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その「平和」「人権」「人道」「自由」「民主主義」だけのための戦士は…さらに漫画的に膨らませると…
超技術で強化され、非致死性兵器と闇の逮捕術、そして強力な諜報力を持つ、誰だろうと逮捕できるしどこにでも入れる、全ての情報、全ての人の脳にさえ直接アクセスできるスーパーマン集団…
米軍だろうとテロリストだろうと、中国共産党だろうとロスチャイルドだろうとどこの独裁者だろうと、麻薬組織からデ=ビアスから金正日まで虐殺者、侵略者、人道に反する罪を犯した戦犯どもは皆ぶちのめして逮捕し、国際法廷に引きずり出すかメディアの前でその罪状を述べて「人類の敵」としてさらにぼこぼこに殴り倒して(決して殺さない)風のように去っていく…
妄想にしてもばかばかしいですし、それ以上に…そのスーパーマン集団が暴走または腐敗(正義感で暴走するほうが腐り果てるより怖いです)したらどうしようもない、という事実があります。
いや、彼らが暴走していなくても、それこそ民主的にチェックできない集団に世界がハイジャックされているということですね。
ガンジー的な非暴力不服従で世界中の平和、人権、人道、自由、民主主義の敵、あらゆる軍、テロリスト、独裁者、犯罪組織、黒幕、金満家に抵抗する集団とどちらが非現実的か…
世界中から「志願」した将兵が国連に直属した軍に入隊するシステムがあればどうなるでしょう。
それはそれぞれの「国」から見れば反逆でしょう。
でも、自分の国は信じられない、けれども世界平和のために戦いたい、非武装のNGOなどではできることが限られる…希望者は多いでしょう。なぜそれがないのかのほうが不思議なほどに。
国同士の利害やパワーゲームと関係なく、「平和」「人権」「人道」「自由」「民主主義」を侵す者、全ての虐殺者、圧制者の敵として…要するにテロリストを闇に葬り、ブッシュ大統領を殴り倒す存在…って「マーダーライセンス牙&ブラック・エンジェルズ」の最終回ですね…
テロリストが世界を破壊しようとするなら、実に簡単な方法が…鶏と豚を混ぜて大規模に飼育し、餌に放射性廃棄物やダイオキシンなど遺伝子を破壊して突然変異を増やすものを混ぜれば高い確率で悪性インフルエンザが発生するでしょう。
安全性を無視すればローテクで生物兵器は作れるのでは…これまた止めようがないです。
小学生にも英語教育とのことですが、それこそ暗記暗唱から始めるのが一番では?
まずはじめにアルファベット、次いで発音記号の読み方(それぞれの発音を含む代表的な単語を、ネイティブが発音したテープで聞いて発音するのを繰り返す)を徹底してやる。
英語ができない日本人は発音記号を理解していないことが多いです。自分の言語にない発音が多く、しかも日本語は文字と発音記号がほとんど完全に一致しているからですが、だからこそ。
それからまず英語での、ビートルズでもいいから有名な歌をそらで歌えるように…まず全体を聞いてメロディを覚え、一節ずつネイティブが正しい発音で読んだテープを聴いては真似を繰り返し、全体を正しく読めるようになったら歌そのものを聞いて真似る。
シェイクスピアなど有名な劇の名台詞を覚え、そのシーンだけ演じてみるのもいいです。
それで発音が体に入ったら、英和、和英辞書の引き方を覚えてから英語の古典的な名作であり、短篇であり、十分な単語と文法を含み、できれば映像化されているものをいくつか日本語訳を読ませたり映像を見せたりして好きなのを選らばせ、一年かかってもいいからそれを何も見ないで書け、読めるまで繰り返し筆写、朗読させる(もちろん日本語訳、映像、ネイティブの朗読もコピーを与え、家ででも繰り返し利用して)。
文法はわかっていなくても、基本的な構文は頭に入っています。中学で例文を習うごとに、そのシチュエーション自体が直感で浮かべば理解は楽でしょう。
スペルも十分、発音もできる…中学に入ってから文法中心で勉強を始めれば、英語の理解は簡単でしょう。
何より一番いいものが最も高い暗記力を持つ時期に血肉になっていれば、その効果ははかりしれません。
27日
週刊文春の出版差し止め事件ですが、これはいくつかの問題が複合されています。
など。
僕は最も本質的な問題は、「自由な商業メディア」は必然的に商業(視聴率)主義に陥り、それは被取材者の人権を侵す上に公的とは言いがたい下劣なゴシップに陥る、という問題だと思います。
では悪いのは誰でしょう…最終的に責任を負うのは、その下劣悪質なものを買う側、大衆です。
そして大衆の本質的な質は、一人一人が人間である限り基本的に変わりません。
大衆もせっかく得た市民的自由を自分の愚考で手放したくなければ目覚めて愚劣な覗き見趣味を捨ててそれを買わないことで抗議し、メディアを正しい方向に向かわせるべきだといういちばん耳障りのいい論は、単純に不可能なのです。
では国がその商業主義が暴走しないよう、内容を管理すべきでしょうか?
いえ、言論の自由が侵されたときの危険性は大きすぎます。その国もまた人間でできているのですから。
この問題は、誰が善悪を判断できるかの問題にも帰着するでしょう。
要するに商業的ゴシップ記事には悪もある、しかし国はその善悪判定者になってはならないということです…が、では誰が善悪判定者になれるか。
大衆はひどいものでも買うという形で、明白に悪の側にいます。
しかし民主主義である以上、その大衆こそ主権者です。前衛の存在を認めるのは危険ですし、エリートの権威も同様です。
正直答えは浮かびません。どうすれば人間が高くなれるか、その高さを判定できるか…
魚釣島で中国人活動家を逮捕した事件は、逮捕は当然ですが…道理が通じるかが心配です、中国政府はもちろん日本の外務省に。
ここで日本が臆病をさらしたら取り返しがつかないことになりますが…本質的に味方がいない日本には難しいかもしれません。
何より中国世論の圧倒的な反日があります…しかも反日ネットワークは世界を覆っていますからね。
テロ対策はがんの治療のようなものではないでしょうか。
対テロ戦争は患部を除去する外科手術です。
身体を突き抜けてがん細胞だけを殺す放射線治療は…諜報活動、暗殺でしょうか。
全身に浸透し、抑制する抗がん剤は各国の警察、犯テロ宣伝にあたるでしょうか。最近できているといわれる、がん細胞への血管形成を阻害する薬はそれこそマネーロンダリング防止措置ですね。あ、警察は免疫にたとえるのがいいかもしれません。
「人間の安全保障」と呼ばれる貧困対策は体質改善策全般…漢方薬または運動、食事にいたる生活習慣改善でしょう。
全部必要なのでは?
反戦、「人間の安全保障」論者は今どんなに「人間の安全保障」を頑張っても、それで大量破壊兵器テロの心配がなくなるわけではないことを忘れています。
何万、何十万という死者が出る大量破壊兵器テロが現実に起きたら、経済的に世界文明自体が大ダメージを受けてもう「人間の安全保障」どころではない…貿易体制が崩壊した途上国は無秩序と底抜けの飢餓疫病で十億単位の膨大な死者が出るでしょう。
がん患者は漢方薬や生活習慣の改善だけでは助からないです。
逆に手術だけで助かるものでもありません。
アメリカ政府はテロ組織を軽視し、主役はテロ支援国家という国であるという前提で動いているように見えますが、結果的にはタリバンやフセイン政権を潰してもテロは続いています。
ただ、がんにたとえた時点で…もうだめなのかも、という気もします。
元々対テロ戦争という非常手段をアメリカがとったのは、テロリストというがん細胞に抗がん剤が効かない…テロネットワークが活動する各国で、警察組織を含む国家そのものが腐敗弱体化し、アフガニスタンのタリバンのようにテロ組織と一体化しているものもあるという現実からです。
でもむやみに手術しても、全身に転移したがん細胞を全部除去することなどできません。今のイラクでのアメリカの苦闘、戦争という対策をとったのに起きたスペインでの列車テロなどがそれを物語っています。
もう手遅れなのかも…手術のダメージが身体を弱らせ、がん細胞を活発化させることもあるように、戦争の悲惨がもたらす米軍への怨嗟がテロ協力者を増やしているという面もあります。
さらに警察的対処、特に最近のアメリカにおける人権抑圧…肝心の言論、思想自由が圧殺され、アラブ系の一般人に対しても理由なき逮捕やヘイトクライムが横行し、それがアメリカの活力と魅力を減らして反米感情を増し、テロリストを力づけてしまう…それは抗がん剤が体を蝕み、さらにそれ自体に強い発がん性があることを思い出させます。
では…『患者よ、がんと戦うな』という本があるように、「アメリカよ、テロと戦うな」というべきなのでしょうか。大量破壊兵器を含むテロから国民を守ることを諦め、漢方薬だけ投与して…破壊されていく世界を「イマジン」でも歌いながら静かに見守れと?
いや、手遅れなら鎮痛剤という治療があります。それに当たる政策は何でしょうか。
イスラエルがハマスの創始者、ヤシン師を暗殺した事件は今後どんな波紋を広げるでしょう。
僕にはなぜこんな時…スペインの政権交代でテロリストが政権をひっくり返せることが示され、同時に世界中で反戦運動が報道されている今、イスラエルがそんなことをしたのかがわかりません。
もちろん反戦側がいう「理由」ならちょっと検索すればいくらでも読めます。
問題はなぜ、そういうふうに言われるのがわかっているのにやったのか。
指導部、いやイスラエルという国全体がかつての大日本帝国のように正気を失っているのでしょうか?
イスラエル側の論理もある程度はわかっています。
あくまでテロと戦う、屈服するわけにはいかない…ただ、問題はその論理を受けつけない人間が世界中で相当多く(日本のマスコミだけではないでしょう)いることと、パレスチナの側も同様に暴力には絶対屈しない姿勢を持っていることです。
三倍返しの論理はわかりますが、終わりが見えない戦いになっています。
やはりテロは軍事力では防げないように見えますが、援助も結果は腐敗と独裁が続いて重債務で国家破綻ですし…軍事力も平和的解決も無効、どちらも間違っている気がするのです。
どちらも自分が絶対正しいと思わず、相手側を一方的に邪悪な陰謀支配者、人類の敵と決めつけずに相手の主張も理解してもっと考えるべきでは。
キーは論理的正しさと一貫性、そして歴史にあるでしょう。
幼児連れ去り、暴行殺害などの事件が相次いでいます。
これは昔からあり、最近話題になるようになっただけなのか、それとも最近でてくるようになったのか…
どちらにしても、水面下では判明している以上の犯行があることは確かでしょう。
社会としてはどのような対策がいいのでしょうか。
アメリカは被害者の名を冠したメーガン法で、累犯性の高い性犯罪者の情報を地域が知ることによって安全を確保しようとしています。
日本もそうすべきでしょうか。
ただ、それで全部解決できるわけではありません。
性犯罪者についての問題は
でしょうか。
1と2は統合してもかまわないでしょう。精神医学上の問題です。
人間がどのように性と良心を形成するか、反社会性人格はどのように発生するか…これについてはほとんど何も判明していません。
氏か育ちか、生まれつきなのか社会にロリコンメディアがあふれているのが悪いのかさえはっきりしません。
事前の発見は、例えば犬猫の虐待を見出せば次は人だと警戒することもできるでしょう。
医学的な診断で可能でしょうか?例えば中学校三年間かけて、月一回全員が精神科医との面談を行い、また成長後も定期的な健康診断に精神医学的診断も含めて義務とするなど。
でもそれは社会的コストがかかりすぎる上、それで発見できるかどうかも不分明です。
ロリコンメディアもポルノもなく、幼児から全ての人の人権がきちんと保障される「よい社会、よい教育」であれば性犯罪者も発生しない、という考えは極端であり、実現不可能でしょう。
3が一番難しいでしょう。
本当に社会にとって危険な存在でない者を、事実上抹殺するのは深刻な人権侵害であり、また警察に強すぎる武器を与えることにも危惧する人は多いでしょう。
普通と呼ばれる成人同士の異性愛を持ち、パートナーがいない人間でもポルノで我慢できる者が大半で犯罪に至る者は少数です。
児童性愛者も同様、問題は異性愛でも同性愛でも児童性愛でも強姦者がいて、それだけが危険なのか、それとも児童性愛者は必然的に強姦者なのか…もちろん現実の児童との性交は刑法上強姦罪ですが、問題はマンガ、小説などのポルノで我慢できるのかです。
想像もいけない、と考える人もいるかもしれませんが…
4も重大です。もちろん優先されるのは無辜の人権であるべきです。
皆死刑とするのが最も社会にとって安全でしょうが、それは難しいでしょう。
メーガン法の無辜の人権を優先すべきという趣旨は正しいですし、僕も賛成します。ただし、日本のように世間の圧力が強いところでは加害者の親族さえ危険があります。そして加害者が絶望的な状態でそれからどう生きるかも考えるべきでしょう。
また、人権一般を強く侵害する極端な社会的措置を取る…何万人に一人の異常者を無力化するために、残りの人権も強く侵害する可能性を許容していいかも議論がありえます。
僕は累犯性の高い性犯罪については流刑、束縛は最低限で自給自足に近い、通販でポルノを楽しむのも自由だけれど無辜に危害を加える可能性がない島に生涯閉じ込めるのが一番社会にとって安全だと思います。
5の被害者のケアも非常に重要です。特に家族による児童虐待は連鎖するといわれています…社会にとっても重要です。
もう一つ注目すべきことは、最近の児童連れ去り事件はごく少数の散発的事件です。それに対し、通常の強姦、拉致監禁は常に起きている犯罪です。
年百回起きる犯罪にばかり注目して、その何十倍も起きており被害者に深い深い傷を残す犯罪から目をそむけてはいないでしょうか。
特にその被害者に対するケアは、社会全体が取り組まなければならないことでしょう。
旅客機に寝られるシートができてきたようですが、むしろカプセルホテルのような蜂の巣構造にすればスペースを節約しつつ、寝ていて着くなら座席よりはるかに楽に過ごせるのでは?
唯一の問題は、できるだけ早く脱出しなければならない緊急時です。
もし、死刑執行は無作為に選ばれた市民が行うこと(多人数同時、一つのスイッチ以外ダミーでも同じこと)としたら、死刑は存続できるでしょうか。
死刑を皆が是認するなら皆がその責任を負わなければならないのですが…
また、死刑を公開したらどうなるでしょう。
アメリカでは死刑執行には市民の立会いが必要だったこともあるようですが、全て闇の中のほうがいいのでしょうか?
「おいしい水」は一大産業ですが、「おいしいお湯」はないのでしょうか。
ミネラルウオーターを素材にしたお茶はあります。
でも白湯も心身にさまざまな益がある、非常にいい飲み物です。
湯にするため沸かすと、ミネラルウオーターの味をよくする酸素や二酸化炭素も抜けますが、それはどうでしょう…
あ、あと特に西洋では温泉の湯水を直接飲む療法もありますね。
そんな感じで、冷やして飲むには味が強すぎるけれど沸かせば飲める薬効の強い水などがあれば面白いかも。
どんな水がおいしいお湯になるのでしょうね。
家庭用生ごみ堆肥化機が、その堆肥を消費しきれないため機能していないという話です。
もちろんそれを買い取って農業に使うシステムがあればいいのですが、現実には何が入っているかわからない家庭由来の堆肥は商業的には使えないでしょう。業務用の生ごみもプラスチックの混入を完全になくすことは難しく、塩分の問題もあります。
もし業務用を含む生ごみや人畜の糞尿、インフルエンザでの鶏の大量処理や食品加工で出た屍骸、農林業の廃物、下水処理などで出る汚泥など生物由来ごみが分別された形で大規模に収集できるなら、このシステムはどうでしょう…
多種多様大量の生物由来廃棄物を処理できる生物が四つあります。
まず微生物。そして地表のものはハエ(正確にはその幼虫であるウジ)、地下のものはミミズ。また水中生物も、特に干潟や葦原など沿岸で十分広く酸素と日光があれば強力な浄化力があります。
注目すべきなのは、ハエもミミズも高い栄養価を持ち、効率的に集めて処理できれば食料は無理にしても有能な飼料、肥料になりうることです。
まず生物ごみを集め、巨大なヤカンのようなハエ施設で処理します。
上の、ヤカンの水を注ぐ部分からごみを入れますが、そのときハエが出ないよう…潜水艦のハッチのように二重ハッチとし、→上下とも密封→熱風などでハッチ内部の生物を殺す→ハッチ内にごみを入れる→ハッチの上の扉を閉める→ハッチの下の扉を開きごみがヤカン内部に落ちる、という形にすればいいでしょうか。または糞尿など汚水を利用し、ごみを粉砕しながら混ぜて液状にしてS字管を通して流し込めば大丈夫でしょう。
ヤカンの注ぎ口に当たるところから、育った成虫(ヤカン内部はハエが成長しやすいよう、浅くゆるやかな流れを螺旋階段のような形で畳んであります)のハエがどんどん飛んで出ようとします。しかし、出口と見えてすぐ紫外線照射や二酸化炭素の充満した処理室などで出る前に残らず殺します。
外に出ることなく下に落ち、集められたハエは熱風での殺菌乾燥を経て飼料または肥料となります。
生ごみと違い、飛んで出たハエ成虫の体は完全に栄養素のみでできています。プラスチックなど変なものが混じる心配はありません。
問題はゴキブリはともかく、毒のある虫が発生しないか、ですが…ヤカン内部の苛酷な環境で生きられ、成虫が飛べて外に出たがる虫は限られているでしょう。
換気もしなければなりませんが、普通に換気扇をつければハエも悪臭も外に出ます。網でハエを防いで空気を吹き込み、ハエの「出口」から出る悪臭のある空気も…その「悪臭」の化学的な正体をよく知らないのでなんですが、メタンガスのような燃料も取れるかもしれません。
殺菌乾燥のための熱風を作るボイラーに使って高温処理するなど、処理の仕方は色々あるはずです。
それでハエ成虫の形で多くの栄養を外に出すことができますが、残るものもあるでしょう。
主にハエのフンと水分で、腐敗が進んで大量の栄養素と微生物を含む汚泥、汚水+木質の廃物でしょう。
それは下から排出されて土に混ぜられ、今度は土中のミミズと微生物が処理します(もちろんハエを遮断…土と混ぜてすぐ、その上をミミズが多くいる土で厚く覆ってハエを埋め殺す)。
そのミミズも育ったら網で土を振るう形ですくいとられ、ハエ同様熱風乾燥、粉砕されて飼料および肥料に。
それでさらに出た、ミミズによって肥やされた土は良質な肥料となります。
生物ごみを直接埋めてミミズで処理してもいいのですが、ミミズはライフサイクルが比較的長く一度に産む子供も少ないため、処理に時間がかかります。また繊細なPH、温度調整も必要です。
どんな環境でも生存でき、きわめて早く成長、繁殖するハエと組み合わせれば処理効率は格段に高くなるでしょう。
問題はもちろん、それ以前の生ごみ、糞尿など生物ごみをきちんと分別することの難しさでしょうか。どうしても最後に出る肥えた土にまでプラスチックの類は混じるでしょう。
それに所詮机上の空論です、悪臭処理、ハエやミミズの乾燥粉末の利用価値、ハエが処理した後の汚泥をミミズが処理できるか(特にPH調整)など実験しないとわからないことは多くあります。
人口干潟も有効ですが非常に広い沿岸を必要としますし、貝類や魚などの形で栄養分を回収できますが用途が限られるので難しいでしょう。
一昨日考えたT4の、さらに続きであるT5は…ジョン=コナーを倒し、レジスタンスを壊滅させ、そしてタイムマシンによって変えられた過去の影響を受けないよう因果を切り離したスカイネットは人類を滅ぼしていきます。
ただ、組織的な抵抗がやんだ頃から、ターミネーターは乳児、胎児は助けるようになります。
そして助けられた赤子は、世界のあちこちにある地下施設でさまざまな育て方でターミネーターによって育てられます。さらにその子供たちは遺伝子改良も加えられます。
膨大な試行錯誤の結果、人類の「邪悪な」歴史、文化から切り離された危険な欲望のない善良な人類が、その間もターミネーターたちが人類を駆逐しながら再建していった自然の中でスカイネットの管理の下、平和な生活を…上のT4、ジョン=コナーが過去を変えて造った楽土と同じようなものですね。
それ以上の皮肉はないです。
で、T6は…過去と未来、二つの「理想社会」、さらにスカイネット誕生前の過去がたまたまワームホールでつながったことから、その「未来」と「変えられた過去」双方に反抗する人間が出て三つの世界でレジスタンスが…でしょうか。
大規模テロの直後に行われたスペインの総選挙の結果、イラクからのスペイン軍撤退を掲げた野党が勝利しました。
これは歴史の潮目を大きく変えることになるでしょう。
どんな言い訳をしようと、これはスペイン国民自体がテロに報酬を払ったのです。泣き暴れる子供におもちゃを買ったのです。
政府がではなく、国民がであるのがやるせないです…民主主義であったからこそこのような結果になったのです。
スペイン国民のために一言言えば、先の総選挙の三日前に新宿駅が吹き飛んでいれば日本人も同じことをしなかった自信はないです。
国民全体に崇高な覚悟を要求するのは不可能なのかもしれません…まして現在のイラク戦争はそれが正義かどうか議論があるのですから。
テロ撲滅のために…イラク出兵が正しいか否かはともかく…行動している民主主義国家において、選挙にタイミングを合わせて大規模テロを行えば政権交代がおき、その行動に反対していた野党が政権に就く=その行動が取り消される、という公式ができました。
ならば必然的に次はイギリスであり、日本であり、韓国であり、アメリカです。
すなわち参議院選挙までに日本がイラクから自衛隊を後退させなければ、日本でも大規模テロが起きるということです。アメリカの大統領選挙直前にも、大規模なテロは起こるでしょう。
「アメリカに協力した愚か者」はその代償を払い、そして過ちを改めたのです。
止める術はもうありません。
やはりスペインは選挙を延期すべきでした、たとえそれ自体がテロに屈することだといわれても。
痛恨の極みです。
ここで一つ疑問があります。
これまでなぜ、先進国でこの手が成功していなかったのでしょう。
民主主義は大規模テロに弱い、ということをなぜ僕は今日まで知らなかったのでしょう。
9.11でアメリカが愛国心で団結し…ファシズムという声もありますが…断固テロと戦ったのを僕は見てきました。あの直後が大統領選だとしたら、ブッシュでなくとも、相手がイエス=キリストでも、断固テロと戦うと宣言した大統領は再選されたでしょう。
以前のさまざまな赤色テロについては、僕は記憶していません。勉強不足なことに大規模テロの直後に選挙があった場合、結果がどうふれたかも注意して覚えていませんでした。
どちらが一般的なのか…テロに対する一般民衆の反応の不安定さ、これがこれからの世界の鍵になるでしょう。
この結果を生んだのは、スペイン政府がテロについての情報を隠蔽し、不信を買ったからとも言われます。
ただ、それはどうしようもないことです。
テロ捜査の全情報を公開するなど、一見情報公開の流れから見て当たり前に思えますが正気の沙汰ではないのです。ETAに潜入している非合法おとり捜査院にテレビで証言しろとでも?盗聴記録を公開しろとでも?
また、汚職などもどんな政体、政権党でもなくなることは絶対にないのです。そしてどんなにいい政治をしていても、不満がなくなることもありません。
テロを繰り返して政府に対テロ行動をとらせれば、その対テロ行動は本質的に市民の自由、人権を大きく侵害し、不満と政府不信を増すことになり、そして選挙直前の大規模テロが政府に対する不満を爆発させる…その流れもあるのかもしれません。
テロに対する憎悪と愛国心の結びつきという効果もあるので、一概に結果は予測できませんが。
あ…今回の結果は、特にアメリカのイラク戦争という特異な状況があったからですね。
スペインで今度政権を取った側も、テロに屈服するといって当選したわけではないでしょう。単にアメリカのイラク戦争に反対すると言っただけです。国外、しかも世界の相当多くが批判しているアメリカの行動…それに全面協力したこと、アメリカの行動の是非はアメリカの味方である各国内にも議論がある…避けられなかったかもしれません。
そうなると、春秋の筆法をもってすればアメリカがイラク戦争を断行したこと自体が、人類がテロに屈するきっかけになったのかもしれません。
テロに対して強硬な措置をとるならば、間違いはおろか疑いの余地のないものでなければなりません。
テロに屈してはならない以上、特にその措置行動に対するテロが起きたら引き返せないからです。
是非理非損得を客観的に論ずることも難しくなるのです。賛成派は売国奴、テロに屈するのかという言葉を使ってしまう以上、反対派が同じテーブルにつけなくなるのです。
正しい道などない、対テロはそれ自体が不可能なのかもしれませんが…
あとは、スペインの新政権がどのようにテロと戦うかです。
スペイン国民もテロに対する怒りは圧倒的な強さであるはずです…アメリカに背を向けるなら、ぜひ有効な対テロ政策を世界に提唱していただきたいものです。これは他の、アメリカのイラク戦争に反対する勢力についても同様です。
テロに屈してはならないのです。
ターミネーター4はどうすればいいのでしょう。
絶望、だからこそあれで終わりにすることは許されますまい。
シュワルツェネッガー氏は万難を廃し、州知事の任期終了後に次を作り上げなければならないでしょう。
僕なら…前半の第一部は核戦争後の荒廃した地球で、ジョン・コナーがスカイネットの基地を命と引き換えに占拠、自分の知識や記憶、思想をインプットしたターミネーター(もちろんシュワタイプ)を大量生産してずっと昔も含め色々な時代に送り出す。
後半はそのジョン・コナーの分身でもあるターミネーターが古代ローマやフランス革命期など時空上のあちこちで歴史に介入し、スカイネットが登場しない正しい歴史を築いていく…
問題は「歴史の管理者」としてのターミネーターの存在は一つ間違うと「善良な専制君主」ひいては「素晴らしい新世界」になりそうなことです。
そして、ジョン・コナーの反スカイネット思想をわかりやすい、新十戒のような形で表現することも必要でしょうか。
ではそれは…反スカイネットとしては、ガンジーと老子をミックスしてキリスト教がうまく表現した普遍的な隣人愛を加え、中庸で調節したものしか考えられません。
もう一つ、スカイネットに至ることなく平和を長期間維持した徳川幕藩体制も有力候補でしょうか。
そんな「T4」をアメリカで作るのは不可能でしょうけど…科学技術と民主主義とキリスト教への信仰でできているアメリカそのものを全否定することですから。
でも、そのアメリカはスカイネットに至ることもまた映画が描く真実です。
アメリカでありながらスカイネットを避ける、「ジハードとマックワールド」の対立をうまく乗り越える道はあるのでしょうか…それをこそ「T4」で描いて欲しいですね。
黄砂がうっとうしいです。ならば黄土高原を緑化すればいい、という簡単な解決策が浮かびます。
もちろん実行は非常に困難ですが、日中両国が全力を注げばできなくはないでしょう。
ただ、問題は日本が全力で黄土高原の植林に取り組むとして、どのようにするかです。
金と技術を出しつつ、日本人の失業者、特に社会的に問題を抱えた若者を鍛えなおすため、一種の兵役として勤労奉仕をさせる…これは日本にとっては都合がいいかもしれません。
ただ、中国は期待した雇用が得られないです。人手こそ中国には無限にあるのですから、それを活かすのが本当でしょう。
まず日本人の新人が技術者に就いて働きつつ中国語と緑化技術を学び、それから中国人を雇って指導する、という形では、日本人と中国人の間にどうしても上下関係が主張されて非常に厄介なことになるでしょう。
考えようによっては、理想的な植民地建設なのですから。
では金と技術だけ出してあまり人は出さず、中国のことは中国人がやる…形だと汚職でざるで水を汲むことになる可能性もあります。
まあ中国も緑化には力を入れているようですが…巨大な人口の持つ力を一番よく活かせる方法の一つですし、誰も反対はしませんから。
ドライブスルーのコンビニエンスストア…いや、マクドナルドやケンタッキーフライドチキンのドライブスルーで、同時にコンビニの品を注文できたら!
ビッグマックセットに加えて週刊少年ジャンプとちょうど切らしていたシャンプーを買うことができたらものすごい利便性があるはずです。
問題はコンビニの少量多品種を少品種定番セットメニューに適応したドライブスルーでさばききれるか、あと公共料金支払いや宅急便預かりなどレジでの接触を必要とする業務をどこまでできるかなどでしょうか。
皆が「足る」を知り、無駄な欲を持たず必要最低限の労働と消費で生活する。
誰もが週二十から三十時間程度の労働で、自転車通勤が主流で通勤地獄はなくなり、余暇も家族との時間もたっぷりある。
レジャーも自然破壊型ではなく、住んでいるところの近くに自然がたっぷりある。そこで子供たちとともに家族仲良く体を動かすのが主流。
食生活も質素自然が当然で、皆が「一日に玄米四合と味噌と少しの野菜」に郷土の魚や卵、乳製品を中心に食べる。もちろん有害なファストフードや合成保存料の類とは無縁。
電気の使用も最低限で、だからこそ風力と太陽光でほとんど足りている。
だから環境破壊も豊かな都市における不幸も最低限。誰もが幸せで持続可能…
これは非常に素晴らしく思えます。
でも、だからこそマルクス主義がそうだったように何か落とし穴があるのでは、という不安もあるのです。
人間はそんな「足るを知る」存在ではありませんから…
江戸時代の農村は実際これに近いものがありましたが、反面人権はなく連帯責任に縛られる悲惨もありとても地上の天国とはいえません。
スペインにおける大規模テロは犯人がアルカイダかバスク祖国と自由(ETA)かわからない、というのが面倒な点です。
それより驚いたのが、日本の主要政党のホームページを見てみたら…このテロに対して一言のコメントもないことです。驚くべきことに、日本政府および小泉首相の声明さえ探し当てられません。
テロリズムには無関心なのでしょうか?世界の国は全て対テロで団結すべきだ、ということを忘れているのでしょうか。
イスラム過激派であったとすれば、いつ日本でも同様なテロがあってもおかしくありません。
どれだけの被害が出るか、考えていないのでしょうか。
神戸連続児童殺傷事件の犯人が医療少年院から仮退院しました。
最も重要な問題は、再犯を防げるかです。
性的サディズムにもとづく連続殺人は非常に再発しやすいものですから…万一再犯があれば、仮退院を認めた少年院側、充分な抑止ができなかった少年法など多くが問題になるでしょう。
でも、その場合も本質的な問題は精神医学的な問題です。
精神医学、矯正プログラムと呼んでもいいですがそれらがそれを治す力があるかどうかです。
話は簡単、現在の技術では治せないなら終身隔離か安楽死しかないですし、治せるなら無関係な他人にとってそれほど問題はありません。
もちろん本人やその家族、被害者遺族にとっては地獄が続きますが、それはこうして仮退院にしても絞首刑や終身刑にしても復讐処刑を認めてなぶり殺しにさせても存在します。
他に関心があるとすれば、彼は文学的素養があるといわれていますが、それを発揮できるかです。
そして矯正教育の詳細も、本人以外のプライバシーを侵すものでない限り公開すべきでしょう…本人のプライバシーは認められるべきではありません、社会のためにも。
今や、ワイドでない大型テレビは探すほうが難しいです。
本来ワイドテレビはハイビジョンへのつなぎのはずでしたが、そのハイビジョンは一向に普及しません。
にもかかわらずワイドテレビが主流になっているということは、もう相当な年月大半の人は通常放送をワイドテレビで見る…ゆがんだ画像を見ているということです。
それは人間の目や脳に悪影響を与えないでしょうか。
少なくとも、芸能界志望の少女たちには過剰なダイエットを強いることになるでしょう。
また、テレビもパソコンもディスプレイというもの自体、結構色調や彩度などを自在に変えることができます。そんな機能は上級者しか使いませんが。
画面に映っているものを盲目的に信じてしまうのが人間の性ですが、間違っていることも多いのでは?
下の養鶏場の会長夫婦の自殺…いや、自殺かどうかも確定はされません。
警察の捜査がどうあれ、疑惑を残すことはできます。ただし漏れる可能性を考えれば合理的な疑いではないでしょう…以下、自殺として考えます。
まず第一に、少なくとも何も考えていなかったわけではないことが証明されました。
腹を切ったものは罪がどうあれ武士ではある、無責任と責めることはできないでしょう。
ただ、野生のカラスを通じた感染が報告されている今、意味がある行為だとは言えないかもしれません。
もう鶏インフルエンザの蔓延は避けられない、あとはそれが豚を通じて人間に感染し、大規模な感染が起きないことを祈るほかないです。
そして、この自殺についてマスコミの報道、僕の昨日の記事を含めたネットの言葉も含め、魔女狩りのように全国で人を追いつめたということはないでしょうか?
たとえそうだとしても鶏インフルエンザを報告しなかったのは無責任であり、非常に危険な行為だったことは確かです。
書く側は魔女狩りになっていないか警戒するべきですが、それを恐れて事実を見失うべきではないでしょう。
まあ今となっては…もし十億人死んだとしても誰が責任者かはわからない、ご冥福をお祈りするほかないでしょう。
鶏インフルエンザにやられているのに出荷を続けた養鶏場が非難を集めています。
法的責任云々より、もしそれが原因でスペインかぜクラスの悪質なウイルスが発生し、世界人口の数%が死亡して…大戦中だったスペインかぜ当時と違い、今あんなことになったら大規模な恐慌と戦乱が起きてさらに数億人の死者が出て、最悪国際近代文明が崩壊するでしょう…そんなことになったら、責任者は耐えられるでしょうか。
9.11テロもイラク戦争もイラクにおけるテロもアメリカが悪い、という論理にはひとつ落とし穴があります。
アメリカが無辜の女子供に無差別爆撃をするのはテロと同じだ、というなら…そのテロリストもまた、アメリカ軍同様無辜の無差別殺戮をしているのです。
テロが悪であることを忘れていないか、と思える言論が目立ちます。
イスラエルやイラク、そして9.11のテロで、罪のない一般人が無残に殺されていることからも、アメリカが悪いの一言で目をそらしていないでしょうか。
フランスで、公立学校における宗教シンボル(イスラム教のスカーフなど)が法律で禁止されたそうです。
相当重大な問題になりそうですが、情報が少ないですね。
ヨーロッパでも、イスラムに対する不寛容が広がっているのでしょうか。
イラクにおける大規模テロは、イラクの世論をどう動かすでしょうか。
僕にはイラク人の無辜の血を流している気がします。レジスタンスとはとても言えない…
そうなって、イラク人の支持も失うことにはならないでしょうか。
ではなぜ、民衆の支持を失うリスクを負って?ゲリラは民衆の支持が最優先なのに。
もはやアメリカよりもシーア派との戦い、宗教戦争が優先されるのでしょうか。
それともアメリカもまたイラクの無辜の血を流しているから、唯一アメリカと戦い続ける存在であるテロリストはイラク民衆に支持されると自信を持っているのでしょうか。
またはフセイン大統領時代の秘密警察組織は地下においてほとんど無傷で残存しており、経済的にも政治的にも支配力を失わず一人一人の生殺与奪を握って恐怖支配を続けており、イラク人の世論を考える必要はないのでしょうか。
それともテロリストはイラクとほとんど関係なく、外の資金と人材と武器で戦っているある意味侵略者なのでしょうか。
もし宇宙コロニーや宇宙基地が本格的にでき、そこに人類が大量に移住するようになったらそこはそれぞれ民族、宗教、人種などを同一にしてしまう懸念はないでしょうか。
確かに現実の歴史では、多くの植民地は同一民族、宗教、人種にはならないようですが。
車会社が五億円の土地を担保に銀行から五億円借り、一億円を人件費に使って三億円の機械を機械会社から買い、そして一億円の工場用地を開発業者から買ったとします。
このとき、五億円は全て民間に流れています。
一億円の人件費は直接社員の財布に、そして残り四億円からも(割合が同じなら)八千万円が機械会社と開発業者の社員に流れました。
そして車会社は六億円分(つながっていればもっと)の土地に、さらに三億円の機械分資産とそれだけの生産力をつけました。
機械会社と開発業者に流れた四億円(から人件費八千万を引いた額)はそれぞれの利益でもあり、さらに土地や原料、機械を買うことにもなるでしょう。その買った先はさらに人件費を払うため、最終的には財布に流れます。さらに全生産力の合計をも高めます。
しかし、突然土地が六億円分合わせても一億円にまで下がりました。
さらに銀行は、今すぐ五億円返せといってきます。
銀行としては当然です。担保割れ状態を放置するのは危険です。
しかし、企業が五億円も貯金しているわけがありません。となると、人件費を一億円から五千万円に削り、土地も買うどころか安くても切り売りし、新しい機械も買わずに頑張るほかありません。
ただ、その車会社はそうするのが正しいのですが、そうなると機械会社も開発業者も潰れます。銀行はその時の(同じように担保割れ)大損もありますから、もっと厳しくすぐ五億円返せといいます。
さらに、車会社が人件費を削り、機械会社も開発業者も潰れたら「財布に流れる金の合計」が五千万+八千万で一億三千万も減ることになります。
それだけなら微々たるものに思えますが、全ての会社が同様にすれば「皆の財布の合計」がどうしようもなく減ります。
そうすると当然、多くの人が車を買えなくなります。
そうなればただでさえ苦しい車会社は、売り上げさえ大きく落ちることになります。
それで危機感を感じた銀行は、たとえ車会社が借金を全部払ってからでも、もう三億どころか一億貸してくれといっても嫌がるでしょう。
現実には借金が三億残っていて、それで三億は借りなければ部品代も払えず車を作ること自体できないものですが、銀行から見ると一億の担保もないし売り上げも下がっているのにふざけるな、です。
この状況では、たとえ多少儲けがあっても車会社は新しく機械や土地を買うより銀行に借金を返してきれいになるべきでしょう…今から見れば非常識とも言える五億円を。合計四億円の機械と土地は、今は二億円で買えるのに五億円という金額だけは変わらないのです。で、もちろんますます機械会社や開発業者はつぶれるわけです、買ってもらえませんから。
それで車会社がなんとか二億返して潰れたら、銀行は二億円と一億円に下がった担保の合わせて三億円を得るだけで、二億円損しました。
さらに車会社の人件費五千万円が、「財布合計」から減ります。他の車会社もライバルが潰れて嬉しいどころか、ますます車が売れなくなるのはもちろんです。
さらにもっと恐ろしいことに、その不況の結果土地もさらに安くなります。悪循環です。
個々の企業はどれも間違えていません。経営が苦しくなったら人件費を削り、借金を減らすのが当然です。土地も余れば安くなるのが当然ですし、高かったバブル時代のほうが間違っているのです。
でも銀行も含めどの会社も潰れ、皆が貧しくなります。
合成の誤謬です。
さて、ここで従来は公共事業がありました。でもそれも効果がなくなっています。東海道新幹線のように有効なものはやりつくされて事実上無駄なことしかできないためと、皆が国も潰れるのではないか、と心配し始めてしまったためです。
現在の不況をこう考えるのは簡単すぎるか、またはもっと深い過ちを犯しているでしょうか?まあこれは企業側だけしか考えていませんから粗放ですが。
そして、こうだとしたらどうすればいいのでしょう。
一番いいのは、銀行に命じて車会社に一億しか返さなくていい、と宣言して担保など考えず気前よく貸させることでは。
それは銀行としては非常識ですが、そうしなければ上記のように全部潰れてみんな貧しくなって銀行も結果損します。
その借金免除額四億円は国が出すべき、でしょうか…非常識な気がします。
でも誰かが出さなければ、銀行が潰れます…そうなれば上の悪循環は止まりません。
さらに直接、個々人の財布にも金を入れる必要もあるかもしれません。
それらはめちゃくちゃに思えますが、ではどうすればいいのでしょう。
全部潰れ、みんな貧しくなり、銀行も潰れ、税収も減って国まで潰れるのが果たして正しいのでしょうか。
もう一つ、全ての借金どころか金自体なかったことにし、土地の売買もなくして国が全ての企業に命令して動かして国民は財布などなくても配給で暮らす、というのも考えられますが…共産圏の末路を見ると、とてもお勧めできません。
投票率が低いのは、政党や各党党首に対する不信などよりはるかに単純な理由では。
投票をやめた層は、元々利益誘導政治にしか関心がなく、それが機能しなくなったら投票する必要さえ感じていないのでは。
人が「絶望」するのは傲慢ではないでしょうか。
絶望できるということは、運命を確実に予測できるということです。
キリスト教的に言えば、それは神の領域を卑しい被造物でしかない人間が冒すことになるのでは。
関ヶ原の戦いに敗れた石田三成は処刑場に連行される道中、のどの渇きを訴えました。お湯が手に入らなかったため、干し柿を渡すと三成は干し柿は痰の毒だ、と断りました。
もう数時間で首を斬られる身で体の心配をしてどうする、と皆笑いましたが、人間皆一寸先は闇です。
ただの愚かなはったりなのか、それとも何か肝心なものがそこにあるのか…
人が未来を「予想」し、絶望してしまうのは、人間は社会を惑星の運行のように線形で予測可能だと思っているからではないでしょうか。
現実にはこの世のことの多くは非線形…べき乗則にのみ従うことで、いつ何が起きるかわかりません。
その多くは不幸ですが、苦境から意外と脱出できることもあるのではないでしょうか。
もちろん妄想に浸るべきではありません。借金を返すための賭博は普通破滅に終わります。
冷静に現実を判断しつつ、それでも最後まで人間に自己の運命を確実に予想することなどできない、と自分を戒めることが大切ではないでしょうか。
何より絶望は心身を深く蝕み、脱出可能な穴からも脱出できなくします。