パターン分類4-1
ふと思ったのですが、出版社ぐるみで数人の男女の一生を追うことが出来たら面白いと思いませんか?中学生ぐらいまで、一人に一人ずつの少女マンガ家がついてそれぞれの視点でその生活を描き、高校から社会にでて袂を分かち、歩んでいくそれぞれの人生をまた別々の作家(カップルになる組は一人の恋愛が得意な人)が描いていく。でも時々何らかの形で集まったり関わったりして縁が切れない・・。普通のサラリーマンになった男の子はビジネス、自衛隊特殊部隊に入った者のアクション、スポーツ選手に芸能界、普通の主婦の子育てまで色々な分野が組んで。ま、よたはこれくらいにして。といってもこっちもよたには変わりませんが。
んちゃ、講義を始めます。今回から承の段階に入ります。今回は思いが募る過程について。かなり長くなります。一部重複しますが復習ついでに、恋が芽生えたときの状況について整理します。
この恋が芽生えるというのも概念として微妙で、恋愛感情が顕在化した時点から擬音の描き文字でドキとかかれた瞬間を指すかまで、かなり広範です。これを送信した当時はそこまで考えていなかったかも・・・。
そのときの主人公と相手役の変数としては主人公の相手役に対する心理、態度、主人公の相手役に対する距離および知識、相手役の主人公に対する態度、周囲の二人に対する環境、主人公の恋愛における現状、相手役の恋愛における現状等が考えられます。その上で恋愛感情が募っていく過程を分析します。大体まず擬音のドキ等ほのめかす描写があります。この時に主人公が恋の始まりに気付くとは限らないことに注意。主人公が未熟な場合、恋愛感情と自覚するまでに「わけの分からない感情」に苦しむことがあります。そして主人公が「・・のこと好きなの?」と仮説として考えることもあります。が、この場合はただ思いに気付きつつ拒否しているのと同じです。そして最後に「・・が好き」と自覚し、そのことを受け入れます。この事を顕在化と定義します。尚、恋愛感情の発達段階については別章にて詳述します。全ての場合について論議するととてつも無く長くなりますので一つ一つの変数の効果を独立に考え、代表的なパターンについて分析します。まず主人公の相手役に対する心理が一番重要なのはいうまでもありません。初めから好き、何となく気になる、憧れてる、(能力や人格を)尊敬している、全く何とも思っていない、いい友達、馬鹿にしている、何となく怖い、だいっきらい、対抗意識、憎悪などいろいろとあります。
- 初めから好きなときには既に気持ちには気付いてます。状況により忍ぶべき恋かどうかに分かれます。忍ぶべきなのは例えば相手に彼女がいてしかも親友とか義理の兄妹だとか兄妹だと思い込んでいるとか。そうでないときにはただ思いが育っていくエピソードを積み重ねるだけです。特に相手について余り知らないとき、知っていく過程で思いが募るのが定番です。
- 何となく気になる相手にときめいてからはその戸惑いがポイントです。相手が主人公を好きな場合、迫ってくる相手とのすれ違いが美味しいところです。拒否したんだけどそばにいたくて混乱するとか。あと誤解で心が揺れるのもありますね。
- 憧れには比較的身近な相手(先輩とか)と遠い相手(アイドル歌手とか)があります。憧れの先輩への思いが膨らんでいくのには優しくされた、凄いところや意外な面(悔し涙とか)を見たなど。遠い存在の場合は大抵ローマの休日パターンもしくはシンデレラパターンで近づいたこと。つまり相手についてより深く知るにつれて、というわけです。
- 尊敬も憧れと大体同じですね。ただこちらは相手を知った上でのことですから意外な面に触れてじゃなく、自然に敬意が恋愛感情に変わっていく過程です。余り見ませんが。
- 全く何とも思ってない相手にときめきを感じてからは相手が身近な存在だと(クラスメートとか)相手のことが目に入ってきます。相手が主人公を好きなときにはよく目が合うものです。遠い存在、つまり電車等で出会っただけの人ですとと(出会いと重複します)頭から彼が離れなくなり、探している自分に気付くのが早いか再会が早いかです。
- 友達にときめいてから大変なのは前述の通り今までどうりでいられないことです。これまで普通だったことでいちいちドキドキしますから。友達のままでいたい、という守りもありますし。
- 馬鹿にしている相手にときめいてからは先入観および態度の惰性との葛藤が主軸になります。自分の知っている今までの相手と新しく知った相手のギャップに混乱し、受け入れられない訳で。だから反発するとするほど惹かれていく事になります。
- 何となく怖い人に惹かれてからは接近時に未知の世界に対する恐怖と刺激があります。自分の今まで知らなかった世界への憧れが現実になっていくとともに、本当にそこでこそ輝いている相手に尊敬を感じていきます。この場合は本当に本人に惚れているのか新しい世界への憧れなのか区別がつきにくいですね。でもドキドキの度合いは強いです。
- だいっきらいな相手にときめきを感じたとき、必死でそれを否定しようとします。でも恋愛感情というものは押し殺そうとするほど募っていくものですから、恋の芽を枯らそうとして肥料をやっているようなものです。だから余計に相手に対する攻撃が強くなって、関わりが深くなり、相手の知らなかった面に気付くということになります。尚、嫌悪感には潜在的な恋愛感情の歪んだ顕れと、完全な生理的嫌悪感の両方があります。
- 対抗意識は勉強なりスポーツなりから芽生えます。そのとき主人公は恋愛に無関心な事が多いですね。だからいやなやつとしか見ないのですが、相手もがんばっていることがわかってくるにつれ尊敬の念が芽生えます。後は相手の夢などを知ることや応援されたりアドバイスを受けたりするなかでどきどきが膨らんでいきます。
- 憎悪というのはやや特殊です。家庭にまつわる複雑な事情、地域ごとの伝統的な紛争、まれに身分、人種間差別などが元になってます。個人的な怨恨もありますか。この場合も前述のだいっきらいと同じくときめきを打ち消そうとします。それも極めて強く。ただ、憎悪と愛情はなぜか凄く近い関係にありますから、相反するはずの二つの感情が互いを増幅して混乱することになります。いい雰囲気になったり憎悪が再燃したりの繰り返しで激しくなるわけです。
長くなりましたので続きは次回。御静聴深謝。
前から思ってたことですが、なかよしの全メンバーが1〜数枚ずつかきおろした画集が欲しいです。春休みランドの表紙にしても皆ギャグ顔ばかりで一目で全員の画力が分かるものではないですから。付録のカレンダーもレギュラーばかりなのはいいとして小さいですし。コピーで自作しようかなとも思っているんですがやばいですから、夏コミに受かった時もやめました。
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