渡辺あすか(わたなべ あすか)

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作風概説

 スタンダードな正統派。

 絵はまだ単純だが暖かく丁寧な感じ。背景などもかなりしっかりしている。

 言葉の感覚に優れており、モノローグがさりげない副旋律になっている。切ない感情をなにげなく表現するのが非常にうまい。


代表作

2003「マチコ巻きライダー」
 幼なじみのひなちゃんとはるくん、のんびりはるくんにいらいらしていつもひなちゃんが自転車をこいでいる。
 そんなところを山野くんに見られ、男女形勢逆転などと言われてショック!なんとなくいつもと違う感じもする。
 友達としか見られてないよ、とはるくんは言うけど、ひなちゃんはそれを認めない。静かな愛情を独特の感性で描いたデビュー作。

2003「チェリッシュ!」
 転んで側溝に尻がはまり、みんなに置いていかれたこのえちゃんは助けてくれた橋本くんにほれて美化係に。でも相変わらずドジで役立たず、しっかりしていてきれい好きな斉藤さんと橋本くんを見ていると居場所がない。
 ある日、少しでもと野の花を摘んできたけれど橋本&斉藤は豪華な花束を持ってきていて場所がない。そこを橋本くんは牛乳パックを切ってきて活けてくれた。
 どんどん情けなさがたまってきて、ある日…表情や技巧に頼らず切ない思いを伝える傑作。


今までの実績、現在の地位

 2002年大量デビューの一人。


個人的な感じ、思い出

 言葉の感覚はとてもいい。絵がもっと成長してこの言葉を活かすことができたらいい正統派になるだろう。

 技巧でではなく、状況や普通の会話から全身に痛みが走るような昔の感情、感覚を思い出させるのは本当にすごい。「永遠にさようなら」がかなり笑えた。