちゃんにキスされた真麻ちゃんは戸惑って突き放してしまった。
胸がいっぱいで食事ものどを通らない、でも翌日の彼はいつもどおりどころかむしろ冷たく、なんだかギクシャクとしてしまう。
互いの思いも信じられなくなって、別れさえ言ってしまうけど…
不安定すぎる心を巧みに描いた。
2009「むりやり探偵部!―藤原那由多少年記―」
ある日、(オカマの)先生が黒板に悪口をかかれて怒っているとき、藤原那由多くんが遅刻してきた…犯人扱いされた彼は、鮮やかな推理で真犯人を暴く。
推理小説マニアの愛沢ちまきちゃんはそれに感動し…人気者のクラスメートである那由多くんをそのときまで知らなかったというのもぼけた話だが…探偵部の申請を認めてもらうため手伝って欲しい、と頼む。
生徒会長は他ならどんなくだらない一人部も認めるのに、探偵部だけは却下する。そして那由多くんを見たと同時に、問題児扱いして勝負を挑んできた。都大会優勝選手である会長とテニスで…
ものすごいずれっぷりが実に楽しい。
2011「ににふに!―単純冥界交霊譚―」
三十日前母親が亡くなり、それまで流されるままにオタクライフを送っていた加地流転くんは、性根を入れ替えることにした。
そんなとき、空から女の子が落ちてきて…「あなた幽霊にとりつかれてる」と。そして派手なアクションをかましたが、相手の霊は話しかけようとしただけだったり。
美少女死神さとりちゃんが冥界と連絡したら、十王の一人が行方不明で新たな閻魔を誕生させるため、第一候補のさとりちゃんを送ってきたのだが…
その初仕事として、幽霊の光宙の「はずかしいもの」を探しに湘南へ!
楽しいシリーズに、なるはずなんだが…
今までの実績、現在の地位
増刊でも実質的に連載した。
「地獄少女 閻魔あいセレクション 激こわストーリー 暗」に参加、単行本デビュー。
2012年5月号より読者ページ担当。
個人的な感じ、思い出
バランスがよくとても面白かった。
笑顔もいいしいろいろな表情も楽しく、とにかく楽しめた。デビュー後第一作の不思議な硬さもとても心に残る。
これからどんな作品が出てくるか楽しみ。思い切り期待を外すような、とんでもない作品が出てくるかも。うまくすればすごく化ける気がする。