雪森さくら (ゆきもり さくら)

戻る もえるごみへ ほーむへ


作風概説

 線がやや強く、(今の三誌の基準では)小さめで円に近く、アクアマリンのような透明と不透明の中間の瞳。
 かすかにふわっとした感じもあるが、全体にやや硬質。

 男もかなり顔の雰囲気は甘いが、鎖骨と胸鎖乳突筋をえらくくっきり描く。
 思いっきり男の裸を描くなどとんでもないことも…
 太った女子という難しい表現も的確にこなす。

 指先や文房具などがとても細かい。部屋など画面の広がりがうまい。


代表作

2015「七緒くんはマンガ家王子さま」
 いきなり「キスしていい?」…受け入れ体勢の星ヶ丘えなちゃんをよそに、七緒瑞希くんはマンガを描き始めた。
 七緒くんは単行本も出た男子高生少女マンガ家、えなちゃんは彼が好きで、モデルをやっている…
 壁ドンなどをやってもらって目いっぱいドキドキするけど、それ以上の進展はない日々。
 締切がかなり近くて、手伝いに行くことにしたえなちゃん。仕事は済んで、連載の話があると聞く。それがリアルな恋だから困っているという彼に、「わたしでよければ恋人になるよ」と言ったけど、彼は「だれにでもいわないほうがいい」と拒絶する…

2016「九十九くんの愛はまちがっている」全二巻。
 五年前に事故で両親を失った月嶋未魚ちゃん。小さい弟を世話して家事を完璧にこなし、名門校に首席入学…
 だが、学年一位は奪われた。あとからイレギュラーで海外から受験した九十九という男が、満点…
 学年一位=授業料無料+付属大も学費無料を取り返すと誓った彼女だが…彼の新入生挨拶。
「月嶋未魚。オレはあんたと出会うためにこの高校に入った。オレと結婚して」
 当然断ったけど、家が火事になって大事な弟がいない…「なんでもしますから」と言ってしまって、当然彼が助けてくれて…
 家もないし「なんでもします」もあるので、要するに16歳の誕生日までの百日間新婚ごっこをしろ、という命令が。
 のっけから大暴走の新連載。

2017〜「思春期女子のあるきかた」
 太っているあかりちゃんは、いつも明るく笑っていて、女子のみんなには頼られている。
 コミュ力が高いからイケメンの一ノ瀬くんの情報を得てほしい、と言われたりもする。
 利用されたりもするけど、それでも明るくしている…
 数か月に一度読み切りを載せる、というシリーズ。

2020〜「新婚だけど片想い」
 白井皐月16歳、親の決めたお見合い相手と婚約しました。さらに同棲も。
 彼女自身も評判の才色兼備、そして婚約者は若き囲碁の天才。
 ただ問題は…その婚約者がそっけないを通り越して…とにかく囲碁に集中したいので関わるなと。


今までの実績、現在の地位

 あちこちでかなりコミックスも出している。「なかよし」には読み切りで登場してから、連載開始。


個人的な感じ、思い出

作品は正統派で面白かったのでこれからも楽しみ。
鼻血が出るほど徹底的に正統派の作品をやってほしい…と思ったら、ある意味その通りにしてくれた、ような気もするけど…。

シリーズの形は面白いし、難易度も高いと思うがその分楽しみ。