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31日

フランス料理やイタリア料理、中華料理など様々な国の料理を日本人は味わっています。でも、それらは本当にその国の料理なのでしょうか?例えば、日本における「洋食」は、向こうの人が普段食べる料理でない物も多いようです。そして、様々な国の名前を冠した料理は、それぞれの国でのやや贅沢な、ハレの料理を、更に日本人向けに味付けした代物でしかありません。

色々な国の、普段食べている物がどんなのだか、かなり好奇心はあるのですが。

30日

古今東西、政府というものには財政赤字による崩壊が宿命なのでしょうか。江戸時代にも、今と全く変わらない財政赤字の地獄があって・・・。結局、政変や大戦争による貨幣価値の崩壊などで、政府が崩壊するかどうかして借金が帳消しになる形でしか解決できないようです。

今の日本、このまま財政赤字を拡大、公共事業のばらまきを続けるのはまずいと思います。子孫のキャッシュカードを遠慮会釈なく使う、これが環境危機の根本原因であり、人間の一番まずい心理ではないでしょうか。実際、橋本内閣から小渕内閣に変わって財政再建を凍結、徹底した公共事業のばらまきに切り替えて、景気はよくなったのでしょうか?

29日

最近、あちこちの青年コミック誌で、週刊少年ジャンプの80年代当たりのヒット作群の、主人公たちの子供の代を中心にした一種の続編を見かけます。それが、なんとも言えず怖いです。末期症状、と言う言葉がどうしてもちらついてしまいます。新しい物を生み出す力も、新しい人気作家も出す力がないのか、と。でも、昔その作品に燃えた身としては、とても嬉しい事には違いないのですが。

折角、ジャパニメーション・・・アニメ、マンガ、ゲームが日本の誇る文化として世界中に認知されているのに、その中で肝心の日本で、目を見張るヒット作がない、構造的な問題(特にアニメの制作費の安さと、それによる搾取的な雇用環境!)が解決されず、それどころか生産拠点が海外に移動している、ゲームでは新しいビッグタイトルが登場しないなど、浮世絵のように世界に認知された時には死んでいる、と言う事になりそうで怖いです。

28日

この間の住民投票で思い出したのですが、投票率50%以下なら投票用紙破棄、選挙自体無効というの、現実の衆議院選挙でもやったほうがいいかもしれませんね。このままでは、50%以下になるかもしれません。

でも、その・・・選挙が無効になって、そしてどうすればいいのでしょうか。日本では民主主義は機能しない、ではどうすればいいのでしょう?アメリカに併合してもらいますか?それとも中国に併合してもらいましょうか?または民主主義とは違う政体でも考えましょうか。

そういえば、「民主主義が最高の政体である」この命題は自明とされ、議論さえほとんどされていません。すくなくとも、社会科の授業では問答無用に正解です。でも、それについても徹底的に議論したほうがいいと思います。少なくとも、現在コンピューターネットを用いた直接民主制が技術的には視野に入っていますから、それと現材の議会制民主主義とどちらが優れているかは一度考えたほうがいいのでは?そして、民主主義以上の政体は本当にありえないのか、熟考してみる必要もあります。

27日

昔の家屋の構造では、絶対に火が入らない地下倉庫を作るのは無理だったのでしょうか。特に貴重な書類などは原則として地下に置き、使う時だけ取り出してまた戻す習慣であれば・・・。井戸のような深い穴を掘って、そこからしばらく横穴を掘ってから部屋を掘り、その通路は一切可燃物を置かない、そして倉庫の中は裸火禁止で、何かを取り出す際に明かりを持ってくるだけ、置きっぱなしの灯火は禁止とすれば、火事は中に入らないと思います。日本は湿気が多いので、それが問題かも知れませんが・・・。

言ってどうなるものでもないですが、古来どれほどの貴重な文化財が、地上の倉庫や手文庫に入れていたがために灰になって消えているか。そして、江戸城の文物全てを焼き尽くした振袖火事、あのとき、貴重品を全て地下深くに置いてあったら、現在の国宝と重文は現実あるものの倍かもしれないです。昔、日本刀について少し見た時、あまりにも多くの名物が振袖火事で焼けているのを見て、愕然としたことがあります。

今も、貴重な文化財をどこまで、不慮の災害から守る努力は為されているのでしょうか。それこそ、できることなら核戦争に備えて宇宙空間に保管しておいて欲しいものです。特に書籍、や古文書!国会図書館が火事になるという悪夢が万が一起きても、コピーがアメリカに保管され、また電子化された情報のスペアが人工衛星内のメモリにあるか、月面基地で光ディスクに自動的に焼かれているかしていれば安心だと思います。

26日

教育と医療の、完全な無料化;公共支出に委ねることは不可能でしょうか。それは「小さい政府」を求める現在の趨勢に完全に逆行していることは承知です。

特に、教育を完全に無料化し、単純に選抜だけで選ばれるようにすることが、現在の貧富差の拡大と情報社会の発展が、結果的に変形の身分制度、すなわちどんどん高額になっていく、最高の教育(特にアメリカの一流私立大学)の学費を払うことができる、高収入の人の子供しか将来高い報酬を得られる職に就けなくなる状態を防止する、非常に強力な手段に思えます。もちろん、現在も特にアメリカには、様々な奨学金制度が充実していますが。

もちろん、初等教育も無料化が理想でしょう。特に発展途上国と、貧困層の多いアメリカにおいては。無料で義務教育を受けることができ、同時にその学年は常に能力;学年別の学力到達テストで判断、親の希望によっては特別な教育体系や、家庭学習も認める形がベストだと思います。そして、上級学校への進学については、親の学費負担能力を一切考慮することなく、完全に実力だけで選別されるシステムであれば理想です。まあ、現実には日本でも、家庭教師や塾のような学校外学習に多額の費用を使える富裕な親の子が学力試験でもかなり有利なので、ある程度親の収入が子供の将来の学歴に関わるのはやむをえないですが、少なくとも大学院以上は学費負担能力ではなく、単純に学力のみで選抜される形式にしたほうがいいと思います。もちろん、その学校で学び続ける自体が、アメリカ式に厳しい選抜で生き延びた者だけに・・・。

医療の無料化も、また夢でしかないですが・・・すくなくとも今のアメリカのように、一部の金持ち以外まともな医療が不可能、と言う事態は人道的に何とかして欲しいものです。

25日

大型公共事業、吉野川河口堰建設の是非を問う住民投票が投票率50%以下なら無効で投票用紙も破棄、という厳しい条件の中、建設反対が圧倒多数となりました。

僕が知りたいのは、過去において実際に大きな被害を出したことがあるかどうかです。もしあったとしたら、やはり何らかの改修は必要でしょう。

そして、住民投票は意味がない、という建設省の態度について、僕は単純に言葉だけで否定していいか、それには疑問があります。否定的にとらえざるを得ないのは、やはり建設自体利権が主体であまり意味がないと知っているからで、言葉だけでは間違っていないです。民意がどうであれ、誰かの安全のために本当に必要だとしたら、僕はすべきだと思います。

それにしても、この直接民主制による公共事業の再検討、という流れは今後強まるのでしょうか。その結果、地域エゴが強まる懸念もありますが、現状の無意味な自然破壊でしかない、利権だけの公共事業を抑制するためにはいいかもしれません。

今後、その直接民主制はどうなるのでしょうか?国民一人一人に専用のパスワードがあれば、ネットで瞬間的に国民投票、と言うこともできるようになるのですが・・・あ、国民総背番号制ですから反対が大きいですか・・・。

24日

世界恐慌、というのが現実にはどのようなものなのか、その時にはどうすればいいのか、それがよくわからないです。今アメリカのバブルが崩壊したら、ほぼ間違いなく世界恐慌になると思います。日本はばらまきによる経済の下支えが限界に来て、構造改革には失敗していますし、特に地方自治体の財政は破産に近いです。ヨーロッパは新しいEUと言う制度は、希望でもありますが不安要因でもあります。そしてアジア、まだ健全な回復には至っていないのに、ここで爆発的な投機の破綻が起きたら致命傷になりかねません。

それが、一体どうなるのでしょうか。恐慌とは何なのか、概念はあるのですが、それが具体的に起きたらどうなるのか、どうしてもイメージできません。そして、その時一人一人は、一体何をすればいいのでしょうか。

23日

最近、歴史が今後どう流れるか読めなくなってきています。以前は単純に、何か大きく変わるのだと、信長の天下布武や明治維新のような快刀乱麻な歴史の転換を想像していました。でも、特に日本の現状はそれと余りにかけ離れています。

政治の世界では見事なまでに自民党独裁が強化され、その対立軸すら共産主義の崩壊で見出せなくなりつつあります。反面、自由競争も環境保全も、政治思想の段階には成熟せず、政党の形にもなっていません。

終身雇用は崩壊したものの、その次の時代を切り開いていく、若いスターが出ていないように感じます。これは僕のアンテナが鈍いだけかもしれませんが。実力主義も結局、企業内のいじめ合戦に勝ち抜き、ミスを犯さないでリストラされないものの勝ちとなっているようです。

社会構造としても、「本音と建前」「いじめ」「l事勿れ主義」「先送り」などの日本の精神的な、古いと言われてきた構造は押し流されて消えるどころか、ますます強化されているような感じがあります。

ここまで来て、歴史に対するアンテナが全く働かなくなるとは・・・。

22日

世界統一特許は不可能なのでしょうか?現在は、それこそ国ごとに別々の制度があるため、不便です。一ヶ所に出願すれば世界中どこでも権利が守られ、まちまちの基準がなく一つの基準で審査されるような・・・。

もちろん、各国にはそれぞれの特許制度の歴史があるので、別々なのも仕方ないですが、いつか統一して欲しいものです。

21日

日本人は、中国史の、特に三国志や他の漢籍の背景としてなど、特定の古代にはかなり詳しい者もいますが、朝鮮史についてはまるで知らないと思います。せいぜい日本の古代史の中でわずかに学ぶ程度ですし。僕も、統一的な朝鮮史についてはまるで把握できていないです。少なくとも、日本史や世界史の教科書に書いてある断片を、近現代史も含めて統合する試みさえしたことがありません。大きな怠慢でした・・・。特に韓国現代史について、ほんの断片だけでも知っているものは何人いるでしょうか?

考えてみますと隣国なのに、僕は朝鮮民族の歴史や風俗について、驚くほど無知です。ステロタイプが多く、差別意識かそれの裏返し、差別しまいと触れないようにする心理がとても強いです。

20日

最近の、遺伝子解析の進み方を考えていてゾクッとしたのですが、アメリカのアフリカ系;黒人にとって、遺伝子解析という技術はある意味、大きな希望になるのではないでしょうか。人間にとって、アイデンティティ;自分は何者なのか、という問いは非常に大きな意味を持っています。文字を持たない、持っていたにしても残す事無く大陸からいっしょくたに連れてこられ、文字と言葉、記憶を奪われて奴隷としての世代を経て、先祖達と徹底的に切り離されている彼らは、常に自分は何者なのだ、という問いから離れられないと思います。日本人にそれを実感することは難しいのでしょうが、日本人は、少なくとも固有の日本語による名字を持っています。例えば、加藤という名字は藤原氏に関係し、尾張国に多い名字・・・と、色々な情報を秘めています。そして、加藤姓を持つものは子供の頃、「もしかして今日歴史で習った加藤清正という武将の子孫なのかも」などと考え、うっとりする・・・誰にでも、一度はそういうことを考えたことがあるはずです。同様のことは、英語の名前しか持たない黒人にはないのです。固有の姓を奪われ、始めは番号、そして勝手につけられた英語名で生きるというのは、どんな事なのか日本人の僕には想像できません。

でも、遺伝子解析を使えば、自分が今アフリカにいる、どの部族に近いのか分るかもしれません。もちろん、黒人同士の混血で混じっているのでしょうが。だからこそ恐ろしいのです!アメリカの黒人が、みな自分は何者なのか遺伝子に問い、そして今、血で血を洗う部族抗争に明け暮れているアフリカの、その争いがアメリカ本土に波及したら、一体どんな事になるか。

19日

太平洋戦争で戦死した日本の将兵を、我々日本人はどのように遇すればいいのでしょうか。

言うまでもなく、その将兵も色々といます。ある日突然、農地から赤紙一枚で呼び出され、集まって、すぐに移送中の輸送船ごと沈められて、銃一発打つ事無く海の藻屑になった者、元々邪悪な精神を隠していて、それをいつのまにか戦場の狂気の中解放し、敵兵民間人の区別なく残虐な虐殺、強姦、略奪の限りを尽した末に一発の流れ弾に事切れた兵、軍需物資の横流しと調達関係の賄賂で巨富を築き、今も平和にひ孫を慈しんでいる将官、善良な一市民だったのが上官の強制に逆らえず捕虜を訓練代わりに処刑(殺害)し、その罪でB級戦犯として絞首台の露と消えた兵、敵兵に恐れられつつ散った、最後の侍の強さを見せ付けた下士官、本を奪われて神風特攻に散った学生、前例の権化として何万人も死地に追いやり、終戦直後に腹を切った将官、運良く危険地帯を避けるように移動し、終戦直前に銃弾ではなく伝染病で死んだ兵、戦後、略奪品を元手に起業に成功、日本の復興にある程度の貢献をして過労死した者、罪を負ってA級戦犯として絞首台の露と消えた者、小便ちびりながら逃げ回っているうちにシベリアに送られて倒れた者、日本のためと信じて戦い抜き、玉砕した者、南の島で餓えと伝染病に悩まされ、味方に食い殺された兵、人肉を食っているのを見つけられて射殺された兵・・・どれだけの数の、書いていて気付いたのですがあの頃死んだだけでなく、今に続く人間があの戦争に関わり、今尚戦い続けているのでしょうか。一人一人、その心情も、歩んだ道も違うのです。それを、まとめて扱うこと自体がおかしいとさえ思えます。

少なくとも、「日本のために、家族のために」と信じて戦った人は?その人たちは、左派の言説にあるように、「騙された被害者であり、犬死に」なのでしょうか。それは納得できない、と僕の中の声は叫んでいますが、では犬死にでないのなら、なんだったのか・・・。でも、「今君ら若い者がのほほんと生きているのは、あの人たちの犠牲の上だ」というのも納得できません。感情論と、現実の政治上にその奮戦と死がもたらした効果は、冷徹に計算すべきものであって、感情的に礼賛すべきではないと思います。

神風特攻隊の凄絶な死を考えてみますと、日本のために、家族のためにと信じて死んでいった、それはどのような効果があったのでしょうか?戦略的には事実上無意味でした。日本は無条件降伏したのですから、無条件である以上皆殺しにあっても文句は言えないはずでした。彼らは、日本を守ることはできなかったのです。でも、その前代未聞の剽悍さは、米軍の将兵を驚かせ、恐怖を抱かせなかったのでしょうか?抱いたはずです。その恐怖は、戦後の日本人の処遇に関わっているのでしょうか?もしそれがあるなら、あの死は無駄ではなかったということになります。日本人のイメージの中に、下手に手を出すとあんな恐ろしいことをするかも、という恐怖感を植え付けることができていたら・・・でも、その剽悍さは戦後の反戦平和教育で根こそぎ奪い去られています。あ、もしかしてこの教育も、あんな怖い奴等を二度と生んではならない、このおそろしいみんぞくは骨抜きにしないと危ない、という感じもあったのでしょうか。だとしたら、今の日本人がなめられるようになった時点で、彼らの死は始めて無駄になったということになります。

結局、今生きている一人一人の問題なのでしょう。

18日

阪神大震災から五年、ということで、「1.17宣言」というものが出されるなど追悼行事が多く行われています。その儀式が、少しでも被災者のPTSDに対するケアになっていればいいのですが・・・そうではない感じです。

そして、「1.17宣言」というのを読んで、愕然としました。「備える」という言葉が、一言もなかったのです。「あの崩壊の中で学んだことを人々の未来に生かそう」の一節はありますが、本来なら「起こりうる最悪の災害を常に考え、備えを忘れることなく」などの言葉が入っていて、当り前なはずなのに!!

神戸以外の地方も、震災に対する関心を失い、備えを欠いています。僕には、あの阪神大震災は来るべき第二次関東大震災の予行演習だと思えるのです。今、あの教訓を生かして、一人一人と政府がしっかりと、どんなヒドイ災害があっても最小限の被害にとどめられるように万全の準備をしておく、それこそが犠牲者に対する追悼ではないですか!ここまで日本人が、危機管理の思想を嫌っているとは・・・もはや骨の髄まで救いようがないです。

日本列島に、安全な場所はありません。今、どこだろうと大地震はあると思わなければならないのです。そして、政府がいかにに頼りにならないかも十二分に思い知ったはず。考えられるあらゆる災害をイメージして、必要なものを考えて、物心両面で十分に備えましょう。

17日

「犯罪の無い社会」というのは、悪夢に他ならないのでしょうか?単純な犯罪のほとんどを事実上不可能にするのは結構簡単だと思います。全国民の指紋とDNAを登録すればいいのです。それに加えて、全国民に発信機を埋め込み、常にだれがどこにいるかがモニターされ、しかも街灯かそれ以上の密度で監視カメラがあれば、まず犯罪は無理です。あ、「1984」になってしまいますか。それによって国民が被る不利益は、犯罪がないと言うことよりも大きい、のでしょうか?「国民背番号制度」「盗聴法案」などに反対する野党勢力は、そういった力を政府に与えると、たちどころに市民運動や共産党の活動自体、そして国民一人一人を縛り上げて牙をむき出しにし、好き勝手をすると決め付けています。それはどうかな、と言う気は正直します。そうだとしたら、かつても今も国会は一党独裁状態な以上、いつでもやりたいことをやれる状態だったのに、なぜしていないのかと言う疑問があります。

僕にはむしろ、政府を恐れるあまり犯罪組織に対抗する手段を警察に与えないことのほうが恐ろしい気もするのですが、反対者の目から見れば、初めから犯罪組織と政府は一つ穴のむじななのですから、どうしようもないです。

16日

「事実」というのは、特に本棚やテレビにはどれくらいあるのでしょうか。「全てを疑い、自分で確める」姿勢が大切ですが、問題はその「事実」を調べるのは非常に大変なことで、そしてせっかく調べた「事実」を他人に伝えるのも難しい点です。

その、本来なら自分の手で調べなければならない、報道に政治的な捏造の可能性のある「事実」は「南京大虐殺」「コソボでのセルビア人によるアルバニア系住民の虐殺」「コソボでのアルバニア系住民によるセルビア人の虐殺」「コソボでのNATO軍による一般人への被害と、報道の捏造」「チェチェンでのロシア軍による虐殺」「チェチェン人武装勢力のテロ、犯罪」「チベットでの人民解放軍の民族浄化」など、実に多いです。でも、その一つだけでもきちんと調べるには、それこそ命懸けで何年も取材する力が必要です。まして、敵対する両方の立場から密着して調べる事など、人間にできるのでしょうか。

15日

子供の信教の自由は、一体どのように扱えばいいのでしょうか。

オウム真理教を始め、カルト教団の子供たちの就学問題が問われています。本来なら、それらの子供たちにも対等な人権があるはずですし、同時に信教の自由もあるはずです。でも、現実には、生まれ落ちた時からある宗教で育てられてきた子に、その宗教以外の知識や体験を一切持っていない状態で、親を始め全ての人間関係を断ち切ってまで、自分で宗教を選択することは不可能でしょう。だから、その子供たちの就学については、その子供たちは教団から引き離し、洗脳を解いてから受け入れるべきだ、という意見も見られます。でも、それも問題はないでしょうか?その行為は、親を始め全ての人間関係からその子を引き離す行為です。現在は親権があるので、それは難しいでしょう。ある宗教の信者である、ということを理由に、その親の親権を否定することは今は難しいと思います。

そして、もし子供が、何らかの宗教に対する信仰を表明したら?人間の信仰の自由と、それが自分の意志であると認めることは、何歳から可能なのでしょうか?キリスト教における幼児洗礼の是非や再洗礼の問題は、他の宗教における同様のことを含めて考えると今、完全に解決済みであるとは思えません。

かつて、ある宗教が輸血を禁止し、その輸血禁止故に助かるはずの子供が死亡した事件が社会問題になりましたが、その子供自身は意思を表明したのでしょうか。そして、もしその意志が、輸血を拒否して死ぬことであった場合、医師や法関係者はどのように対応したのでしょうか。そして、もしその場で子供が、棄教して生きることを選択した際、その親はそれを受け入れたのでしょうか。

日本の公立学校では、戦前までの反省からか宗教については、歴史や学問としての宗教学さえ教えていません。僕はそれも、かなり偏ったことに思えます。無神論を強制しているに近いのではないでしょうか。少なくとも、対カルト教育は今後、自己防衛のためにも必要な知識だと思いますし、そのカルトに対抗するためには、いくつかの宗教の正統教義について、しっかりした理解が不可欠です。そして、倫理、道徳の面でも、宗教の排除にはマイナス面が大きいと思います。公立学校で説かれている信仰の無い倫理、道徳には、やはり限界がありますから。きちんとした宗教教育の情操教育としての意味は、僕は否定していません。幼児に対する宗教教育で用いられる、古くからある宗教の神話に触れることは、多くの童話以上に人間の深い部分の真実に触れることでもありますし。

第一、日本は仏教と言われながら、日本人で仏教についての知識を持っている人間は皆無に近いですし、欧米諸国の、英語を学ぶ際にはその背後に意識しなければならない、聖書とキリスト教についての知識も皆無、それでいいものでしょうか。

14日

「地球温暖化の証拠」がはっきりと出たそうです。

これに限らず、環境ホルモンを含む公害問題や環境問題全部に言える事ですが、科学の正当な手法である、「厳密な検証」そのものが問題解決を遅らせている事が多いと思います。水俣病においても、企業側は「因果関係が立証されていない」を言い立て、長期間に渡って裁判を遅らせ、悲劇を拡大してきました。

科学的に何かを検証するには、例えばある物質が有害である事を証明するためには、比較対象実験が基本です。動物の場合には必ず比較群を設定し、その物質を与えたか与えていないかを除き、徹底的に両方を同じ条件で育て、その上で両方の病気が発生した割合などを統計的に調べます。人間に対して新しい薬を試す時には、完全に同じ条件はありえない(全く同じガンなど考えられない)ため、似た症状、年齢、性別、健康状態などの条件の患者をたくさん集めて分け、一方には偽薬という小麦粉や砂糖など、薬としては意味の無い物を、そしてもう一方に薬を与え、しかもその薬を与える医者さえも自分が与えているものが薬なのか偽薬なのかわからないように(二重盲検法)して、その経過の差を見るという手間をかけています。

で、例えば環境ホルモンを妊娠二週目に一兆分の二グラム浴びると孫の世代がどうなる、という事をどうやって調べればいいのでしょうか?人体実験は許されないのですから。まして、二酸化炭素濃度が0.1%増えたら気温がどうなるか、というのをどう、厳密な比較対象実験で検証すればいいのでしょうか。完全な比較対象実験、となると、地球をもう二つ作って、一方の二酸化炭素濃度は増えないように、もう一方を増やして、その上で千年くらい観測して差を調べる、できるはずがないです!

地球は一つしかないのですから、比較対象実験を始めとする科学的な厳密さにこだわっていては、地球生命圏そのものが危ないと思います。もちろん研究はちゃんとするべきですが、残念ながらその手の研究予算は少ないそうです。人類の将来のための研究、そして、それに必要な科学の概念や手法の議論をもっと進めて欲しいものです。

13日

GMが、今後の燃料を水素にすると発表したそうです。このまま、化石燃料文明から太陽光=水素文明に移行して欲しいものです。

12日

人遺伝子解読計画が、もう90%以上終わっているそうです。人間の設計図が全部人間の手に、これが本当はどのような意味を持つのか、まだ誰も知らないと思います。楽しみなような、恐ろしいような。

11日

特にサハラ以南のアフリカ諸国に対する援助は、全くの無駄だったのでしょうか。特に、貧困と絶望との戦いのためには・・・。また、アジア諸国や中国、中南米、そして今ロシアや東ヨーロッパ諸国に注ぎ込まれている、莫大とも何とも言いようの無い金額は?

やはり、援助といってもその多くは借金であり、無償援助も結果的には様々な義理や利権網を作り出すものです。そして、その膨大な債務は現在に至るも多くの国の、財政上の屋台骨を蝕み、一部の利権に預かる階層以外に塗炭の苦しみを与え続けています。最貧国の債務の一部棒引き、とかも検討されているとの事ですが。

そう、あえて単純に言うと、第二次世界大戦後行われてきた、援助というものは果たしてよかったのでしょうか?もし、それらが全く無かったらどうなっていたのでしょうか。より賢明な援助というものが考えられたのでしょうか?一体、援助とは、国が自立するとはなんなのでしょう。

10日

日本の生態系には、オオカミが必要なのでしょうか。

シカやサル、イノシシなどの野獣の食害が問題になっています。田畑を荒らすのみならず、特にシカは木の芽や皮を食べ、森林そのものにダメージを与えているとの事です。だから、制御できずに増えるのは食物連鎖でシカの上にいたオオカミが絶滅したからで、だからオオカミを日本の生態系に導入したほうがいいのでは?とも思います。

現にアメリカなどで、オオカミを生息している場所から移入して放し、その場の生態系のバランスを取る、と言う事を実行しているそうです。

ただ、いくつか疑問があります。まず、肉食動物がいないから草食動物が増え、問題が起きるなら、人間が肉食動物の役割を果たす・・・狩猟を増やせばいいのではないでしょうか?また、そのような食害が問題になったのは、森林破壊が一層進み、絶対的な面積が縮小されているからではないのでしょうか?そして、年間何十万頭も捨てられている犬は、そのまま野性化して森の奥に住み、シカを狩る力はないのでしょうか。

9日

西洋文明の、底抜けの欲望はキリスト教とは関係あるのでしょうか?

それこそ、コロンブスがアメリカを発見して以来、その全ての金を自分のものにしようと信じられない程の蛮行を重ね、まあ天然痘が主犯なのですが貴重な文明を根絶して人間全てを奴隷とし、それが足りなければアフリカ大陸から膨大な奴隷を集めて酷使し、さらにその征服の手を世界中に広げた・・・あの征服欲、黄金に対する狂気、それはキリスト教の教えとは正反対に思えます。

また、世界の文化を画一化しようとし、外では様々な文明、文化を根絶し、内では魔女裁判の悪夢で全ての人間を恐怖のどん底に叩き落とした不寛容精神・・・あ、これは残念ながら、間違いなくキリスト教の本質的な要素だと思います。それは克服されているのでしょうか・・・。

それら、そして産業革命以来の労働者の酷使に至る、西洋文明の罪は清算されなくていいのでしょうか?日本が韓国や中国などアジア諸国に対して謝らなければならない、というのと同様に、イギリスはインドやオーストラリア先住民に、スペインやポルトガルはアメリカの全先住民族に、アメリカはインディアンに、・・・そしてローマカトリックは全ての魔女裁判の犠牲者に、あらゆる企業は歴史的に酷使してきた労働者に謝罪、賠償を・・・不可能ですね。

そう、アメリカ大陸やオーストラリア大陸を始め、多くの白人は居直り殺人強盗犯の子孫で、今に至る共犯である、そのことを認めるだけでもまず不可能なのに、賠償して出て行け・・・これは無理でしょう。でも考えてみると、アメリカ大陸やオーストラリアなどに住んでいる白人は、自分たちの土地を占有して住んでいる権利は何に由来していると考えているのでしょう。

8日

今回、特にアメリカの経済発展では急速に貧富の差が拡大し、貧困層が拡大されるとともに新しい産業で巨富を築く新興の超金持ち階級が生まれています。しかし、その新しい階級の人は、その莫大な富と権力に見合うだけの、精神的なものを持っているのでしょうか?

昔の日本では、支配階級の侍は少なくとも建前として、人を斬る事ができるかわりに、切腹ができなければなりませんでした。イギリスの貴族階級にも伝統として、ノブレスオブリージュがしっかりと根付いていました。それと同じような、自分たちが持っている巨大な富と力に溺れないように、その力に見合った責任と態度などの心構えを、コンピューターやバイオで突然ビリオネイア・・・十億ドル長者になった若者やその子供たちは持っているのでしょうか。そして、持つことができるのでしょうか。

もしそれがなく、精神的に未熟な新しい権力と富を持つ階層が世界を牛耳ったら・・・あまりいい事とは思えません。

7日

今から五十年後、2050年には我々は一体どんな暮しをしているのでしょうか。それ以前に人類が生き残っているかどうかのほうが問題のような気もしますが・・・。

日本は先進国に止まっているのでしょうか?それとも取り残されて、食料輸入にも事欠き、能力のあるものは全て海外に流出し、気力のない者と老人ばかりが絶望的な生活をしているのでしょうか。それとも、どこかで持ち直し、また世界経済の中心として頑張っているのでしょうか?または・・・中国に併合されているかもしれませんし、アメリカの州の一つになっているかもしれません。

世界の発展途上国はどうなっているのでしょうか。現在爆発している人口は、そのままのペースで増え続けるわけにはいかないはずですから、どこかで止まっているはずです。ではどんな形で?水資源の限界によって社会が崩壊し、底抜けの内戦と虐殺の中、伝染病で急減するのでしょうか。現在、中央アフリカ全体を侵していると言われるエイズが爆発的な死者を出し、その結果人口のカーブさえ逆転するのでしょうか。それとも、人間の理性が勝利し、計画的な産児制限によって・・・それを考えるには、中国があれほど頑張ったにも関わらず人口は減少どころかあれほどにまで増えていることから、希望は持てません。それとも、何か新しい伝染病が出現、またはテロとして天然痘が解放されて、その結果一気に減少するのでしょうか。

先進国の生活様式や政治制度はどうなっているのでしょうか?世界政府の夢は?現在の大量生産、大量消費文明はそのままなのでしょうか?コンピューターと遺伝子、この二つの、二十世紀科学の子供はどのような影響を人類に与えているのでしょうか。コンピューターと人間の脳の結合、そして遺伝子操作による人類の品種文化は進んでしまっているのでしょうか?それに超超小型の機械、ナノテクノロジーは一体どうなっているのでしょうか。

宇宙開発はどうなっているのでしょうか。火星に人類は降り立っているのでしょうか?それとも、それはやはり不可能なのでしょうか?月に人類は継続的に居住しているのでしょうか?それとも、やはり予算の壁を破れずに地球に閉じこもってしまうのでしょうか。

6日

Y2K問題で、泰山鳴動して鼠一匹と言う言葉がよくささやかれていますが・・・僕はこれ、アメリカが言ったような、勝利と言う表現のほうがあっていると思います。必死で対策を頑張ったからこそ、この被害で収まったと思います。その意味、今こうしてコンピューターを用いて更新している事を含めて、世界を維持するために正月返上不眠不休で頑張ってくれた関係者に、感謝と賞賛を尽します。

ただ不安なのが、この後・・・Y2K問題対策と言う大仕事が終わって、コンピューター技術者の職がイッキに縮小しないか、と言う不安があるのです。そのせいもあるのでしょうか、今株価が急速に下落しているようですし・・・ほとんど戦争に近かったY2K景気が終わった事が、アメリカバブルの崩壊と言う悪夢を呼ばなければいいのですが。

5日

「スヌーピー」で知られる"Peanuts"がついに終わったそうです。終わりのないものはない、とわかってはいても・・・と言っても、僕もリアルタイムで読んでいたわけではないので、実感はないのですが。

そういえば、日本には多くの超長期連載漫画がありますね。ギャグマンガでは「わんころべえ」「こちら葛飾区亀有公園前派出所」「ガラスの仮面」「パタリロ!」「王家の紋章」など・・・でも、それらもどれだけ続いても、五十年後には終わっているのでしょう。

4日

普通に使われていない、それでも恐ろしく膨大な語彙・・・日本語と漢語合わせてどれくらいあるのでしょう。それらは必要ないのでしょうか?小説などでも、下手に難しすぎる語彙を使うと読者がついてこないため、使いにくいです。では、もう古い本を読むためにしか使えない、死んだ語なのでしょうか?僕はそうは思いたくないです。やはり、知らない言葉を知ると、表現の幅が広がったりしますから。

3日

そう言えば、歴史的に、なぜ日本の皇室はヨーロッパの王室の政略結婚網に加わらなかったのでしょうか。確か清朝とはある程度結んだようですが、それも直接双方の直系に血を交えるには至っていませんし、征服した朝鮮や沖縄の王室の血も皇室に入れていません。

そう言えば、確か朝鮮や沖縄の王族は日本で華族扱いとしたそうですが、その家系が保たれているかどうかも聞きませんね。

日本とヨーロッパの政略結婚ができなかった理由は、多分向こうの差別意識だと思います。こちらを対等の国と認めたのが日露戦争の頃、それでも尚人種的偏見が残っており、政略結婚網に入れるには至らなかった、否間に合わなかったのでしょう。もしも第二次世界大戦がなく、安定したままもう五十年もしていたら、イギリスやオーストリア、ベルギーなど各国の王室と皇室が結びついて、今ごろの皇統には欧米の王室の血が入っていたかもしれませんね。そして逆もまた・・・。

2日

ロシアのエリツィン大統領が辞任を決断しました。見事、としか言いようのない引き際ですね。自分の安全にも確信があるのでしょうか?

けれども、結局ロシアはだれが大統領であっても変わらない、真の支配者はマフィアなのだから・・・と言う皮肉な見方もできますね。ここで一つ疑問なのが、マフィアは旧KGBも支配下に納めていると言われますが、そのKGBの国民を監視し、徹底的に抑圧する事のできるシステムは再起動されているのでしょうか?今のロシアに、言論、宗教を始めとする自由はあるのでしょうか。もうすでに、マフィアの手によって復活したKGBが隅々まで監視網を敷いてしまっているのでしょうか?また、今後そうなる危険があるのでしょうか。

1日

いよいよ2000年も始まります。今年はどんな年になるのでしょうか。二十世紀最後の年であり、二千年代の始めの一年、恐らく始まりは二千年問題からでしょう。

二千年問題は、ある意味現在の社会の象徴とも思えます。技術を高度に発展させながら、しかもそれをコントロールする人間自体は古臭いまま、つまり短期的にメモリーを節約するために数十年後のパニックを、予想していながら防ごうとせず、次の世代がやると先延ばしし続けてとり返しのつかない状況になった、近視眼的な存在であり続けた事です。

逆に、放射性廃棄物を考えますと、人類の歴史とはスケールが違う、何百万年と言う歳月監視、管理し続けなければならない汚染を背負い込み、それもまた後先考えていないと言う短慮を露呈しました。