枕元の計算用紙

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30日

キリスト教は、環境破壊や核戦争による人類滅亡を、どう考えているのでしょうか。最大級の悪として、何としても防がねばならない事としているのでしょうか?

前からある疑問ですが、なんとなくひっかかっているのが、なぜ第二次世界大戦後、つまり原爆後の世界的な神学書の中に、ほとんど核兵器と核戦争による人類滅亡に関する言及がないのかです。カール=バルト「教会教義学」にさえ、確か一言の言及もありませんでした。日本のキリスト教会は被爆者の側に立って、かなり積極的な核廃絶運動をしているようですが。

そして、環境破壊をキリスト教はどう見ているのでしょうか。

単純に考えますと、人類の滅亡は最後の審判として、最後には避けられないことです。でも、それはあくまで神の意志と力によってなされることで、人類自身の自殺としては、本来ありえないはずです。生の戒めを受けた、つまり神に生きるよう命じられて生まれた個人の自殺が神に対する反逆である、この論理をそのまま使えば、人類の活動による自滅はほとんど究極的な神に対する反逆である、と言えるはずです。

その割には、核兵器と環境破壊の両方に対して、ヴァチカンにしてもプロテスタントにしても妙に沈黙を守っている気がするのですが・・・。

29日

精神医療の貧困→精神医療に対する一般の無理解→偏見→精神医療の貧困、この悪循環をどうすれば断ちきれるのでしょう。

それにしても、医師や看護婦の過労といい、日本医師会は最強の圧力団体と言われているのになぜそれら医療の貧困を是正できないのでしょう。特権階級化した上層部にはそのほうが利益になるから、でしょうか?

28日

狂暴な暴走族に殺害される人が多いようですが・・・報道を見ていて、何故車から降りたのか疑問に思いました。車を単なる乗り物ではなく、要塞であり武器と考えれば、間違っても降りることはしないと思えるのですが・・・。武器としても防具としても、拳銃と防弾チョッキよりもはるかに強力なのですから。

フロントガラスを割られ、引きずり降ろされたとか、後部座席の窓を割られて刺されたとかも言われますが、それも囲まれても停車せず、ひき殺すつもりでアクセルを踏み込めばいいはずです。

トラブルを極力避けるのはもちろんですが、いざと言う時にはためらわずに、今あるすべての武器を使って反撃する。・・・この思考様式は間違っているとは思いません。もちろん、それを選ばずに倒れた被害者の方々の御冥福を祈ります。

27日

不老不死の権力者、これは永遠に続くアンチユートピアであり、悪夢とされてきました。でも、そうであるなら、少なくとも・・・人類絶滅だけは起こさないよう、最大限に努力するのでは?人類の滅亡は、独裁者自身の死も意味しているのですから。

ただ、このことが示唆しているのは、人類滅亡を盾に取ればなんでも正当化できてしまう、ということです。これは非常に大きな危険性だと思います。たとえそれが、人類の恒久的生存でも、無条件の、他の全てより高い正義の存在を認めることは、あまりにも危険なのではないでしょうか。

26日

コンピューターの能力に上限は・・・原理的に考えられるのは光速制限です。光速を超えて情報をやり取りすることはできませんから、光速で連絡を取れる以上の大きさになると、必要な時間内に情報が届かない可能性もあります。また、原子の大きさも素子の小ささの上限でしょう・・・多分。もしかすると、想像を絶する素粒子レベルのシステムができるかもしれませんが。

25日

神と数学は一切関係ないのでしょうか?

神はすべての創造主です。ならば、数学も創造したはずです。人間は、砂浜にあらかじめ埋められた宝石のような数学の定理を見つけているだけ、なのでしょうか?そう考えるには、あまりにも数学は自立的な秩序に見えるのです。数学の数々の定理も、あの美しい理論構造もすべて、あらかじめ神が創造して、人間がいずれ見つけられるよう世界に刻印しておいたのでしょうか。そうは、どうしても思えないです。

たとえ、別の性質を持つ別の宇宙であっても、数学だけは同じはずです。それすら神が創造した、と考えるのには正直抵抗があります。

24日

テレビアニメの多くはドラマ表現を取っています。では、宝塚歌劇がドラマとショーに分れるように、アニメにショーはないのでしょうか?

あります。ほとんどのテレビアニメにつくオープニングとエンディング、あれはちょうど宝塚歌劇のドラマに大抵つくプロローグとフィナーレのような、短いショーになっています。

では、ちゃんとしたショーは?僕が知っているのは二つ。ディズニーの「ファンタジア」と、「デ・ジ・キャラット」の「Party Night」です。どちらも音楽をテーマにして、さまざまな動きを集めて非常に面白いものです。同列にするのはディズニーに失礼ですが。

アニメにもっとショーはあっていいのではないでしょうか。もっと色々と、見てみたいです。

23日

アメリカの大統領選、今は最高裁の判断に・・・日本とはえらい違いです。

もしかすると、日本で一般に売られている憲法の本が人権派に偏っているせいかも知れませんが、日本の最高裁は単に政府と企業の走狗のような印象です。少なくとも、国の代表を決めるような機会も、決断力も政治力も信頼もないです。

それにしても、アメリカの選挙制度は複雑怪奇です。見ているだけなら面白いですが。

22日

ペルーのフジモリ大統領が、日本で辞意表明、そのまま日本にとどまる意志を明らかにしました。

日本では国会の紛糾、アメリカでは大統領選で無視されており、情報がほとんど伝わってきませんが、重要なニュースです。

一方では人類史上初めて、本当に国のためになる独裁者といわれ、他方では私欲と暴力の独裁者と呼ばれた大統領の、思った以上にあっけない幕切れです。

21日

アメリカの巨大空母、インディペンデンスも場合によっては・・・嵐で転覆、沈没することはありえるのでしょうか。

人間は、どこまで海を征服したのでしょう・・・海面の全てを我が物にしていますし、深海もかなり深く探査しています。でも、やはり本当に深い部分については未知が多いのでは?そして、時たま起きるタンカー事故は、やはり先端技術の巨大な権化も、時には自然と・・・人間の弱点に屈することがあると教えてくれます。

20日

素粒子物理は、仮に超弦理論が完成、証明されても高温超伝導を偶然の実験による発見以前に予言できなかったでしょう。同様に、還元主義的なアプローチ・・・下の階層の理論だけでは予言できないことは多いと思えます。

そういえば、最近・・・ああいった、純粋に偶然の実験によるすばらしい新発明のニュースを聞きません。単に僕のアンテナが鈍っただけでしょうか。

19日

真夜中の道を、自動車がないのをいいことに、自転車で手放し運転をしてみました。非常に危険と言われる行為ですが、意外にも安定度は高いです。

考えてみますと、自転車で・・・手の役割はそれほど大きくないです。指一本でも、自由にカーブも曲がれますし、また指を輪にして、ごくわずかな力しかハンドルにかけないようにしても、十分確実に運転できます。本当は、恐怖感や不慣れからうまくできないだけで、熟練すれば手放しで曲がったりするのも簡単なのではないでしょうか。

それにしても、力学的になぜ自転車が走っている限り倒れないのか、ちゃんと理解している人はどれくらいいるのでしょう。そして、曲がるメカニズムも・・・古典力学の、初歩の最後のほうで習うことの応用です。

18日

論語にはまだまだ、汲みきれない真実があるようです。手元にないので、何編だかは忘れましたが、「真に愛し、憎むことができるのは君子だけである」が正しいと、初めて思い知りました。

君子を「成熟した人格」、君子でない小人を「成熟していない、年齢だけ重ねた幼児」と解釈すれば明らかです。未熟な幼児は、自分が世界の中心ですから・・・本当に愛することも、おそらく憎むこともできないのでしょう。

17日

ユダヤ教の法である旧約聖書のレビ記などを読んでいると、不思議と神道との共通点に気づきます。神道には唯一神に対する信仰こそありませんが、あの徹底して「汚れ」を除去、「清浄さ」を保つ姿勢は共通している・・・それは当時のユダヤがまだまだ古かったからでしょうか?

16日

犬が死んで、埋める穴を掘っていて・・・意外にも、それがとても気持ちを落ち着かせてくれました。

やはり人間の精神にとって、激しく体を使うことはプラスに働くのでしょう。それなのに、体を使わない文明を作ってしまった人間の愚かしさは・・・。

15日

現在、物理学はかつての神学のような「学問の王」の地位を持っているのでしょうか。還元主義、というアプローチを取りますと、すべての科学は素粒子物理、そしてその奥にあると期待される究極理論(TOE)に行き着きます。でもその究極理論の検証について、希望的な観測はありません。相対性理論のように、タイミングよく単純な検証があるとはほとんど誰も思っていないです。

むしろ、今は分野の細分化と、実用性が重視されているのでしょうか。

14日

犬が死にかけて・・・心の準備はある程度できていた感じですが、やはり「その日」が本当に来てしまって、感情が麻痺しています。実感できない、涙一つ出てこない・・・屈辱に対してはすぐ泣くのに、本当に悲しいことに対して、泣くことが全くないのは僕だけの異常でしょうか?それとも、誰もがそんなものなのでしょうか。

現実になってしまったペットロスと言う言葉の重みを、これからどうかみしめることになるのか・・・恐怖が強いです。そして、既にペットロスと言う言葉ができて、ある程度知られているのは幸運だったかも。

13日

中国、韓国が本音で求めている謝罪はどんなものでしょうか。

「日中戦争及び台湾、韓国併合などの侵略行動は日本による、人類史上最悪の国家、民族犯罪であり、日本人は一人残らず子々孫々まで永遠にその罪を謝罪し、償い続けなければならない義務を負うものである」と国会決議を全会一致で行い、同時に天皇の土下座を含む徹底謝罪、そして今後は天皇の行事の一つに毎朝と、特に正月に侵略した国にメディアの前で謝罪すること、妄言に対する永久公職追放、実刑を含んだ刑罰の設置、そして日本が自主的に従軍慰安婦、南京大虐殺や三光作戦の被害者などに対する全面的な個人賠償に応じ、・・・・・・考えていて腹が立ってきました、正直。

12日

コンピューターの次の、文明を根本的に変える発明は何でしょう。バイオテクノロジーによる何かか、またはナノテクノロジーが候補と思われますが。

それは何年後に、どのような形で起きるのか・・・想像できないですが、多分近いと思います。

11日

カリキュラムとして半年の英語圏での生活と月単位の野外生活を義務づけることは不可能でしょうか?

英語の本当の習得に、やはり一番いい手段は英語圏での生活です。それも、クラス、学校ごとでは絶対に無意味ですから、一人一人バラバラになればいいと思います。もちろん非常にリスクは大きいと思いますけど・・・英語力による国民全体のハンディキャップを考えれば損はしないと思います。

また、よく言われる「生きる力」の習得に一番いいのは、何と言っても長期間の野外生活です。精神的にも人間的にも、絶対得るものは多いと思います。それまで培ってきた知識を総動員し、生きるためにいろいろなものを自分の手で作る・・・これがないと、やはり人間としては不完全ではないでしょうか。

10日

アメリカ大統領選、まだ決着がつかないです。どちらであってもあまり変わらないと言われていますが、それゆえの大接戦・・・両陣営にのめり込んでいる人にはたまらないでしょうね。

9日

我々はわらの文明を忘れてしまいました。靴の代わりだったわらじ、袋の役割をした俵、縄、その他もろもろどんなに多くのものをわらで作っていたのでしょう。ですが、その作り方を知っている人は今やほとんどいません。

もう取り返せない・・・現在栽培されている稲は倒れにくく、面積当たりの収量が多いように茎が短く、十分なわらが取れないのです。

8日

現在のイスラエルは、ユダヤ教的には正当なものなのでしょうか。

ユダヤの救済は軍事力、政治力によるものではなく、ただ神を裏切ったユダヤ人が悔い改め、その悔い改めに応じて神が救世主を世に送ることによってのみなされる、というのがユダヤ教においては強い認識です。人間による現世の力を用いた抵抗は、むしろ罪として扱われることが多かったです。まあ、この考え方はイエスの時代だけかもしれませんが。

今のイスラエルは、救世主によって建国されたものではありません。あくまで、ユダヤ人の指導者たちが世界情勢を利用し、徹底して現実の力で建国、維持しているのです。そこに神が介在する余地は・・・彼らの鉄の意志以外何もありません。ですが、それをユダヤ教は許すのでしょうか。

7日

考古学の権威が、出土物の捏造をしていた・・・この報道には仰天しました。日本の考古学のみならず、非常に素朴に信じてきた、学問そのものの根底を揺るがす事件だからです。

さまざまな学問が真実を述べている、とわれわれ一般人はほとんど疑いなく信じています。それは疑似科学のたぐいとは全く違う、不可侵の真理体系だ、と・・・特に今後、たとえば相対性理論の発見のように科学体系全体を塗りかえるような発見はもうない、と思っている人が大半でしょう。

ですが、まるで足元から大地が崩れ落ちたように・・・一つの学問の信頼全体が崩壊したのです。このショックはかなり大きいです。

6日

足の遅い競走馬やしつけに従わない犬の安楽死は(少なくとも西洋文化では)認められています。ではなぜ、使い物にならなかったり存在自体が邪悪だったりする人間には認められないのでしょう。

その理由は、人間は人間である、というだけでその不可侵の尊厳が認められるからです。それが、人間と動物の違いです。また、それがナチの思想だからでもあります。ナチの思想は無条件で誤りであり、邪悪とされるようですから。

では、もしバイオテクノロジーで人間の遺伝子を導入され、より高度なことができるようになった動物についてはどうなるのでしょう。また、上で言うような安楽死と死刑の概念はどう異なるのでしょう。また、安楽死の代わりに体の機能を停止させ、脳に電気的な快楽を与えつづけながらチューブによる栄養補給で残りの寿命を過ごさせるのはどうなのでしょうか。

5日

「永久機関は不可能」これは、エネルギー保存則と等価な物理学の大前提の一つです。だから、永久機関の原理と称するものには必ず、どこか致命的な穴があるはずです。

しかし、単にちょっと度忘れしているだけかもしれませんが・・・毛細管現象を用いた永久機関が何故不可能なのか、今日少し考えただけではわかりませんでした。水は布や細い管などを使えば上に上がっていく性質を持っています。また、超流動・・・極低温の液体ヘリウムなどは、何もなくてもビーカーの壁を這い登って漏れ出て行きます。なら、上下二つの水槽から、まず下に水をためて布を上の水槽に(上の水槽の水面より高く、壁に沿わせて)かけ、その上の水槽から出ているほうの端を下の水槽につければ、水は少しずつ上の水槽に移っていくはずです。もちろんその量はわずかですが、その全体から蒸発が起きないようにして、上の水槽から下の水槽に水車を回しながら水が落ちるようにすれば、下の水槽→布→上の水槽→水車→下の水槽の回路はエネルギーを供給されなくとも動きつづけ、ごくわずかであっても水車を回すはずです。これは永久機関ではないのでしょうか?

僕は不可能だ、必ず何か穴があると確信しています。でも、一体どこがおかしいのか、わからない・・・もしかしたらどこかで読んで忘れているだけかもしれませんし、毛細管現象についての理解が足りないのかもしれません。

4日

歴史のifで、案外面白そうなのが「あのアメリカ大統領選が逆の結果になったら」です。

もしリンカーンが落選していたら南北戦争や奴隷解放はどうなったか、ケネディではなくニクソンだったらキューバ危機やベトナム戦争、アポロ計画は、もしクリントンが落選していたら今のアメリカの好景気は・・・

そして、今度の大統領選・・・この大きな歴史の分岐点に、関われないのがなんだか残念です。

3日

完全流体の中の安定した渦が原子、と考えた人が昔いたらしいです。点粒子が真空中を飛び回り、互いに衝突して、というイメージが主立った僕にとっては驚きでした・・・でも、現在の超弦理論はもっと突拍子もないかも。

2日

創世記1:26神はまた言われた、「われわれのかたちに、われわれにかたどって人を造り、」以下略・・・ただ、その「神」は間違いなくユダヤ人男性ですね。あ、「われわれ」とあるのが、女性も黒人も黄色人種も含めて、ということ・・・なわけはないです。単に資料の混乱です。

では、キリスト教やイスラム教は、本質的に黒人や黄色人種にはなじみにくい宗教なのでしょうか。確か、アメリカ大陸はともかく、帝国主義の時代にそれほどキリスト教の布教が各植民地で成功していない理由は、キリスト教がヨーロッパのものでありすぎ、現地の何ものも受け入れなかったからだ、と聞いたことがあります。

あ、もっと単純に・・・イエスの死は、白人のためのみならず黒人や黄色人種のためでもある、という証拠はどこにあるのでしょう。もしかしたら白人は内心、そうではないと思っているのでは・・・。

1日

人間にとって、トイレに関するしつけはどれほど深い意味があるのか、見当もつきません。それこそ、「人間」というプログラムの根幹といっていいかもしれません。

特に老人や、体に障害を負った人が今後は「自分でトイレに行けない」=「垂れ流ししかない」ことが最も辛いそうです。「トイレに自分で行ける、下着を汚さない」ことは人間としての尊厳、プライドの非常に重要な部分ですし、また恥と罪の感覚が非常に深く結びついています。その点厄介なのが、第二次性徴の際に・・・男女とも、あまり知識と経験のないうちはどうしても下着を汚してしまうことのような気がします。

ただ、僕には・・・その、人間というプログラムに残酷さを感じています。罪と罰の脅し、羞恥、そして達成した際に与える賞賛と誇り・・・あまりにも巧妙なシステムで、人工的に・・・生物としての根幹を歪めている気がするのです。