パターン分類8-2
んちゃ、講義を始めます。レポートを出席カードの代わりにします。
今回も告白の続きで誰が誰にと具体的な形について検討していきます。
誰が誰に、といっても二つしか(この講義では同性愛は考えません)ないです。男が女にか女が男にか、です。
男が女にについてより詳細に考えてみますと、最も単純なヒーローがヒロインに、三角関係でサブヒーローがヒロインに、その他に分かれます。
- ヒーローがヒロインに告白するのはもうめでたしめでたしです。
- 三角関係における告白について詳しくは後述しますが、サブヒーローがヒロインに告白するのは三角関係の重要な転機になります。
- その他について考えられるのはギャグ的な(対象外の)言い寄ってくるキャラクター等を考えればいいでしょう。
- 女が男にについてもほぼ同じです。
キャラクターのタイプ分析も含めて細かくは次回の状況に回します。
具体的な告白のやり方には直接と間接に分かれます。直接の場合には会って言葉で、会って行動(スキンシップ)で、手紙で、電話で等です。間接的なものは友人等が仲立ちをするもの(本人の合意あり、なし、偶然に分かれる)もしくは偶然等です。
- 直接会って言葉で「好き!」これが一番確実で望ましい方法ですがそれ故に勇気がいる方法でもあります。トラブルを避けるためにはきちんと意図が伝わることが重要で、これで誤解が起きるとすれば肝心の一言が騒音で流れ、確認もせずに逃げるぐらいでしょう。後述しますがここにもってくるためにはできれば二人きりで会う事が必要で、その呼び出しには直接、友人の力を借りる(依頼もしくはお節介)、偶然等があります。
- 感情が昂ぶっているときには言葉ではなく、直接抱きつく、キスする等行動が先立つこともあります。この場合にはされたほうがパニックになり、言葉がないと本当に告白なのか誤解される恐れもあります。また目撃の可能性も大きく、その時には厄介です。
- 手紙には直接、郵便、下駄箱や机、黒板、紙飛行機、勉強のノートや借りた本にはさんで等があります。借りたゲームソフトのセーブデータも見たことはありませんが考えられますね。とにかく考えねばならないことは本人以外(親、教師、友人等)に見られないことですが、羞恥心と勇気のちょうどいい兼ね合いなのでしよう。直接手紙を渡すのは何だか意味がないような気がしますょう。直接はとても言えない、でもきちんと伝えたい・・そなときには。これが掏摸の技術を使ってやりますとん確実に伝わります(本人以外が気付く可能性もありますが)。転校などここで伝えなければもうチャンスはない、かと言ってふたりっきりになることも無理だし衆人環視の前で的確かつ冷静に甘い言葉を口にする勇気はとてもない、他にどんな手段があるのでしょう。
- 郵便の場合には特にはがきの場合本人の家族(同居しているライバルを含む)に見られるリスクが極めて大きいです。封書の形であっても相手の母親に検閲される恐れがないわけではありません。又忘れさられることもあり、その時には誤解の種になります。転校後にはしばしばこれが唯一の手段です(何かそれを利用したSLGもしくはAVGがあるらしいですが、考えたものです)。年賀状などの便乗もあります。
- 下駄箱や机、ロッカーの場合には本人の友人やライバルに見られる、宛先を間違える、紛失する等のリスクがあります。又相手が戦場帰りだと爆弾と間違えられて下駄箱ごと爆破処理されるおそれもあります(これはジョークです。このネタ判る=DM読者の方いらしゃいます?)。ただ確実に相手に届く事が長所ですし、伝統のあるやり方ですから。又告白ではない、部活の差し入れもよく見られます。そこから告白に結びつけるのも多いです。
- 黒板に大きく書いておくのは噂になって誤解された場合の自棄半分です。誤解の余地無しに伝わりますが確実にクラス全員にばれるため、物凄い勇気がいります。他にも校庭の砂や雪に書く、校内放送を利用する等もあります。さらにその目一杯派手な変形として金持ちがギャグでする飛行船など広告媒体利用というのもあります。
- 紙飛行機や授業中回す手紙にも他の人に見られるリスクがあります。かなり軽妙でふざけた印象を与えますね。
- 勉強のノートや借りた本にはさんではある程度の親密さがないとその貸し借り自体ありえません。これは借りたままトラブルが起きて返し損ない、手紙を入れて相手の机か自宅ポストにいれておくパターンが多く見られます。又落書を消したつもりが消し損ねたというのも多いです。結構漏れる心配のない方法です。親密でなくても家が近いときには(大抵だとしたら親密なのですが)休んだときの連絡帳も一つの手です。
- 電話にはやはり親がでるリスクがありますが、手紙と違って会話が成り立ち、直接顔を見るわけではないためやりやすい方法です。声まで似ている双子の兄の危険性も注意しておくべきでしょう。
- 携帯電話、ポケットベル、電子メール、テレビ電話等の先進的な方法が本格的に使われるのはまだ先のようです。テレビ電話はまだ実用化に達していませんし。このメディア革命が今後告白シーンやそれにまつわるトラブルをどのように変えていくか、楽しみです。今後はパソコンを立ち上げ、教室でいわれたコマンドを打ち込んだら告白の隠しファイルがいつの間にか侵入していた、なんてなりそうです。
間接的なものには媒体が友人、ライバル、家族、偶然に分かれます。
- 友人が代わってに告白するのには本人の合意の上でと無断、偶然からの誤解に分かれます。どのみちろくなことになりません。お見合いに姉妹や友人はついていかない、絶対そっちに目がいくから・・・古人の知恵です。まず間違いなく付き添いもしくは代理のほうが相手の本命なのです。
- 合意の上ででも強要とはいかないまでもかなり強い勧めによることが多いです。このときには一人で言うかその本人をつれて(引きずって)いくかです。一人で言った場合にはその対象に好きと言われ、そのことを依頼人に言えずに嘘によるトラブルが発生することになります。合意の上なら本人も了承しての告白ですし、ある程度は心の準備もできているはずですがここで告白されたほうが付き添いのほうを好きと言ったらさすがに修羅場になるでしょう。付き添いのほうも嬉しい、つきあいましょとは言えませんし。
- 無断のときはその子にはなにも言わずに勝手に気持ちを伝える訳です。これは踏みにじられた気がします。そして実は・・とやられたら確実に目撃されて誤解され、勝手に告白したこと自体も責められることに。ただ、誤解を解くためにやむを得ず伝えてしまったケースもあり、その時には客観的には責められないのですがやはり言われてしまったほうは(知らずに)怒ります。その時に言い訳しなければさらにひどい誤解になる恐れもあります。またうっかりぽろりと言ってしまうこともありえます。
- 理論的には友人もしくはただのクラスメートを利用して相手の気持ちを探る事が可能です。人工的に噂を起こし、それが相手に伝わることを利用して相手の反応を見れば。でも外道過ぎますし噂に耐えられる精神力が必要ですから少女マンガでは無理なのでしょう。
- ライバルが伝えるのは三角関係の一つの形式です。となるのが一般的ですが、そのライバルの心理上、まず自分は諦めて真実をようやく直視し、素直ではないのですが応援に回ろうとして誤解を解くためも兼ねて相手に譲るつもりなのか、そうでないのかに大別できます。
- 自分が諦めて相手に譲る、ですが、これはライバルとの関係が友人の時と意地悪役など敵対関係の時、両方があります。心情的には似ていて、恋愛の対象の(顕在化の有無に関わらず)想いを知ってのことが多いです。
- そうでない時には普通敵対関係か、友人だったら裏切りとして、からかいもしくはぶち壊すつもりで、かなり軽い気分で言ってしまう事です。
- 家族が伝えるのには故意と半ば偶然に分かれます。故意に伝えるのは半ばからかい半分です。かなり軽い気持ちでですが子供の気持ちが分かっていない証拠です。青春時代にとってどんなに恋愛が大切か・・。
- 偶然に気持ちが知れることについて詳しくはハプニングについてを復習してください。あずかっていたものを紛失、対象に渡ったり話を聞かれて噂になったり、本人の留守に相手を本人の部屋に入れてしまい、写真などの目撃を許してしまう、うっかり相手の家族経由で伝えてしまう等があります。純然たる偶然について、個々のケースについてはハプニングのところで詳論しています。不本意に気持ちを知られてしまうケースです。この場合には否定しようとして誤解が起きるなどややこしいことになります。
告白の文面については無論無限に考えられますが単純に「好き」(愛しているとは言えませんね)がやはり一番多いです。これは振られるときに多いのですが「つきあって」、また{青い鳥は近くに}でよくみられる髪を切ること(憧れの対象がロング好きで主人公は髪を伸ばしている、ヒーローのほうは気付いていて切れと言う)、もよく見られますね。
それでは今回はここまでにします。何か質問は?御静聴深謝。
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