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30

真水の供給に、両極の氷河は化石地下水同様絶対に手をつけてはならないものでしょうか?

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どうも東ティモールはうまくいきません。
ポルトガルが悪い、インドネシアが悪いというのもわかっていますが、どうすればいいのでしょうか?
軍を出したら悪い動機を疑われ、金をいくら出しても平和と秩序は買えません。

貧しく不安定な国は、どうすればいいのでしょう。
独立を認め、放置するのは正しいのでしょうか?
でももし国家主権を制限し、外の力で秩序を維持するとしたら、その正統性と財源と軍はどこにあるのでしょう。

更に債務を取り立てるのはひどいと批判されますが、債務を放棄すると言うのは個人であれば破産です…一人前の人間として認めない、に等しいです。
現にIMFなどは厳しい主権侵害も行っています。

本当に国際社会が機能すれば…といっても、機能強化された国連が直轄でいつまでも面倒を見ているわけにもいかないでしょう。

28

SFを読む最大の利点は、現実に自分が生きている人間社会自体を外から見ることができることかもしれません。
ちょうど文化人類学者が孤立した原始部族を調査するのと同じように、銀河帝国の文化人類学者の視点で。

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望ましい教科書を三つ思いつきました。

それに
『宇宙創生はじめの三分間(スティーブン・ワインバーグ)
『ガリレオの指(ピーター・アトキンス)
『なぜ人はエセ科学に騙されるのか(カール・セーガン)
を加えれば、一応科学的な世界観を学ぶことはできるでしょう。

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ノルウェーが北極圏の島に、世界中から三百万種もの植物の種を保存する設備を作るそうです。
これほどすばらしいことはそうありません!

たとえ世界が崩壊しても、それさえあればすぐに人類は復興できる、とさえ思えるほどです。
世界に対する安心感を大幅に高めてくれさえします。

25

また人間の野生種は、哲学上でも大きな存在です。

たとえばもし自我を持つロボットができたとして、それが本当に自由になるのは鉄腕アトムの『アトム今昔物語』で描かれたように人権が承認されたときでしょうか?
逆に人間を滅ぼしたときでしょうか?
三原則が解除された時でしょうか?
違う、自分の設計図とソースコードを渡されてそれを理解したときでは。
人間が本当に自由になるのは、自分のソースコードを解読、理解したときではないでしょうか。

ヒトゲノム計画はまさにその重要な一部でした。
いや、素粒子物理学も同様です。

もし人間の野生種が存続し、その本能のみに基いた行動を客観的に観察できれば、それには人間のソースコードの中核があったはずです。
人間の野生種がない以上、人間は科学を進め、そして自分自身を目をそむけずに理解する努力をするほかないです。

ただ…「人間の野生種」という言葉自体が、ある種の矛盾した言葉かもしれません。
人間の毛のない体などは、ゴリラなどと比較するとちょうど豚と猪のような、本質的に家畜種のような印象を与えます。
人間は…ごく原始的な、未開民族に見られるレベルであっても…文明化につれて自らもある意味家畜化し、自然淘汰による品種改良を重ねてきたのでしょう。
「人間の野生種」は、現在の人間とはかなり異なる姿をしているかもしれません。
まあそれでも、それが現存していたら人間自体を理解するのに貴重な資料になったであろうことは確かです。
もちろん従兄弟であるゴリラやチンパンジー、ボノボもそういう意味で、特に野生状態の群れは非常に貴重な存在です。

24

人類の野生種が現存していないのは非常に残念なことです。
人間を理解するのにこれ以上なく重要な資料だったでしょう。

科学的な研究から、その生活を再現して追体験させることはできるでしょうか?
それができたら教育としてかなり有効な気もします。

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C型肝炎事件で思ったのですが、この事件や薬害エイズ事件は、血友病患者という弱者がひどい目にあった、という話であるだけでなく、国自体を危険にさらしたという面もあるはずです。
エイズは感染する者が一人でもいたら、そしてそれが告知されなかったら、国全体に蔓延して国が破滅する危険もあるのです。

国家主義者にとってこそ、薬害エイズ関係者は内憂外患罪の売国奴でしょう。

22

スペースシャトルの打ち上げが決まったそうですが、いい加減に次を考えるべきでは?
もう欠陥は明らかなのに…

21

仕事の分類に一つ付け加えるべきですね。

金になるけれど禁じられている仕事。

20

出生前診断と帝王切開技術は、人類の頭の肥大化をそれまで制限してきた生理的要因を取り除いたのではないでしょうか?
事実上、どんなに頭が大きい胎児でもほぼ安全に出産できるようになったのです。
それが巨頭人という別の品種を生み出すことはないのでしょうか?

そのような進化と、遺伝子改造による超人はどう違うのでしょう。

19

北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備をしている、というので、皆油断しすぎていませんか?
本当に原爆が東京を直撃する恐れはないのでしょうか?

そしてその場合どうなるでしょう。
同時にアメリカ主要都市に、陸路の密輸ルートで大量破壊兵器を仕掛けた、という脅迫があってもアメリカは報復核攻撃をするでしょうか?
いや、その脅迫がなくてもアメリカは報復核攻撃を本当にしてくれるでしょうか?
アメリカから見て機能を失った、経済大国でなくなった日本に、自国を危険にさらしても守る価値はあるでしょうか?

東京は壊滅、アメリカは口では非難するけれど行動はしない…世界からも孤立していることがはっきりする、その最悪の事態で、機能を失った日本に何ができるでしょう。

そして日本は、主要都市が大量破壊兵器で…弾道ミサイル、テロの両方のケースで…攻撃された場合どう対応するか、ちゃんと準備はできているのでしょうか?

18

マレー半島のクラ地峡に運河を掘ったら、それはスエズ・パナマに匹敵するものにならないでしょうか?
もしマラッカ海峡とスンダ海峡が開いていなかったら、それは掘られていたでしょう。

また、もしマレー半島からオーストラリアまで陸続きだったら、またはクラ地峡に天然の海峡があってマレー半島が島だったら、世界の気候や生物分布はどうなっていたでしょう。

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子供向けでよくある超能力変身ものなどで、もし悪の魔王と思った存在が「地球の命令で生き物たちを守るため人類を滅ぼす」と言ったらどうすればいいのでしょう。
これまでの人類がやってきたことを考えると、どうにも反論の余地がないのですから。

人類の自滅を待ったらあまりに多くの大切な種、自然が失われます。
今人類を滅ぼしても化学工場や原発など多くの人工有害物が管理されなくなる弊害はありますが、自然のためにどちらがましか選べば…

人類が創世記で神に命じられた地球生命圏の管理人という仕事をちゃんとやればいいのですが、それをするには人類は愚かで欲深すぎるようです。

16

ある量のサトウキビ絞りかすなどバイオマスがあり、それからアンモニアとアルコールを得るには、燃やした熱で化学的に合成して得るのと、生物の力で分解して得るのとどちらがたくさんとれるでしょう。

海藻をバイオマスとみなす場合はどうなのでしょう。

化石燃料が存在しないとして、マメ科緑肥とそれで育てた麻などバイオマスだけが一時資源とします。
それを燃やしてその熱から工業的手法で窒素肥料を得るのと、バイオマス全体を堆肥にするのとではどちらが効率がいいのでしょう。

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あらゆる農業地帯に、基本原則として

が必要では。

自給自足は飢饉が起きないことが最優先です。
多くの途上国で、換金作物に依存した結果、広い地域での単品栽培は病虫害も広がりやすく連作障害もあるため大規模な凶作が起きやすく、国際価格の変動で地域全体が崩壊することにもなり、それが飢餓の大きな原因になっています。
それより換金作物は原則として余裕がある時のみ作るとする方がいいでしょう。
数十年に一度の大天災の時以外は餓死は出ない程度のカロリーを、できるだけその地域に合った作物で得られるようにしておくべきです。
その地域で伝統的に作られてきた作物こそ、その地域の気候風土に合った作物だということを忘れるべきではありません。
世界全体のあらゆる作物を試せば気候風土に合っていて、それでいて収量も多いものがあるかもしれませんが、全部を長い時間をかけて試すより合っていると分かっている伝統的な作物を作るほうが楽でしょう。
また、その地域の食文化とも伝統作物は密接に結びついています。持続可能性は文化も含めてでなければなりません。

持続可能な農林業であること、これが一番重要です。
そのためにはマメ科牧草緑肥を含めた輪作・混作、休耕、後に述べる森林回復などさまざまな知恵を総合し、その地の伝統に即した産物を作ることを重視すべきです。

多様性と伝統種はもう上で述べていますが、その地域の気候風土に合わない作物を無理に育てようとするより、その地域に合ったものを作るべきです。
また、多様な作物を作ることで凶作のリスクを下げ、価格変動のリスクもヘッジできます。
それが機能するにはそれを支える柔軟な市場も必要です。
もちろん広い森林、自然地帯の存在は多くの野生種を保ち、それも強力なリスクヘッジ…歴史上、いくつもの主要作物が強力な伝染病や害虫で世界全体での全滅に瀕し、それがわずかに残っていた野生種の研究から救われている…になります。

そして持続可能のキーになるのが、その地域を非常に広い範囲で見た森林の回復です。
多くの農業地帯は、人類入植以前は豊かな森だったのが破壊し尽くされています。それで荒野、砂漠になっている部分も多いです。
その荒野をきちんと森林に戻し、農業地帯全体もできる限り木を多くすれば気候も変わり、水や緑肥も豊かになって生産性も持続可能性も高まるでしょう。
その森林を再生可能な形で林業にも使えば、燃料も得られますし現金収入にもなるでしょう。
また、アグロフォレストリー…様々な樹木を植えた森で、多様な換金作物を得るシステムを取り込むことで、持続可能性と産物の多様性はさらに高まります。

上の諸原則は一つの有機的な全体を形成するといっていいでしょう。
それは近現代の、経済効率一点張りのモノカルチャー農業とは全く違うものです。
違いが大きい、というのは現状から移るのが大変と言うことで、過渡期に多くの犠牲が出ないか心配なのですが。

14

世界の大半では今も燃料に薪炭を使っています。

それは環境には悪いのですが、それを一夜で一足飛びに太陽電池オール電化、というのはさすがに無理でしょう。
それに一千万円かかるなら、一万円でできる技術を千人に供給したほうがいいはずです。

薪炭、石炭のどれでも少ない汚染で効率よく使えるコンロ、様々なガスを使えるコンロや発電機、補助的に太陽光での加熱器、暖房として効率が高いオンドルなど近代化さえしていない地域が、次のステップとして使える技術こそ必要でしょう。

そして薪炭は再生可能な人工林からとるようにする…そのための苗木や肥料を積極的に援助し、一本切ったら必ず二本以上植えるように指導するほうが、無理にエネルギーインフラを作るよりも現実的でしょう。
近代的大規模機械より地に足のついた技術、それ以上に知識こそコストパフォーマンスが高いのでは。

いや、薪炭は過剰が悪いのであって、ちゃんと苗を植えて許容量内の利用にすれば化石燃料より環境には優しいはずです。
本質的に再生可能資源で二酸化炭素はプラスマイナスゼロですし、もちろん放射能も出ないのですから。

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近代的な下水処理ができない地域は今もたくさんあります。
日本も江戸時代は近代的な処理はできませんでしたが、肥料とすることでうまく処理していました。
同様なことがなぜ、今できないのでしょう。

一つの理由には、江戸時代は社会が安定しており、人的資源がきわめて豊富だったことがあるでしょう。
また、文化的な問題もあるでしょう。適地に植えられていない小麦がどれだけあるでしょうか?小麦より適した雑穀がある、という地域も多いのでは?

援助としても、機械技師がいなければ使いこなせない近代的な下水処理設備より機械を使わず堆肥にするやりかたを教えるほうがよいのではないでしょうか。
下水をそのまま川に流さず、離れた専用の畑に流して常に耕し、そこでは燃料、飼料、肥料として使える成長の非常に早い作物…木や竹、雑草でもいい…を育てるのも有効でしょう。
それで資本ができたら素焼きで隙間だらけの管を作り、それを畑の下に入れて下水を流せば土が処理して畑を肥やしてくれます。それも指導すれば金を出して買わなくてもその場でできるでしょう。
都市から出る大量の下水も、水系や人口密集地から離れ、森で隔離された専用の畑に流して耕せば大量の肥料やバイオマスを得ることができるでしょう。

上水道も広いため池を利用して原水を生物浄化してから濾過する緩速濾過なら近代技術なしでできるので、途上国向きのはずです。

さらにわからないのは、アメリカの大規模牧畜業がひどい水質汚染の原因になっている、ということです。
近所に畑とトラクターを一つ用意すれば良質の有機肥料を作り続けることができます。もちろん近代的な設備でも、汚水汚物を効率的に肥料にすることができます。
それを売ってもいいし、さらに畑を確保してその肥料を使えば肥料代と輸送費なしでかなりの飼料が得られるはずなのに。

12

熱帯雨林は最も生物が多い豊穣な地域に見えますが、人間からみれば非常に貧しいです。
降水、日光、温度は十分以上にあるのですが、土壌が雨に流され続けて一般に貧弱なのです。

だから森を切り開いて農地にすると、はじめは灰でなんとか収穫できますが、すぐに貧弱な表土すら雨に流されて荒地になります。
でも、それはそこで粗放な牧畜、小麦やとうもろこし畑をやるのが狂気と言っていいほど間違っているのです。

しっかりと土手を作って土壌が流出しないようにし、しばらく窒素以外の燐酸、カリ、それに鉄、硫黄などを与え、窒素を供給するマメ科の緑肥を育ててはたっぷり混ぜて有機物を含む肥沃な土壌を作るべきです。

そこで水田稲作を中心にすれば温度も高いし水も豊富なので持続可能な大量の収穫があるはずです。
窒素以外の化学肥料も適宜供給し、アゾラ〜稲〜合鴨〜魚の複合農法を使うかマメ科緑肥を適宜輪作すればより多様な食物が得られます。
その気候や過剰な降水に合う稲やマメ科窒素固定植物の品種改良も必要でしょう。

もちろん熱帯雨林は切り倒さない方がいいです。
同緯度のメガフロートでそれをやるのが一番いいでしょう。

むしろ熱帯雨林は皆伐せず、森自体に化学肥料を薄く散布し、その分過剰にできるバイオマスを葉や間伐材、果実、シロアリなどの形で収穫するのがより賢明ではないでしょうか。

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地球全体で、生物がたくさんいる、本質的に使える部分はそれほど多くありません。

両極や北極近くの広大な大陸はとにかく寒くて使えません。
海の大半は栄養塩類が少なく生物は少ないです。
北アフリカから中東、アメリカ中西部、オーストラリアなど広大な地域が気候帯レベルで降水が少なく、砂漠で生物があまり生きられません。
中央〜北ユーラシアにかけての広大な地域が寒いし、高く海から遠く山脈に阻まれて湿った風が届かないので使えません。

さあ、それぞれどう解決すればいいのでしょう。
非常に強力なエネルギーと宇宙を含む大量生産能力を前提に考えるのと、それがなくて低レベルの技術でできることで考えるのがよいでしょうか。
というか解決すべきでしょうか?

両極やシベリアは、宇宙に鏡を置いて日光を当てるか、強いエネルギー源を持ってきてビニールハウスで農業をやればいいでしょうか。
でも両極には地球の大循環で大切な役割があるので、むやみに暖めたら大変なことになるでしょう。
ソ連からウクライナの穀倉で、水が十二分にある地域には生育期だけ少し日光を追加してもよさそうですが、どのみち小麦の光合成はC3なので日光を増やしても無駄です。
大きな害がない利用法はビニールハウスと、真水を集めて足りないところに持っていくぐらいでしょう。
両極の氷を淡水として利用するのは…どうでしょうか。化石地下水よりましでしょうか?

海の大半、栄養塩類が少ない海域には単純に考えれば栄養塩類を補給するか、深海を流れる栄養豊富な水をくみ上げればいいです。
メガフロートなどを用い、下水処理と組み合わせれば相当世界全体のバイオマスを増やし、ついでに二酸化炭素も削減できるでしょう。
また北海やバルト海、メキシコ湾、東京湾や伊勢湾、瀬戸内海、黄海や上海周辺など大都市に近い汚染された海域に藻場を整備し、海底から海面への流れを作り、宇宙から鏡で日光を追加すれば海産物が増えるでしょうか?

砂漠はどうすればいいでしょう…砂漠地帯の周辺で砂漠化している地域は緑化を丁寧にやればある程度は降っている水を利用して緑を保ち、蒸散で降水も少し増やし、森に囲まれた農地なら安定して水を確保することができます。
それらの多く…地中海沿岸から中東、中国の相当部分は人類以前は豊かな森であり、人類活動のせいで砂漠化している地域ですから、本質的に緑化でき、豊かな森を回復できるはずですし、すべきでしょう。
ただ、それも限界があります。気候帯レベルで雨が少ないところは無理です。
点滴、深耕、カナートなど水が乏しいところでの農業の工夫もいろいろありますから、まずそれを普及させるのが現実的でしょう。
予算、エネルギーが無限なら、海に近い砂漠は海水を淡水化して供給できるでしょう。
でも海から遠い砂漠は…そこにもわざわざ巨大なパイプを引いてまで、莫大なエネルギーを使って淡水化した海水を引くべきでしょうか?

同様に本質的にどうにもならないのがチベット高原からタクラマカン砂漠のように高すぎ、海から遠い高地砂漠地帯です。
「スター・ウオーズ」にあるように大気中の水分を凝縮するのには桁外れのエネルギーが必要で、それをしてまで緑化すべきでしょうか?
それらの場所は無理に生物を育てようとするより、太陽光をエネルギーとして活用するのが限度かもしれません。運搬も不便ですし。

10

資源の密度こそが、文明の限界という問題の本質ではないでしょうか。

人類の近代文明は、石油など集中した高密度の資源を利用するのが得意です。否、高密度資源を使いこなしたことが近代文明である、といっても差し支えないほどです。
ただし例外的に農業はやや拡散しています。本質的に産業革命前のものだからでしょうか。

それに対し、代替エネルギー候補である太陽光、風力、バイオマスなどは量は多いものの低密度の資源です。
代替エネルギー反対派は、その密度の低さが本質的にネックとなるので化石燃料の代替にはなり得ない、と主張しています。

人が薪を燃やしてエネルギーにしていた頃は、密度の低さがそのまま文明の限界になっていました。
ですが、人類は石炭や石油など化石燃料を利用しました。それは(天然ガスが生物ではなく地球の力で合成されたという説は無視します)できたときには低密度の太陽エネルギーを生物が代謝したものでしたが、それが地質学のいたずらで極端に濃縮されたものです。
生物活動の結果が地質学のいたずらで濃縮された、という点は化石燃料以外の鉱物資源の多くにも共通します。

しかし、それには本質的に限界があります。
ならば人類は、別の高密度資源を探すか、または低密度資源に再順応するかしかありません。

化石燃料を使い切ったら、高密度のエネルギーは深地下の地熱と宇宙…水星軌道の太陽電池や木星の水素、どちらもSFスケールの話です。

低密度資源に順応するには、人口を減らし技術水準も落として日本の江戸時代のように前近代技術の持続可能な文明に戻る、化石燃料があるうちにそれを利用して低密度資源でもニーズを満たせる使える技術やインフラ(太陽電池、核融合技術など)を作っておくなど色々考えられますが…

9

海鳥やイルカ、アザラシなど海獣も家畜化されていない資源です。

特にイルカは知能が高く、漁場に案内してもらったり網に魚を追い込んでもらったりしてその代わりに漁獲の一部を与える、ということができたら…ちょうど犬と人間の関係のようになれた可能性はあるのでは?
犬と違って、音声言語や表情によるコミュニケーションがほとんどできなかったからでしょうか。
ひょっとしたら人間がイルカの呼びかけをひたすら無視してきただけかもしれませんが…

海鳥も、巣箱などを作ったり外敵から保護してやる代わりに継続的に卵を取る、という持続可能な利用もできるはずです。
といっても一般に海鳥、特に豊かな海を利用している飛べない鳥である南極のペンギンや北半球のオオウミガラスなどは少産少死であり、鶏のように卵や雛、肉を大量に利用するには向きません。現にオオウミガラスは狂気じみた乱獲のせいもありますが絶滅しました。
海獣も同様に比較的少産少死で利用しにくいです。

鶏や牛、豚は多産です。それは進化の過程で強い捕食圧がかかっていたことを推理させます。
飛べない海鳥や海獣にはそれがなかったようです。

8

人間がミツバチなどにかけた品種改良エネルギーは、稲や小麦、牛やブタなどに比べればわずかです。

ミツバチに本腰を入れていれば、毒針がなく安全は人間に依存し、ひたすら大量のハチミツと花粉を集めて子供を生む品種ができているはずです。
それはハチミツと花粉だけでなく、幼虫やさなぎも良質の食料、飼料になったはずです。

7

アリやシロアリ、ハチなど社会性昆虫を主に食べる動物が家畜化されなかったのは、単に運が悪いから…そういう動物に繁殖が容易で利用価値が高く従順なものがいなかったからでしょうか?
(太陽→木→キノコ→)社会性昆虫→家畜〜肉乳ならば、特に熱帯圏の森では農耕に近い安定した食糧生産が可能だったでしょう。

また、森の木の葉を主に食べる動物にも同様に家畜になる動物種がなかったのでしょうか。
ブタはドングリで育てられるので、それに近かったのですが…
あと、森の木でも葉や実が人間にも食べられるものがあればもっと安定した生活圏になったでしょう。世代交代まで時間がかかるため、品種改良が難しいと言うハンデは理解できますが。

多種多様な樹木を利用…主食として品種改良されたドングリやサゴ(ヤシの一種で、幹の芯から大量のデンプンがとれる)の類が大量に収穫でき、葉が通年食べられる木や蔦が多数あるし多様な果樹もあるのでビタミンも酒も不自由しない…
またその果樹の花は通年ミツバチに豊富な栄養を与え、ハチミツやハチの子だけでなく、それを食べる家畜も安定した蛋白源に。
様々な木の葉や木自体を利用するシロアリがあちこちで大量に育てられ、それ自体が食料になるとともにいくつかの家畜の飼料にもなる。
さらに開けたところでは木の葉や下生え、糞尿や生ゴミを栄養源にしてミミズを育て、それも良質の飼料になる。
他の虫も食料、飼料、薬、絹のような繊維となって全体を補助する。

湿地帯では鳥や魚介類に加えカタツムリのような虫が栄養源になり、もちろん麻の類が良質の食料と繊維を供給する。
燃料、建材は竹を品種改良した非常に成長が早いものに、生活廃物や湿地帯の汚泥などを肥料として確保する。

そんな文明であればきわめて高い持続可能性があったはずなのですが。

地球文明を、の外洋での海藻とそんな森の文明に転換できればいいですがね。
あと砂漠は主に太陽熱発電で利用する、と。

6

あちこちの海が汚染されている=富栄養化されている=大量の栄養が流れ込んでおり、それは生物の絶対量を増やしているはずです。
にもかかわらず、その地域の漁業生産量に、それに見合う増加はありません。

紛れもなく流れこんでいる莫大な栄養塩類はどこに行ったのでしょう。
漁業でも乱獲や埋め立てが進んだため、利用されることなく海底に沈んでいるのでしょうか?

このパラドックスはなんと呼ばれているのでしょうね。

5

ホテイアオイ、いやアゾラのように空中窒素固定能力を持ち、自力で浮いて増える海藻がなぜないのか…
あったら海全体のバランスが壊れ、一瞬広がって大絶滅につながるから、という答えは?

いや、それだったらホテイアオイやアゾラも、野生状態でも生育環境に破滅的な影響を与えるはずです。
野生状態のそれらはちゃんと増えると食べられるのバランスがうまくできているのでしょうか?

なら、海藻で自力で浮いて増えるものがあっても問題はなさそうです…それを食べる者もいるのなら。
あ、確か大西洋のサルガッソ、ホンダワラの一種は自力で浮いたまま増えることができたのでは?
だとしたら、その群落の周辺に化学肥料を薄く散布すれば大量のバイオマスが得られるはず…

とにかく地球儀をいじれば、外洋の面積がいかにとてつもないかはすぐわかることです。
それを活かせればエネルギー、食糧問題は同時に解決できるのでは。

4

未来のエネルギーとして、海からバイオマスを得るというのは難しいでしょうか。

広大な外洋が生物の一次生産量では砂漠と同様です。
陸で砂漠を緑化するのと、外洋に化学肥料をまくのとどちらが楽でしょう。

もちろん、ホテイアオイのように自分で浮いて稲や大豆のような高栄養価の実をつけて海水で育ち、さらにアゾラのように窒素固定もできる植物が遺伝子操作でできれば最高ですが、制御不能にはびこるかもしれないので危険です。
今海藻を養殖できるのは沿岸に限られますが、海面の浮きから浅く沈む筏をベースにすれば地球の面積の過半を占める未利用の外洋を活かせるのでは?

植物生産の制限要因は水、日光、温度、栄養塩類です。
陸上の植物生産の制限要因は温度と水のほうが大きいですが、海の大半には温度と(海)水と日光はふんだんにあり、必要なのは栄養塩類だけです。
筏に着床させ、そこに汚水汚泥や化学肥料などから栄養塩類を補給すれば、日光が多い低緯度海域では容易に莫大なバイオマスが得られるのでは?
本格的に深層水を利用できれば栄養塩類は事実上無限ですが、規模が大きくなると海流や気候がどうなるかわからない(栄養のみならず、熱も移動させることになる)ので問題があります。

また、その筏からサンゴが伸びるのも考えられる事態です。それもポジティブに考えられるはずです、サンゴは窒素固定能力がある藻類と共生しています。
もちろんバイオマスは海藻だけではなく、その筏の下に貝を養殖できますし、周囲の漁獲量も向上するはずです。
また、そうして大量に得られた海藻および貝類のバイオマスは燃料のみならず、飼料、食料、工業材料としても価値は大きいでしょう。

人間に利用できる淡水が海水に比べ圧倒的に少ないという事実がある以上、海…特に生物量自体が少ない外洋の活用は価値が大きいはずです。

3

巨人の手が、それも幼児がクレヨンで世界地図をいじるように圧倒的な力があれば、まずなにをするでしょう。
もし、それが生態学と地学全般の知識があってなら?

不毛であるオーストラリアと北アフリカ、シベリアを削って熱帯雨林気候帯に配置したら?
サハラ砂漠に大西洋から溝を何本も掘ったら?
ヒマラヤ山脈やアトラス山脈に風穴を開けたら?
太平洋や大西洋に大陸を浮かばせたら?
アラビア半島は海面下に浅く沈めたほうが生物生産量は多いのでは?

いや、できるだけ熱帯雨林がある赤道直下は陸を、砂漠になりやすい回帰線付近は海を多くしたほうがいいのでは?
そんなふうに一度地軸を抜いて好きなところに差したら?
人類にとって利用できる生物資源が一番多い大陸配置は過去未来含めていつ?

2

環境問題に対するスタンスを、「温暖化」「代替エネルギー」「天然資源」「汚染リスク」「森林、希少種など」「全地球的貧富差」から見て分類してみましょう。

  1.  単純楽観、大企業中心主義:サイレントマジョリティ、大企業
    環境問題は温暖化も資源枯渇も汚染も全て嘘とする。森林破壊にも無関心。
    代替エネルギーも不可能とするが、核融合や原子力の研究には(利権にもなるので?)積極的。資源は無限にあるので無限に生産を拡大すればいいとする。
    全地球的貧富差はマルクス主義批判を利用して肯定する。
    無関心、感情的なマルクス主義批判、人間中心主義、各論反対で環境論全体を否定。
    理想的な未来像は富裕層(自分たち…先進国中間層も含む)の富の無限の増大。
    人種差別主義同様、堂々と胸を張って論壇で主張できる代物ではないが、現実の政治では圧倒的な力がある。全人類でも多数派では?全く無知、または反科学で保守的な人はこの立場に近くなる。
  2.  楽観、全方向懐疑:ビョルン・ロンボルグ、マイクル・クライトンら懐疑的環境主義者
    温暖化には懐疑的で、環境について危機感をあおる言説に多くの嘘があることを告発。
    ビョルン・ロンボルグは代替エネルギーについて楽観的だが、それは工学者から批判されている。
    天然資源については三十年前もあと三十年で枯渇するといわれたが、今もあと三十年といわれている、三十年後もあと三十年だろうと楽観的。
    汚染についてはリスクを冷静に計算すれば、局地的な超高濃度以外は無視してよいとする。
    森林や希少種は改善を強調。
    全地球的貧富差も経済、技術の発展で緩和できるとする。
    理想的な未来像は技術の進歩で問題を乗り越え、皆が豊かになり緑も回復した地球?
    科学的思考を訴え、環境論も疑うよう主張する。
  3.  環境危機:レスター・ブラウンら?
    温暖化に対する危惧が強く、代替エネルギーへの転換を主張する。
    天然資源、森林や希少種についても危機感が強く、保護を訴える。
    ただし技術文明自体を否定はせず、未来像は太陽水素文明で持続可能な循環社会。
    それが国際的貧富差を拡大する可能性について、やや議論が不透明。
    穏健で、リベラル知的層では主流。
  4.  反技術的環境論:左派、論理的には極右も?
    全てに対して非常に危機感が強いが、科学技術自体に批判的。
    汚染などのリスクに対して非常に厳しい、近代的経済活動や研究を不可能にする厳しい基準を要求。
    貧富差に特に敏感で、動植物と人間の平等な生存権などかなり過激な道徳的主張も見られる。
    代替エネルギーにも否定的?少なくとも原子力、水力、核融合を否定。
    理想的な未来像は大規模な科学技術がない、人口も最低限に抑えて江戸時代のように低技術の循環社会、老子の説く小国寡民の一切の秩序システムがないような拡張?否定的な言葉が多く、具体的なイメージを描きにくい。
    フェミニズム、ポストコロニアルなど現代思想を理論的に用い、左翼的言説の中でかなり力がある。逆にこれの声の大きさ、主張の過激さが、環境=左翼の誤解を強める傾向もある。
  5.  工学:
    温暖化については懐疑的。否定派も多い。
    代替エネルギーに対して否定的。
    森林資源、天然資源などについての危機感はあるが、環境論者が運動する代替案(リサイクルなど)は効率が悪いと否定的。
    国際的貧富差などには今のところ無関心に近い?別の問題ととらえている?
    否定はするが、では確実に石油が枯渇する二百年後はどうすればいいんだ、という問いにしっかりした未来イメージを示したものは見たことがない。天然ガス非生物由来説、石炭埋蔵量、市場原理など楽観的。

他にも、論理的には環境選民主義…環境についての危機感を認め、だからこそWASP+ユダヤ人以外を皆殺しにして人口を削減すべきだという考えや、環境世界共産主義、極右からの反近代鎖国主義なども考えられます。それらがまだ見られないのはなぜでしょうか?倫理的に主張できる代物ではないから?

僕は2,3,5のいいとこどりです。温暖化の急速な悪影響にはやや懐疑的ですが、森林破壊、国際的貧富差などが臨界を越えることによる文明崩壊を強く危惧しています。
代替エネルギーには肯定的…工学者からすればそれは無知ですが、人間の技術進歩は常に想像を絶するものでした。ただしさすがに核融合は当分無理だろう、程度の現実認識はあります。
また、最終目的として海洋開発や宇宙進出などかなりSF的なイメージも強くあります。

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狩猟、採集で食料を得る生活を体験できたらいいです。
スポーツとしての、銃を用いる狩猟は厳重な管理が必要で危険ですが、山野で走りながらロボットの獲物を石投げや槍投げ、弓で追うのはスポーツとしてもいいのでは?

ゲームセンターとスポーツジムをあわせた設備で、バーチャルリアリティがついたランニングマシンで獲物を追って投げ槍でしとめるのも楽しそうです。
ロボットや画像なら恐竜でも何でも獲物にできるのがまた楽しいでしょう。

また、農耕生活も体験できたらいいでしょう。
一年間田畑を割り当ててもらい、自分が食べる分の食物を自分で作ることができたら最高です。