パターン分類11-3

んちゃ、講義を始めます。今回は体格と年齢をその関連も含めて考えていきます。

前回ミスがありました。幼児体形を「胸が小さく、やせている」としましたが、少女マンガにおけるものは、本当の意味での幼児体形、つまり背が低く、腰のくびれもなく乳房が目立たないのと従来型少女マンガ風の、すらりとした長身でとても細くて体の曲線が薄めな体形に分かれますね。つまり単純な女子の体形の分類は太っている、やせている、(本当の)幼児体形、グラマーに分かれると言うことです。

年齢と体格ですが、言うまでもないことですが大体15〜18歳頃まで身長は伸び続け、成熟した段階で固定されます。かなりの個人差がありますが、そのほとんどは遺伝的なもので現在現実の医学では制御できません。個人差が激しいです。体重は身長と同じく成長する面と、肥満やダイエットなどでの増減の両面があり、ある程度意志次第で変化します。もちろん、努力ではどうしようもない体質の面も大きいのですが。

より細かく考えていきますと、幼児期までは無論小さく、体格の差(これを調べるのに時間がかかりました)はある程度見られますが極端な差はありません。伸びが急で、ちょっと見ないと一気に大きくなっています。精神面や運動機能の成長も急激です。

幼稚園に入る時期ではかなり個人差が出てきますが、大人から見れば皆小さいです。(一番大きい子供が(病気でなしに)一番小さい大人の身長を超えるのは小学校高学年ぐらい)ただ、子供同士や親同士ではかなり個人差は気になります。幼稚園児でもう肥満している、という子もいます。

小学校低学年では、まだ言葉、自己制御力、倫理観念などが未発達なので、集団の雰囲気や学校の体制にもよりますが、体の大きさが直接(喧嘩の)力に結びついてしまいます。体力的にも体格的にも男女の差がまだほとんどないので、その意味でも対等です。無論体育も男女合同です(僕の経験では大体小学校4年までは全部いっしょ、5年から種目によって別、中学から全面別だったと思います)ただ男子の中でも教育や読書などの影響によって、女子に対する暴力を拒否したり暴力そのものを否定する者もいます。体格的な伸びも大きく、個々人の特徴が少しずつ見えてきます。

小学校中学年から高学年にかけて、伸びる者は急激に伸びます。伸びていないように見える者もそれは伸びが急な者と比べればで、皆大きく伸びています。肥満などを気にしだすのもこの時期ですし、体力的にも成長著しく、特に運動部(僕の小学校時代にはどこにでもサッカー部があり、クラスの四人に一人はよく死なないな、というような練習をしていた)で厳しい練習をしている者は他を圧倒するほどの体力をつける事ができます。

身長の大きな伸びは中学校までですが、高校に入ってからまだ伸びる者もいます。中学で小さいままなので諦めていたら高校に入って急に伸びる、というケースもあります。

言うまでもなく15歳頃までは体格の変化が大きく、何年も会わなければ別人です。それだけに再会もので相手の見分けがつかない、などのギャップが生じるのですが。

身長が高いのは普通男子にとっては有利で、女子にとっては複雑です。男子の場合には身長が高い、というのはそれ自体が女子にとっては外見的な魅力になり、他の男子にとっては威圧(素手での喧嘩、格闘は武道経験の有無に関わらず身長が高いほうが圧倒的に有利!)として働きます。またバスケットボール、サッカー、バレーボールなどのスポーツにおいて大きな利点になります。反面、身長が高いのに運動神経がないとコンプレックスは余計大きくなります。また、中高生では不良の典型の一つとして、巨体で威圧するものの大して強くない、があります。少年マンガと共通で、やられ役が巨体であると言うこともあります。

身長の低い男子、特に相手役の女子より低いと男女共にコンプレックスの種になります。幼なじみの場合には男子は悔しいし、何とか身長を抜こうと牛乳を大量に飲むなどの無理をしています。女子の側は身長が低くとも彼はかっこいい、と素直に言えずにからかって傷つけて後悔していることが多いです。自分の身長の高さはコンプレックスですが、それが余計に暴言のもとになります。途中から出会った場合には初めから女子が男子をバカにしたり年下扱いしたりして、マイナス要素のある出会いになることが多いです。またスポーツでは、身長が低い男子が極めて優れた素質を秘めている事が多いです。

女子にとって高い身長はコンプレックスの種になります。男子にとってですが、大体11歳ぐらいまでは女子のほうが高くて当たり前です。スポーツ面で自分たちが不利になる、という以外にさして関係はありません。中学校以上で女子自身にとって高い身長は運動神経の有無に関わりますが、運動神経が優れている場合には{宝塚の男役的人気}を得、それによって性格も影響されます。劣っているまたは普通の場合には身長自体欠点でしかありません。どちらにせよ、身長が高い場合には女の子らしい、可愛い服が似合わないというコンプレックスになります。本来身長が高いのは(ある程度顔がよければであることは無論ですが、少女マンガの主要キャラクターは当然美形です)美的にも大きな美点なのですが、それに本人が気付くことは少ないです。普通それがマイナスだと思い、逆に小さくて可愛い娘に嫉妬を感じるものです。それが対比の意味もあり、身長の低い女子と親友であるときに複雑な相互嫉妬の関係になります。身長が高い女子は普通雰囲気、容貌なども大人の女性に近いか男性的です。性格的にもその容貌にふさわしいよう自立を求められ、可愛らしさや幼さを余り持たずに強くあることを期待されます。無理に大人びた言動をすることが負担になるケースも多いです。{疑似姉妹}の関係では普通姉の役割を持ちます。相手役の男子より身長が高い場合、上述のように厄介な問題になります。

逆に身長が低い女子もそれ自体にコンプレックスを感じます。{疑似姉妹}の妹になりやすく、その支配されている立場に対する不満はあるものです。そして自分の内面と外見が調和していない(これは後に詳しく検討すべきでしょう)時のギャップもあります。また、背が低いというのは当然、男子に馬鹿にされたり子供扱いされたりしやすいし、また実際上男子の部活を見物に行った時に人数が多いと見るのを邪魔されて不利、といった不便もあります。

体つきでは男子の場合、運動能力と密接に関係します。肥満体が(柔道や相撲を除くが、それらでも肥満体はやられ役としてのある程度の強さに過ぎない)一番運動能力が低く、次にひょろっとした痩せ型も運動能力は高くありません。

筋肉質が一番高いのですが、少女誌では少年誌のような極端な筋肉はギャグとして以外にはありません。運動能力が一番優れているのは一見やせて見える、柔軟な印象のある体格です。容姿として、女子にとって肥満体や筋肉質は恋愛感情による色眼鏡がかかっていない限り、醜い物体でしかないです。

女子は運動能力としてより、むしろ容姿の一部として体格が重要になります。逆に言うと運動能力が高くても服の上から見た体に変化はなく、ギャグ以外に筋肉質にはなりません。まあ、それは少女マンガの絵に筋肉を描くことが期待されていないから、そして日本人の意識として筋肉質の女体にさほど魅力を感じないこともあるのですが。容姿として、女子の意識もかなり変化があるので複雑ですが、女子自身はほっそりした体を理想とします。特に芸能界を夢見る女子はテレビが太って見えることもあり、必要以上にやせたいと思います。反面男子の目はグラマーであることを望む意識が強いです。女子もそれにあわせる意味もあり、グラマーを肯定し、目標とすることも多くなってきました。女子の体格は太っている、やせている、幼児体形、グラマーに分かれます。

身体障害ですが、これは複雑な要因です。単純な病気も含めて複雑多様な事を単純に身体障害とくくるのも不正確ですが、一々色々とある分類や医学的定義を挙げるのは面倒なので上から順に頭髪の無毛、失明、失聴、ハンセン氏病等による鼻等の欠損(これは機能障害が少ないが、失明を伴う事が多いし同様の問題なので)、歯の欠損、失語、四肢欠損、半身、下半身、全身不随、植物状態、骨などの障害や怪我の後遺症による運動障害、慢性病による各内臓の機能不全があります。

慢性病ですが、障害を軸に分類しますと腎臓、心臓及び肺、消化器、アレルギー(皮膚病)、内分泌に大別できます。歯科は既述で、今のところ婦人病は幼年少女誌範囲外です。生理不順から妊娠騒動、は今のところ幼年少女誌範囲外、ですが時間の問題でしょう。必ず将来出ます。

全体としての容姿ですが、性格とも密接に関わります。言うまでもなく大変複雑です。

男子の体格以外の容姿を構成する要因には、髪型、髪の色、眼鏡の有無、顔が厳ついか優しいか、あごは成長しているか、ピアスやバンダナを始め装身具を付けているか、目はツリ目か垂れ目か、彫りの深さは、顔や体に大きな傷があるか、そしてファッション、体毛の感じなどがあります。

女子の体格以外の容姿を構成する要因には髪型、髪の色、髪の質、眼鏡の有無、派手な顔か地味な顔か、目の形、顔の細さ、歯列矯正器具を入れているか、化粧の有無、特徴的な黒子などの有無、装身具、ファッションなどがあります。

今回はここまでにします。何か質問は?御静聴深謝。

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