ちゃお2005年3月号感想

ちゃおっ娘☆レボリューション…やはりポストミルモの中心は「きらりん☆レボリューション」でしょうか?
気になるのが、その新連載では阿南まゆき先生もタイアップで、やはりベテランのほうが強いことです。
もっと新しくレギュラーが出てきて欲しいのですが。

あ、いつもは感想を書いていない「I LOVE W」ですが…ひし形の面積を三等分する、というのは実際に作図問題(目盛りのない、直線を引くだけの定規とコンパスだけを使って図形の問題を解くこと)としても面白いと思います。
どんどん三分の一に近づく方法はある意味コロンブスの卵です。多分解説したらずるい、と叫ぶでしょうね。
有限回でひし形の面積を三等分する方法もいい頭の体操、受験の補助になると思いますよ。
ぜひ両方考えてみてください。
僕自身考えてしまってちょっと楽しい時間を過ごせました。やはり数学は楽しい…まるで蜂蜜の底なし沼。答え

くれない花吹雪(にしむらともこ) きらりん☆レボリューション(中原杏) スパーク!ララナギはりけ〜ん(もりちかこ) ビューティーポップ(あらいきよこ) キス=キス(八神千歳) ノンストップ☆のん!!(こはら裕子) ミルモでポン!(篠塚ひろむ) ぷくぷく天然かいらんばん(竜山さゆり) チェリッシュ!!(阿南まゆき) ルナティックHoney(宮脇ゆきの) こっちむいて!みい子(おのえりこ) シンデレラコレクション(今井康絵) 次号予告

くれない花吹雪
冒頭から…かわいらしさのほうが強くて、スピード感があまり感じられなかったのが残念。
小さいころからずいぶん厳しい訓練ですね。
出会いは…単なる一目ぼれでは?
この決意は単純でとても分かりやすいです。
成長後、一人前になれるだけの腕はあるのかが気になります。
あ…剣道の手の内から間違ってます。まあ、前に防具もつけずに打ち合うのを描いてしまうぐらい剣道には関心がないようですから、仕方ないのかもしれません。
壁透視など、そういうレベルの忍術ですか…『こいき七変化』もそうでしたが、そういう魔法に近いレベルのほうが面白いかもしれませんね。あまりリアルにやられても小学生読者は引くでしょうし。
氷の王子…また分かりやすいキャラクターです。さて…
スポーツエリートが毎年学校を去るのは、ある意味当たり前です。
スポーツ選手を目指して極限まで自分を鍛えている、まして子供の体を酷使している以上不運はつきものです。
瑠璃さんがどんな形で出てくるのかも楽しみです。意地悪役か、それとも…
いきなり忍者同士の戦いになってしまうのも分かりやすい展開ですね。

きらりん☆レボリューション
なるほど…うまい。
「宙くんってかわいいねv」というのがなんか爆発。盆暮れのビッグサイトで、人口密度が結構低くて歩きやすいところではさぞや…。
いきなりこけて、そこからアドリブで自然に、というのはうまいです。とっさに対応した宙人くんも見事。
もしかして「愛里のこと好きだから」って本音では?「あたしもハルが好きだよ」同様。
で、うまくいったと思ったらキスシーン…楽しみになってきました。
なーさんとカメさんのこれは、まあ笑えますが「だから何のドラマだよこれ…」に同感。
いよいよキスシーン…で、きらりちゃんのおびえをうまく描いていてドキドキしましたが、結局は宙人くんの優しさが光りましたね。
多分、星司くんだったとしても同じことをしたでしょうが。
ここからの展開はどうなるか…本格的に今後の「ちゃお」を支える看板になりそうなので、盛り上がって欲しいです。

スパーク!ララナギはりけ〜ん
ここまで本格的なスポ根になっていくとは。これだから油断できません。
「わたしたちにも名前くれよ!!」は笑えました。名前がもらえるといいですね…『半熟忍法帳』のあの子たちでさえもらえたのですから、いつかは…
ナギちゃんのドライなところもしびれます。
そして…うわ、なんだか壮大です。
中国が相手じゃないのは意外ですが…おい、いろんなものって何を出すんだ…
というか緊張オーラが伝染するのは爆笑!隔離したほうがよかったのでは?
ナギちゃんも緊張するのは…緊張オーラのせいだけじゃなさそうです。いいわけにはなりませんね。
「2番の代わりに8番」というのに、小さく「ララ」「名なし」とルビがあるのが笑えます…八番の子、本当に「名なし」という名前にならなければいいんですが。
この秘策は笑うほかないです…実際にはどうするんでしょう。
「ただのイっちゃったオッサン」がまた笑えます。
一気に追い上げ…でもララちゃんのピンチが続いて、ここでマッキーが頑張ってくれるのは意外ですしかっこいいです!
置いていかれたことに苦悩するララちゃん…苦悩がある以上まだ見込みはあるのですが。
「怖いよ 逃げたい ミスをするのが コートに立つのが 動けないのが 怖い―」これはスポーツをしている人の多くにとってあまりにもわかる心理のはずです。
それをララちゃんがどう乗り越えるか、そしてナギちゃんがどう乗り越えてきたのか…相当多くの読者が自分のことのように思ってしまうでしょう。
こうしてケンカになって、五十峰監督が出てくるのは…予想外のうれしさです。
まあ「本当か…?」と不安になるのは笑えますが。
ナギちゃんにこそ、そこが…もう胸が痛くなるような期待があります。

ビューティーポップ
いよいよ泥沼の始まりか、と期待させてくれます。
カナリア…すばらしい呼び方ですね。
あ、携帯の待ちうけって…昔なら生徒手帳の写真なんですね!なぜかそっちのほうが風情があるというかときめくのですが。
鳴海家の悪趣味はちょっと笑えます。それで珍しく電話して…やっぱりあの父、本当にそっくり。
普段の学校の一幕を自然に描くのはさすがにすばらしい!加奈子ちゃんの感情がふっと静かに伝わってきます。
で…部活昇格?というかナルナル、自分に投票してどうするんだ…
秘書というのもなんかおいしいポジションです。勝手といえば勝手ですが。
ナルナルが怒っているのはあまり意味がないような。携帯録音は笑えました。
こしば美容室での、ごく静かな修行の情景もいいですね。この攻防も。
そして…泥沼は置いといて新展開?
いきなりものすごいぶりっこには一瞬引きましたが、多分僕もこの学年だったら引っかかっていたでしょう。
まるでシースナイフでも抜くように自然に櫛が出てくるのはなんかすごい…
で、男と勘違い…爆笑。

キス=キス
ある意味ほっとしています、『ミルモ』のような泥沼にならなくて。
結局粗末にされた瑞樹くん、しっかり幸せになってますね…こういうのはうれしいです。
みんなにも認められているようでほっとしました。シンディも…
誕生日パーティ…サプライズパーティに決まっていますから、疑うだけ幸せです。
結婚を意識するのはかわいい。
こういう目的があってのバイトはいいかもしれません。社会経験にもなりますし。
そして…予約しておけばよかったのに。
ちょっとブルーな分、再会はしっとりとしたいいムードでした。
そして、この指輪と…熱いキス、静かに熟成された深い思いに酔いました。
キスの大胆さも素敵です。
このラストはなにが言いたいのか少し分からない気もしますが…ムードつくりと男子の魅力はすばらしかったです。
次回作ではそれをもっと活用して欲しいですね。魅力的な男子が何をするか、それに女子もどう関わるか…理想は『プライベートアイズ』の時緒と里花ちゃんのような関係でしょうか。

ノンストップ☆のん!!
難しいですね、これは…
英次会長の強さは意外と高い迫力を持って描かれています。その過去の描写もいいです。
「強くなった英次は何か得られたの?」という言葉も鋭い!
無茶なロングシュートから、それを見つめる視線と…まるでのんちゃんの強い視線に押されたかのようにリングに転がり落ちるシーンはすばらしいです。
これで解決…としないのもいいですね。
初めに木の上から「負け組」たちに大空を見せて、それから一番絶望的なところに…
「一緒にいるやつは」というのがひどい。
変装して助けるのも…そこまでして、と胸が痛くなります。
「本当に学校に来たいのか?」という言葉もある意味真実ですね。学校というのは本質的に順応を求める場です。それにどうしても馴染めない、魂を売ることができない彼女には、本質的に学校そのものが向いていないのでは…
日本では学校に向いていない子が学べるシステムがないのが残念です。戦前の日本では家庭学習でも『窓際のトットちゃん』の学校でもよかったし、アメリカでは家庭での学習にも柔軟に対応しているのに。
「おまえが助けようとしてることはこいつらを苦しめてるだけだ」という言葉の絶望には言葉が出ません。
答えは、「一番学校に行きたいのは福なのに」でしたか…
「泣くな」「泣いてなんかない!!」というやりとりもいいです。
これで解決、と思ったら…結局短期で終わるのが残念ですね。

ミルモでポン!
今月号を読むのが怖かったです、正直。まあ「なかよし」の『とき☆めか!』で、「200%不幸ってカンジ」という台詞を読んでかなり心は整理できていましたが。
冒頭の、ミルモお母さんがちょっと楽しませてくれましたが…ここまで悲しみを描くとはすごいですね。
そういえば、(妖精が見えない)周囲はこの騒動をどう見ているのでしょう。
というか日高さんは楓ちゃんと結木くん両方殴って良ちゃんに勝負を挑む、住田くんは結木くんを殴る、松竹くんは必死で楓ちゃんにまとわりつく、ということはなかったのでしょうか?
良ちゃんは今結木くんとつきあっているのでしょうか…そこがはっきりしていませんね。
そういえば良ちゃんって、結構自分勝手というか…楓ちゃんのことは全く考えていないようです。
恋心スイトール…本当にあったらどうなのでしょう。使っていいのでしょうか。
サスケ&ハンゾーとヤシチのラブラブは呆れるというか…勝手にやってろという感じです、正直。
なにが起きるか分からない…それこそ死ぬ可能性もあるということ?よくもまあそんな恐ろしいことを。
この魔法はすごくかわいいです。そういえばアニメはずっと魔法バンクシーンなしでやっているのが少し物足りないかも。
この分裂はなるほど、と手を叩きました。
これまでの楓ちゃんは、特に結木くんに別れを告げたときは圧倒的に白が強かったようですが…黒もあって当然ですね。なんだかほっとします。
確かに悩みはないですね…もう。
うまく再統合できればいいのですが。白が黒を強く拒み、黒が憎しみに変わってしまうのが怖いです…
この黒と白の分裂と再統合はある意味人間の本質かもしれませんね。
黒の脱出計画はなんだかほほえましいです。
それで…後先考えてないおバカなところはこっちでしたか。
でもって、この罠に引っかかる奴はじめて見ました。
結木くんが昼寝をして、それにきゅーんとなっている黒楓ちゃんもかわいいところがありますね…
そして、結木…何を考えているのかは分かりませんが、どんな気分なのかは伝わってきます。
それでどうなるのでしょう。本来なら結木はもう、楓ちゃんにはなにもすべきではない…でも、どうしようもなく放っておけない存在でもあるのでしょう。
少なくとも楓ちゃんのことも、好きなのは確かです。
でもそれでどうなるのか…頭が痛いです。

ぷくぷく天然かいらんばん
ぷくぷく、冷静ですね。自分の目で見ていても納得してしまうのが笑えました。
おやつについての反応でぽんたじゃない、と確信するのも笑えます。
それで…そういうわけですか。まあ定番ですね。
で、性別も逆?
それで、最後のぷくぷくとぽんたのラブラブはなんかすごく柔らかい感じでよかったです。子犬のぬくもりが伝わってきて…たまらなく寂しいです。

チェリッシュ!!
オニキスの悪はよく描かれています。現代的な見方ではこういう救いのない悪は嫌われますが、本来の民話やおとぎ話では悪は絶対的に悪です…ひとつの段階として、これもありだと思います。
チェリーの…これは女の子の心かどうか、僕はちょっと疑問です。チェリーの心が男の子のままであったとしても、共に戦った友の危機を座視しなければならないのは胸が痛むでしょうから。
拷問を具体的に描かなかったのはせめてもの良心ですね…小さい読者もいますし。
ストレートな再開とプロポーズ、そして決戦と実に分かりやすい展開です。
オニキスの言葉、実はかなり真実を含んでいます。それを認めつつきちんと光の側に立つことができればいいのです。
狂気に近い恐ろしさもうまく表現できていますね。
オニキスを滅ぼす、そして男前魔法が解けるシーンの演出もなかなかいいです。こういう演出ができるのは貴重です。
そして、最後にはっきりした主題を「男の子っぽいって言われてる君へ」と合えて言葉にしたのもよかったです。
もちろん、男の子っぽい女の子は性同一性障害などの可能性もあるので一概にいうのはまずいのですが、大多数には当てはまりますからこれでいいでしょう。
そして…タイアップで使われるのは正直残念。これだけ独自の世界観があるのに…つぶれなければいいのですが。

ルナティックHoney
この子もこういう性格なのがちょっと笑えました。
今頃「私さっきリオと何する気だったの」と爆発しちゃうのがかわいいです!
「彼の瞳が近づいてきて」と、心に一気に入り込んでくるのを描くのもうまいです。
マオ君がさりげなく寂しい話をして、梨世ちゃんが抱き寄せるシーンはなんだかじーんとしました。
そして、リオが帰らなければならない宿命にも気づいてしまって、バレンタインで意識して…この積み上げは見事。ちなみにバレンタインの説明は、日本だけです。
ここで何をマオ君に口止めしたのか…ちょっと口止めからばれるまでの間隔が短い気もしますが。
後ろから抱きしめて「待てない 今聞きたい」は爆発ものです!
この邪魔は爆笑!確かにわざとですね。
ラッピングだけしてもらう、ということもできるのですね。それは合理的な。
リオ君は口止めされていながらなぜ言ってしまったのでしょうか。というか、もしかして口止めされていたのはこれではなく、もっと深い秘密では?
しかしこれが傷つくのは分かります…特に、それから本当の恋が芽生えてしまった場合には。
心が壊れる瞬間の描写も見事でした。
さて、真相は…そしてそれぞれの選択は…

こっちむいて!みい子
今回は単純などたばたのようで、実に楽しいです。
まもるくんのほうがいい子なのは、なんだかどうしようもないですね…ちょっと悲しいですが、それはそれで仕方ないことです。
こうだと、どうしても…普通に信賞必罰にしていてもまもるくんのほうをひいきするようになり、みい子ちゃんがひねくれる危険があるのが難しいところです。
本当にネコと入れ替わってしまって、もう…こっからのドタバタは見ていて恥ずかしいぐらいでした。
さて、次回は竜平くんと一つ屋根の部屋…男の子の生活をどれだけリアルに描いてくれるか楽しみです。

シンデレラコレクション
なんかもう、あいた口がふさがらないというのが正直なところです。ここまで力わざと言うか…強引な展開だと…
樹里ちゃんの言葉で自分を責めるのはどうでしょう。あくまでこれは、確かにニーナちゃんの鈍感さも悪かったのですが、怒りや憎しみは樹里ちゃん自身が制御する責任があります。
出たい、という思い、といっても客観的には…もうこれでどうしようもない、と思ったところで…これはもう呆れて言葉になりませんでした。
大人がまったく出番がないのも…ここは大人の仕事だと思うのですが…
というか樹里ちゃんの改心はあっさりしすぎで、力が抜けました。あれだけいろいろやって代償なし?
ステージで待っているのが旭というのはもう、呆れるのを通り越して…ヒロタンも出ればよかったのに。
そしてこの告白、もう言葉なんか必要ないですよね…みんなでのぞいていたのはお約束です。
なんというか、お疲れ様でした…。さて新連載はどんな作品でしょう。

新人の読みきりは楽しみですね。

そしてモンスターキャンディも復帰して、阿南先生はタイアップ新連載…さてどうなるでしょう。

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