枕元の計算用紙

ホーム ブログ

1999年7月 8月 9月 10月 11月 12月
2000年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2001年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2002年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2003年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2004年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2005年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2006年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2007年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2008年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2009年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2010年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2011年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2012年1月 2月 3月 4月 5月 6月

2012年7月

1日 2日 3日 4日 5日 6日 7日 8日 9日 10日 11日 12日 13日 14日 15日 16日 17日 18日 19日 20日 21日 22日 23日 24日 25日 26日 27日 28日 29日 30日 31日

31

今後、先進国の中層以下は没落するのが歴史の流れだ…
だとしたら、それに合わせた政治思想はどうなるでしょう。
そして社会制度は。

教育をどうするのでしょう。
全員が三角関数を学び、それで旋盤の熟練工になって給料が上がっていく社会が過去となった…三角関数程度では給料が上がる仕事には就けない。
ならどうするか。99%は九九だけにするか、でも「学校」というシステムは、近代社会全体の基盤です。
それをなくすなら、近代そのものとは全く違う、新しい社会システムを作らねばなりません。

結局、二つに一つです。包摂か排除か。

大きい流れとして、「自営業者」「製造業正社員(工員)」を非正規雇用…サービス業に。
中層から下層に。
逆に、近代イデオロギーにこだわり、現実を無視することによって実際には排除を選ぶ、というのもありです。自民党はそれを選んでいるようですね。

宮台氏は、中間集団を自覚的に作れといいますが、この歴史の流れは徹底的に中間集団を解体する方向性でしょう。
右は新自由主義、「社会などはない」「市場こそ正義」ですし、左側は「中間集団は封建制」ですからね。

左右が一致すれば日本ではそれは全会一致です。
少なくとも活字と国会では。
左右が一致して全会一致になることは、想像以上に多くあります。
それに反する側は、事実上発言権もありません。
日本は、「右と左を合わせた自分たち」以外を出さないことには、徹底的に成功しています。
今この時点で緑の党が一議席もありません。
非護憲左派は徹底的に存在が許されません。
反米保守すら一議席もないのです。

日本からは新思想による新政治体制は生じないでしょう。
やはり、外国の思想界の動きを待つしかないのでしょうか。

「貴族主義」が現実であるところは今の世界に相当多くあります。
では、それは思想・政治体制となっているでしょうか。
貴族主義、といっても、歴史的なノブレス・オブリージュは除かれるようです、現在の「1%」たちにとっては。
イラク戦争で、議員の子弟が一人しか従軍していなかったように。
「人間は生来豊かで支配する側と、貧しく支配される側がある。その上下体制に対する文句はそれ自体悪である。支配する側は、される側をどう扱ってもよい」これを基盤とした思想・政治体制がどこかで完成し、日本がそれを輸入するのでしょうか。

30

「僕が書いたこれを読んでください」これは、「金くれ」「一発やらせろ」と同水準の、おそらくはそれ以上の、おそろしく厚かましい言葉です。

僕は人にそう言った、言えたことはほとんどありません。
遠まわしには年中言っているでしょうが。
その数回を思い出すと、これ以上恐ろしく恥ずかしい悲惨なことはないです。ストリーキングよりひどい。

不特定多数に向けて出すことはできます。
しかし、それと「読んでくれ」とはどう違うのでしょう。

恐ろしく恥ずかしく厚かましいことを、今もしているのではないでしょうか。

というか、人間にとって「群れの一員」でない人間の言葉はそれだけで「気持ち悪い」のです。
存在自体が、ともいいますが。

29

土用の丑の日、といってもウナギは絶滅危惧種になりつつあります。
北海のタラやニシンのように。
代替案を考えなければならないでしょう。

過酷な夏を前に栄養を摂っておきたいからウナギ、というのなら、たとえばレバーはどうでしょう。
ビタミンもタンパク質も豊富です。

また江戸時代の日本では、夏には甘酒を売っていました。ビタミン・ブドウ糖・アミノ酸と豊富な栄養ドリンクでした。
年配の人なら肝油というものを覚えているでしょう。

淡水魚、というのならナマズはどうでしょう。養殖が容易で栄養豊富です。

アナゴも、ウナギに似たような調理法ができます。

他の魚で、蒲焼でウナギに似た味と香りを出すものはないでしょうか?マゼランアイナメやナイルパーチのような、最近食用とされるようになった魚で、すり身であってもウナギ代用になるのがあれば。

28

これからの先進国で、教育が必要なのは何割でしょう。
何割にどの教育が必要なのでしょう。

今の日本は、半分に大学教育をし、九割に高校教育をしています。
それは有効なのでしょうか、無駄なのでしょうか。

明らかに、非正規になった人々にとっては、高校どころか中学の教育すら無駄です。
さらに、日本の失業率は異常に低いのです。
ヨーロッパでは若者の半分に職がないのは当たり前、ましてイスラム圏などでは八割とか…

その、職がない若者には、本質的に教育は無用では。
それとも、彼らが反乱をしないだけでも教育が有用でしょうか?

教育すれば、個々は豊かになり、国も豊かになる…その信仰は、新しい時代では機能しないようです。
なら、必要な割合にだけ、必要なだけの教育をする、というのは?

今、「Fラン大学は税金の無駄」という声がとても強くあります。
反面「これからは情報の時代。より高い教育を」という声もあるのです。
どちらが正しいのでしょう?

そして、必要な人にしか教育しない…高等教育は最上位の10%、いや1%まで制限し、ほかは徹底した愚民教育。
そのほうが社会が上手く動くのでは。

ただし、「学校」「工場」は近代社会全体の中核です。それがなくなるなら、その後にはどんな社会があるでしょう。
ポスト新自由主義としての、新貴族主義…

27

前には「自民党は、政権から落ちたら自壊する」って言われていましたね。
細川政権のとき、「もう半年がんばれば自民党が自壊していた」とよく言われます。

確かに、民主党政権になってから、間もなく何人かの有力議員が自民党を離れました。
でも、先に崩壊したのは与党になった民主党でした…

それでどうなるでしょう。
ほぼ確実に、自民党が政権に復帰することになるでしょう。
そうでなければ橋下政権だけです。または石原慎太郎政権、ですが困難が大きく、可能性は1%もないでしょう。

他の可能性は、ないと思っていいようです。今の日本政治に、それ以外のプレイヤーは、誰一人いません。特に左側には。

僕にとって望ましい政党というか政策は
・誰も餓死させない
・自殺せず倒産できる
・科学技術・文化の尊重、市民的自由重視、ポルノや著作権でも寛容
・寛容。思考停止の拒絶。極右、極左を避ける、道徳を押しつけることもしないし、絶対平和主義にもこだわらない
・最悪の事態を常に想定。国家破産しても誰も餓死しない、富士山が噴火したときにちゃんと犬猫も避難させる。小惑星衝突や超巨大噴火に備え、本と種を埋めておく。
これだけです。

そして、今の日本には一人もいません。

26

主に通勤用に、全天候に耐える透明カプセルに覆われた、電動アシスト自転車が欲しいです。
やはりどうしても重くなるでしょうか?

25

財政破綻は不可避……それを前提にした政策システムを作っておくべきでは?
韓国のように、超競争弱肉強食国家にするか、それとも別に選択肢があるのか……
多くの財政破綻した国を参考に。

それ以前に、国家そのものが、本質的に持続可能ではないのでは?
財政破綻が避けられないのでは。

スペインは新大陸を手に入れました。
二つの帝国を滅ぼし、まず膨大な金銀が、そして無限とも言うべき農地と奴隷が手に入りました。
にもかかわらず、スペインは世界を征服していません。
それどころかピレネー・ジブラルタルの国境線から寸土も拡大できていません。
スペインという国がすでに負っていた、主に戦争による莫大な借金は、新大陸の金銀ですら焼け石に水だったのです。

江戸幕府も、何をどうしようと徹底的に御金蔵はカラッポでした。

国家財政に可能な莫大な借金は、現実世界の富ではどうにもならないのでしょう。
そして国家というものは、そのようなとんでもない借金をしてしまうのでしょう。
それで潰れるのが必然なのでしょう。

24

東日本大震災の時に、谷垣首相や石原慎太郎首相だったら、また東郷平八郎首相だったら、どのように動いていたでしょう。
どれほど、現実である菅首相と違ったでしょうか?

東京電力幹部を怒鳴り、ヘリで原発上空を飛んだのが石原慎太郎首相だったら、それはリーダーシップある陣頭指揮と讃えられたのかもしれません。
消費税増税も、橋下首相や小泉純一郎首相が推進すれば、必要な財政再建で改革であると誰もが熱狂したかもしれません。
同じ行動でも、菅直人首相が……民主党の首相がやれば最低とみなされる雰囲気に、インターネット言論界全体がなっていませんか?

菅氏のネガティブな行動として、いまだにカイワレパフォーマンスは語りつがれています。しかし、同様のパフォーマンスは多くの政治家がしています。
人をネガティブだと決定する、社会全体の意思システムはどこにあるのでしょう。
少なくとも行動を客観的に精査していないことは確かです。
勿論、菅首相の行動に多くの失敗はあったでしょう。

そしてわからないのは、彼の行動がなければ関東地方が居住不能になっていたのか、それとも避難自体がほんの一キロかそこらでよかったのか……
石原慎太郎首相だったら原発事故、いや大震災自体起きなかったのかもしれません。
阪神大震災も東日本大震災も、非自民首相で起きていますし。

無条件にネガティブとされる、というのは「鹿鳴館」もそうです。
しかし、当時はあれは重要な政策でした。何が西洋文明の重要な要素なのかは、やってみなければわからないのです。
そして鹿鳴館を否定し、ダンスと社交会と国際政略結婚のネットワークに要人を参加させなかったことが、敗戦につながったのかもしれません。

あと、僕はテレビも新聞も見ていないので、「メディアは民主党政権に好意的だ」とネットで言っていても、その真偽が判定できません。
ネットの狭いところに投影されたメディアなのかもしれません。
メディアのごく一部なのかもしれません。
井の中の蛙ほども、僕は世界を見ることができないのです。

23

今地球人類に、「できるけどやっていない」ことはどれぐらいあるでしょう。

極超音速スカイフックは?
サハラ砂漠の海面下地域に運河を掘り、大半を水没させて内海化するのは?
大陸規模のメガフロートをアマゾン沖に作り、そこで現在の世界農業生産の二倍を作るのは?
マレー半島横断運河は?
対馬海峡海底トンネルは?
デザーテック…サハラ砂漠で太陽熱発電、その電力をヨーロッパまで大規模送電する…は?

それとも、もう人類にできることなど何もないのでしょうか。
人類文明は、この宇宙の物理学によって、今が限度なのでしょうか。
七十億人の余剰労働力には、何の力もないのでしょうか。

22

これにどう反論しますか?

「温暖化で人類が滅びる?地球が金星になる?いいじゃないか。
生命に意味などない。人類にも意味などない。
人類文明も、地球生命圏も、永続させる使命などかけらもない。
生命が、人類が造ったすべての美や価値は、人類の脳が美だ価値だといっているだけで。
生命がどんなに美しく、永続するために頑張っていても、人類がどんな美しいものを造っても、それは宇宙の泡沫に過ぎない。
岸辺に波泡が一瞬美しい像を刻み、次の波で流れ崩れるのと変わらない。
人類永続を価値とするなど愚かの極みだ。
人は、ただそれぞれの宗教が命じる正義のために魔女と名指された無実の人を焼き殺し、世界を滅ぼすがいい。
国家の命ずるまま、他国をことごとく皆殺しにすることを目指して戦えばいい。
自分の血族のため、復讐の義務を果たすがいい。
自分の欲望の命ずるまま、快楽の限りを尽くすがいい。
市場が命じるまま、株主に対する義務を果たし自らも贅沢な生活をするがいい。
その結果人類が滅ぶとしても、知ったことではない。どうやっても、どのみちすべては滅びるのだから」

反論はできません。それは正しいです。
しかし、僕はそれが嫌なのです。

あと、一つだけできる反論がありますが、容易に再反論されます。
「すべてが無意味なら、なぜ今すぐ自殺しない?」
「快楽を期待しているから」

21

洗濯機では落とせない汚れ・においでも、「煮洗い」洗剤を入れて大きい鍋で煮ればかなり落ちます。
でも家でそれをやるのは大変です。

ならいっそ、煮洗い専門のクリーニングがあればどうでしょう…もうあるでしょうか?
クリーニングで何をやるかはおかませですよね、考えてみれば。

レンジの全体を使うような巨大な鍋だけレンタルで、家で煮洗いをやればいいとも思いますが。

20

反原発デモ、これは将来、「あじさい革命」と言われるように、日本の歴史を変える力があるでしょうか?
それは未来になってみなければわかりません。
今のところは、政治・マスメディア複合体はそれを完全に無視している、というのが現状でしょう。

さて、防犯を考えるには泥棒の立場で考えるべきです。
狙撃を防ぎたければ狙撃手の立場で考えるべきです。
では、公安警察や機動隊の立場で考えましょう。

というか、公安警察と機動隊は、同じ目的を持つ組織でしょうか。
目的というにも、「こうしたい」と、「この最悪だけは防ぎたい」では一変します。
公安警察の場合、常に最終目的は「武力による政権転覆の防止」です。
「予算獲得」も重要といわれています。
あるいは、「(暴力革命だろうと選挙だろうと)共産党政権を防ぐ」こともあるかもしれません。
機動隊は、徹頭徹尾治安維持と思われます。
だとすればどれだけデモがあり、それで選挙結果がどうなろうと原発が再稼動しようと全廃されようと、暴動にさえならなければ関係ないでしょう。
しかし、「国民に誰が主人かを思い知らせること」が明晰な目的だとすれば、異なる行動を選ぶでしょう。
日本政府が国際的にどう評価されるか、というのも重要でしょうか?要するに人権無視の後進国とみなされては困る、という。

警察にとって、公安警察でも機動隊でも警視庁でも、とことん最悪の事態は皇室および警察幹部全員が処刑され、警察そのものが解体される事態、それに尽きます。
武力革命の結果であろうと選挙の結果だろうと侵略の結果であろうと。
それだけは、それこそ国民の九割を殺そうと阻止しなければならないでしょう。

さて、警察側の、想定される目的を考えてみましょう。

警察にとって理想的な状態は、「デモそのものが絶対にない」ことです。
さらに、政権を批判し、自分で思考するようなこともなければ重畳です。
デモが事実上ない国、というのは日本が、とても長い間保ってきた名声でもあり、それは警察の大きな成功でもあります。
その状態に戻すには、というのが警察の行動となるでしょう。

そのために考えられる警察の行動として、大きく分けて二種類…圧倒的な暴力でデモ参加者・国民全体を家畜化する政策と、暴力ではなく無力感を強める政策と。

圧倒的な、そして理不尽で不公平な暴力は、人間にとってきわめて有効です。恐怖と苦痛こそ、人間にとって最も根源的な感情ですから。
それこそ、デモ隊全員を、靴紐でも凶器準備集合罪として逮捕し、全員を残虐に殺害して「拘置所内で病死」と発表し、とてつもなく残虐な拷問の末に殺された死体を遺族に送りつけて見せしめとするとか。
さらにデモ全体にガソリンをかけて火をつけるなど、無造作に、徹底的に残虐に虐殺すれば…その圧倒的な恐怖でデモをすることを考えなくなるか、それとも武力革命の火の手が上がるか、どちらかでしょう。
より穏やかな、それでいて徹底的な恐怖には、デモ参加者を個人特定し、その家族を軽犯罪で逮捕し職や地位を奪う、というのもありえます。
デモ隊と国民を分断するか、国民全員を徹底した暴力で家畜化するか…それがどちらが有効かはわかりません。国民全員に、きわめて強烈な肉体的暴力を経験させるのも、家畜化としては有効でしょう。
「日本国民は家畜だ」と思い知らせるには、米軍に攻撃させるのは?米軍が徹底的に容赦なく、それこそ参加者の故郷を町ごと爆撃で皆殺しにしていくぐらいに。そうすれば日本人は独立した、自分の運命を決められる人ではなく、ただの家畜だと思い知るでしょう。
中国は、戦車で徹底的に粉砕され、もう何十年もデモひとつ起きていません。有効な手法なのです。

今警察が、そしてマスメディアと政権を含めた複合体がやっているのは、デモを容認しつつ報道を含め無視することで、無力感を募らせる道筋のようです。
その場合の出口戦略としては、どれほどの人数が集まってもデモでは何も変えられないと思い知り、さらに情報誘導もあって、「デモはダサい」「政策を考えても無駄だ」と、世間の空気の圧力で考え、行動することを互いに抑圧するようになることです。
理想的には、国民全体の空気として、「デモをするような人間」を魔女狩りにするような空気を醸成することです。
現状が続けばそうなるでしょうか?
となると、現在のデモの徹底した非暴力は、有効なのか無効なのか…まあ、暴力的なデモになれば国民が背を向け、機動隊に弾圧の口実を与える、というのも事実です。

いや、予算獲得・警察権力の強化を主要目的とするのなら、デモをわざと暴力沙汰にさせるのも手です。
暴動化したデモを暴力的に鎮圧し、テロリストの烙印も得れば、全能の権限と青天井の予算を得ることができるでしょう。盗聴でも拷問でもいくらでもやっていい、国民とアメリカが無制限に許す、と。
今、デモが非暴力を保っているということは、公安側がそれをやっていないということです。暴力的挑発行動さえもしていない、と。
なぜでしょう?この人数のデモが暴徒化したら危険だから、つまり現状のほうが暴力デモを容赦なく取り締まるより望ましい、と?

また、考え方としては、「こうならないためにはどうしていればよかったか」もあります…警察の立場で。
この反原発デモ、それが発生すること自体を防ぐには、もっと前の段階で非暴力であっても大弾圧をしていればよかったのでしょうか。
それとも、それをやっていたらより規模が大きく暴力的なデモが起きていた可能性が高かったのでやらなかったのでしょうか。

このままでは、「人数は多いけれど、政権も政策も何一つ変わらない」状態で終わる可能性が高く、それがデモ側も警察側も利益になる、ということでしょうか。

そう考えれば警察にとっては正念場ですね。

ただ、プレイヤーが警察とデモ隊だけなのか…別のプレイヤーが入ってきたら、おぞましいことになります。
アルカイダが警官隊に手榴弾を、デモ隊に火種つきガソリンタンクを放ったら民主体制は簡単に崩壊するのです。
と考えると、なぜアメリカのデモでそれがないのかが不思議でなりませんが。

19

沖縄が、日本復帰ではなく独立を目的としていたら、どうなっていたでしょう。

武装反米独立を考慮してはならない…アメリカを(中国を)利するだけだから。
それが強すぎて、まともに考えられないのが残念なことです。

本土の政治状況でも、新しい左派が言論でも政治でも事実上出てこないことに、憲法九条・絶対平和主義の束縛があると僕は思っています。
憲法九条は、「攻められたらどうする、と考えるな」と、思考停止を強要します。
そしてその思考停止をしない者は、平和の敵として排除します。

思考停止から入る人間は、他のことでも思考停止し、硬直した考えしかできなくなるのは当然です。
分派はあっても、根っこのところが同じ、思考停止を根としている以上、同じように排除と純化に暴走し、現実の力をもてなくなる…

貧しくて飢え死にする人がいないようにしたい。でも「攻められたらどうする」をちゃんと考えたい。
そんな人の居場所は、言論・政治とも、ネットさえ含めてどこにもいません。

18

アメリカで大凶作…それがどれほど恐ろしいことか。

アメリカのトウモロコシや大豆がなければ、日本で肉はおろか味噌や豆腐も食べられません。
日本人は、まさに船の上で、鯨の背で暮らしていることを自覚していません。
アメリカやオーストラリアの穀物、中東の石油がなければ寸時も生きられないことを。

東日本大震災で、関東人はガソリンや電気のない生活を、少しだけ経験しました。
にもかかわらず、食料やエネルギーの依存について、考えようとはしていません。

食料はエネルギーに直結しています…日本で米が自給できていると言っても、それは輸入石油を燃やして空中の窒素を固定し、農薬を合成し、機械を動かしての話です。
それ以前にリンやカリウムも輸入しています。

連日の脱原発デモに、どの程度その視点はあるでしょうか。
現実的に、日本は再生可能エネルギーと国内農業で、トウモロコシ・サツマイモ・大豆・卵と魚少々だけでも自給し、エアコンと医療機器だけでも動かせる、現実的な計画を誰か作ってくれているのでしょうか。
キャッサバやソルガムの品種改良を、アゾラで空中窒素を固定した水田稲作を、考え研究しているのでしょうか。
本気で考えているのでしょうか、それとも感情だけで叫んでいるのでしょうか。

逆に反・反原発の側も、何も考えず、楽観的なデータだけを前提に採用し、目を閉じて鯨島の背で焚火をしているように僕には見えます。

そして何より、アメリカの巨大農業が持続可能でないことはわかっていたことです。
これは、終わりの警告でしょうか。

17

この凄まじい不快指数、信じられない湿気と暑さは、警報を出していいと思います。
今停電になったら明日の朝生きているか、水と塩を飲み続けても睡眠できなければ十日後生きているか、とても生きのびられるとは思えません。

生まれてすぐはエアコンなしで暮らしていたのでしょう。
小学校中学校と、エアコンのない学校…それどころか小学校1、2年と中学1年はプレハブ校舎で学校生活を送りました。
今思えば生きているのは不思議でなりません。

今大停電が起きれば、多数の死者が出てもおかしくありません。
備えるべきです…大規模な寝ることはできる施設を設け、そこに燃料を用いる冷房を設置するのです。

ガス冷蔵庫というものがあります。
火の熱エネルギーと、廃熱できる外の空気さえあれば、冷却は可能なのです。
ならばガスクーラーもあるはずですし、石油(灯油)クーラーもあるはずです。
充分な燃料の備蓄と、電気に依存しない燃料を用いる冷暖房を備えた避難所を、せめて老人と子供だけでも。

無論それは、簡単に充分に暖房された避難所にもなるので、寒い時期の自然災害にも有効な避難所となります。

まあ震災を含めた停電対策としては、太陽光・風力発電も有効です。
たとえ大震災でも、風車が一つでも生きていれば、一日に三十分だけでも、または避難所で一人数分の携帯電話充電+エアコンだけでも電気が使えれば大違いです。

太陽電池は昼間しか動かないなどというボケは言わないで下さい。
風車であっても、本格的に使うには大量の蓄電池はどの道必要です。
そして蓄電池は、ハイブリッド自動車の中に大量にあります。
比べれば小さいですが、従来型自動車にも。

災害・停電対策としての太陽光・風力発電は、たとえ太陽電池や風力発電のエネルギーペイバックがマイナス…要するに石油の無駄遣いであっても、有効であり必要です。
また貯蔵可能燃料のエアコンを備えた避難所も。

これはもう、生命に関わると叫びたいほどの蒸し暑さです。

16

思考停止は、「強いられたもの」です。

震災とそれによる原発災害で一瞬明らかになり、そして我々は今急速に、思考停止に戻りつつあります。
思考停止を厳しく強いられているのです。
報道や警察の動き一つ一つが、強烈に「思考停止を強制して」いるのです。

原発に予備電源も津波対策も全くなかった。「絶対安全」=「反・絶対反対」だから考えない。思考停止が組織として正しい。

それを日本人全員に強いていたのです。
意図せずに。

そう…水俣病での、チッソ内部や周辺の権力者たちは、自覚的に思考停止や権力を操っていたのでしょうか。
それとも何も自覚せず、規則どおりに行動した結果、おぞましい社会操作を行うことを、気づかずに強制されたのでしょうか。

人が、人を思考停止させるという巨大な権力を、意図的に行使するという考えはおぞましいです。
しかし、権力を行使する側には意図をもち状況を制御する力などない、人間集団の自動機械的な圧倒的な力の歯車でしかない、犯人だと思われている人も操作されているだけだ、というのはもっとおぞましいです。

15

新しい時代に、本質的に「(法の下の)平等」「人権」などの、近代的な政治哲学・道徳は存在し得るでしょうか。

格差の拡大が経済と技術による、本質的で止められないことなら、新しい時代には格差・身分を前提とした新しい政治哲学・道徳が必要なのでは?
経済と技術は、格差だけでなく環境・地球の限界も問題とします。それによっては、人類の大選別が必要になる可能性もあるのです。
人権という概念が過去のものとなった、新しい時代精神・政治思想。
一神教原理主義と中国共産党以外、想像可能でしょうか?

それとも、技術と格差を前提とした社会は、「地球環境・資源は無限である」という前提を必然的に持つのでしょうか。
実際にはそのようにも見えます。新自由主義や米国保守派は、資源にも環境にも極度に楽観的、というか自然保護・環境思想に強く反発しています。
そして、反格差と、反核や環境保護との親和性も非常に強いので、地球は有限だ、自然を守らなければならない、という思想自体が、平等思想と一体ではと思うこともあります。

本質的に、自然をどんなに破壊してもいい、格差があるのは当然だし素晴らしいことだ、というのは、思想の名に値するのでしょうか。
それは何なのでしょう。

14

普通に高い地位・収入を得た人が望むのは、「大都市に適度に近い、充分大きい持ち家と高性能な車を手に入れる」生活のようです。

大都市に近いので通勤も便利、自動車でロードサイド・ショッピングモールに買い物に行くこともできます。
富裕層用に整備された大都市近郊持ち家地帯は子供の小中学校も充実し、犬の散歩などもできる設備がありますし、ロードサイド店も比較的近くにあります。

でもその暮らしが、本当に理想の、庶民上層の生活なのでしょうか。
別荘という言葉は忘れられました。船を持つことも、庶民は夢に見ることもありません。

たとえば、大都市そのものにはごく小さな、寝るだけの家を持って働き、子供やペットは都市から離れた、田畑もある大きい家でゆったり暮らし、働き手は週末に帰って農作業をする、というライフスタイルも考えられます。

そのためには、都市に自動車駐車場スペースは無理なので都市内部は自動車禁止、地下鉄を充実させ、屋根のある道路で自転車を用いることも必要でしょう。
そして鉄道やバスで遠郊外の大きい家まで帰宅できる…

そのためには、今とはむちゃくちゃに社会構造が違わなければ無理でしょうか。

子供の教育も大変です、そのように広い家、田舎暮らしでは登校が遠くなります。
通信教育を充実させるか…
小さな寮がある学校で週四日、一日十時間学び、三日は地元に帰る生活でもいいはずです。

13

デスクトップパソコンが縦置きになったのはなぜでしょう。

ある時期までは横置きパソコンの上にディスプレイを置くのが当然でした。
ある時期から、そんなパソコンはなくなりました。

液晶ディスプレイが普及したから?
関係ありません。液晶ディスプレイも、最低限の床板面積は必要とします。
その面積分だけ、筆箱のような横置きパソコンにすればよかったのです。

CDやDVDドライブが普及し、横置きだとキーボードが出し入れに邪魔になるから?
その問題なら、古い横置きパソコンの時代にもありました。

12

「邪悪な人間の標的に、極端になりやすいタイプの人間」というのはいるのでしょうか。

老若男女問わず、邪悪な人間はいます。
その邪悪な人間が攻撃するのは、無差別でしょうか?
それとも最大の利益が得られると分かる相手でしょうか?
被害者本人の人格とは関係のない部分、なんらかの弱みを見せれば誰でも?

そうではなく、「あるタイプの人間」は常に邪悪な人間を、強く引きつけてしまうとしたら。
腕力が強いなど、功利的に考えればリスクの高い人であってさえも。

虐待された女が、すぐに似たような虐待する男に引っかかる、という話に、それに近いものがある気がします。

11

塩化ビニールや発泡スチロールなど安価な素材で、レゴブロックのように積み重ねられる、人一人が最低限生存できる「家」のブロック…
先進国ではホームレス、後進国ではスラムで、今生きている人の生活水準を大幅に高められる可能性はあります。

そのような、安価な工業生産品にはどのようなものが考えられるでしょう。

水が重要ですね。
雨水を集めて貯め、遠くから楽に運ぶ。引きずれる、巨大なドーナツ状の水タンクがあるのを思い出します。

火も重要です。
薪を効率よく、目を悪くせずに燃やせるかまど。日光で湯を沸かす反射鏡。
薪炭として成長が早いユーカリやポプラと、空中窒素を固定するアカシアやニセアカシアのコンビ。
それは途上国向きですが。

エンジンを中心にしたものは?
ディーゼルの小型トラック程度、ただしバンの形で、おもいきり詰めれば四人寝られる。
エンジンは運転もできるし、湯を沸かすことも、発電することも、外に動力を出すこともできる…料理、携帯電話や安価なパソコンの充電、ポンプ駆動にも、小規模土木工事の補助動力にも使える。
運転では悪路走破性優先で、山村に二台あれば交互に産物を運び、発電し、ポンプを動かし、湯ざましを飲ませることができる…

10

自由世界に見えていても、人には想像以上に自由がないのです。
「それはおまえの仕事ではない」「考えるのはおまえの仕事ではない」「義務を果たさなければならない」ことが、非常に多いのです。

特に、集団心理での義務感情を含めれば。
体育会、権威主義の強い、公的集団……警察・教育……福祉や税務すら……厳しい法的義務・一種の部族集団としての義務があり、それは思考すら厳しく束縛しています。

冤罪を考えるなら、そこから考えるべきです。
警察・検察・裁判所が、一つの強力な、宗教と体育会系の面を激しく持つ群れだと。
そして同じ群れの他者の判断に誰かが疑問を持つことが厳重に禁じられていると。

9

人間を洗脳する技術は研究され、確立されています。
なぜ刑罰として、短期間でできるそれを使わないのでしょう。

いや、凶悪犯罪者を、完成されたシステムのカルト教団が洗脳した場合、その犯罪者はそのカルトのよき一員になるのでしょうか?
それとも、洗脳技術は絶対的な凶悪さを変えることはできないのでしょうか?

8

「はやぶさ」の大量破壊兵器として、また膨大な資源を採掘する手段として、また人類を救う手段としての可能性は、検討されているでしょうか。

遠い小惑星に、長期間動き続けるイオンエンジンを備えた宇宙機を事実上着陸させ、通信し、命令通りに機能させ続けることができたのです。
特に地球から比較的に近くを通った小惑星や彗星に、同じことをすれば。
帰還ではなく、着地したままイオンエンジンの噴射を続けることができれば。
さらに推進剤を採掘して太陽電池で噴射し続ける能力があれば。
小惑星の軌道を少しずつでも変えることができます。

狙った大都市に落とせば核兵器以上の、どんな迎撃ミサイルも通用しない大量破壊兵器。
さらに大規模なら人類滅亡兵器、全生命…地下何キロ深さの古細菌も含め…滅亡兵器にも。

人工衛星軌道に導けば資源採掘。

そして、放置すれば地球に衝突する小惑星の軌道を変えれば、衝突を防ぐことができます。
充分な時間の余裕があればですが。

どれも人類のあり方を大きく変えられます。

大量破壊兵器は、高度な宇宙技術だけで、絶対に阻止できない大量破壊兵器攻撃となります。
国同士のパワーバランスを大きく変えるでしょうし、民間人が核兵器を所有するに等しいことにもなるでしょう。

資源を宇宙から得ることは、今後の人類のあり方を変えます……地表という限られた資源から、太陽系全体の小天体という、少なくとも何万倍にもなるというわけです。

また、宇宙からの攻撃を防げるということは、それが人類の使命だったと大きい物語を作ることが可能です。
さらに、その数をとんでもなく多数やれば、地球への太陽光の入射を減らすことすら可能でしょう。地球工学的な温暖化対策として。

まず地球人が初めて、正真正銘の「人類滅亡爆弾」を手にしてしまう……それはどんな意味があるでしょう。
核兵器はそうだ、と思われていますが、実際には人類が保有するすべての核兵器を地球全体で爆発させても、地球環境へのダメージはたいしたことではありません。〈恐竜殺し〉に比べれば小さな花火程度です。
哲学者にとっては、それよりもデリダのテキスト解釈、次の論文のほうがずっと重要なんでしょうが。

7

ヒッグス粒子の発見は、我々にとって何でしょう。

「何で重さがあるの」という子供の疑問に、もう一段階深く答えられます。

しかし、それをちゃんと答えるには、大学院修士ですら厳しい高度な数学が求められます。

そして、我々はどれだけ関心を持っているのでしょう。
どれだけ国家予算を出すつもりなのでしょう。

特に日本は、基礎科学研究をやるつもりはあるのでしょうか。

そして、これから経済の中心となるとされる中国やブラジル、インドは…

6

クラシックは「バイオリン・ピアノ」が中心で、それに「フルート・トランペット」系列を加えるのもあり、です。
ドラムが加わるのはフルオーケストラ級です。

ジャズはサクソフォーンにしても、トランペットと同じ金管系列です。それにピアノ・ドラムが加わるようです。

ロックはギター・ドラム・キーボードが基本構成。

それぞれ分析すると、バイオリンは長く音を伸ばす、一つか二つの音を正確に出すのを得意とします。むしろ人の歌声にも近いです。
木管・金管とも、単一の音を長く出せ、非常に強い音を出すことができます。
ピアノはそれほど伸びませんが、和音に優れます。

サクソフォーンなどはある程度和音を出すことができます。

ロックの、ギターとドラムは共に、リズムのある音を出す楽器です。

ギターは和音が出るので表現力もありますが。

5

人類が宇宙に、地球の生命や人類のDNAを放送し、異星人が受信したとします。

で、向こうが「情報から(地球型の)生命を再現する」ことは可能なのでしょうか。
異星人の技術を推測するのは無理ですが。

原子単位の三次元インクジェット…それがなければ無理でしょうか?
それがあっても何らかの理由で無理でしょうか。

そういえば、「マンモスのクローニング」はなぜまだできていないのでしょう。

4

テバトロンでの報告、HLCからも発表秒読み…ヒッグス粒子に、どんどん人類は迫っています。

「この世界・宇宙をより深く知ること」も、僕は人類の使命の一つだと思っています。

それには科学的根拠は何もありません。
あるとすれば、科学を探求した文明が圧倒的な力を得たことですが、それは「むしろ滅びにつながったではないか」という声のほうが大きいでしょう。

しかし、芸術や人権同様、科学の探求は僕にとって感情的に好ましいのです。

今、どれほどの人がそれに同調するでしょう。

3

暖房は昔からあります。
それこそ水道ガス電気以前から、何らかの暖房はあります。

暖房を洗濯物の乾燥に使うシステムは、どの程度あったのでしょう。
なぜ、ガスレンジ・ストーブと電気洗濯機が普及してすぐに、ガスによる簡単な乾燥機が普及しなかったのでしょう。

ガス乾燥機もあることはあるようですが、僕が小さい頃は大抵は電気洗濯機のみ、電気乾燥機が憧れのぜいたく品でした。

そして今も、クーラーや風呂の廃熱を洗濯物に当てることができれば…

2

エネルギーや環境について、この原則は正しいでしょうか。
「自然法則は変わらないし、ひいきもしない」

泣いてもわめいても、どんなにそうであって欲しいと思っても、自然法則は変わりません。
そのことには確信がもてます。

そして「ひいきもしない」
高速増殖炉は進歩しないが、風力発電はいくらでも進歩する。
または逆に、新世代原発は絶対安全だが、太陽電池は補助金詐欺で石油の無駄遣いだ。
二酸化炭素貯留は検討に値しないが、リサイクルは無限に進歩する。
石油は何百万年分でもある。自然エネルギーは使い物にならない、シェールガス革命を注目せよ。

将来、ある科学技術が進歩するかどうか、そして資源の埋蔵量さえも、「自分の好み」で判断していないでしょうか。

それとも、自然法則はひいきをしているのでしょうか。
(地球大気中)ガソリンエンジン・ディーゼルエンジンの、圧倒的な効率。液体化石燃料の圧倒的なエネルギー密度。
宇宙開発や核融合の不可能さと、情報におけるムーアの法則。

この地球の元素構成、そして宇宙の物理法則そのものが、自然エネルギーを否定し、化石燃料エネルギーと、それに次いで核分裂原発を徹底的にえこひいきしているのでしょうか。

そして、人類を永遠に地球に閉じ込めているのでしょうか。
宇宙に出るのは絶対に不可能だと、宇宙そのものが言っているのでしょうか。

1

僕の将来の人類文明ビジョン、最善のシナリオから順に。
目的を明白に、「無人播種船>人類の存続>文明の存続>人権」の順に考えています。

科学・技術・環境の仮定:最大級に楽観的。軌道エレベーターからの宇宙太陽光発電・実用的な核融合または高速増殖炉の大量生産・自己複製ナノマシンによる月や水星の太陽電池化などが成功している。
全人類の人権が高水準、一人も餓死していないし拷問・冤罪もない。
地球では、本来森林である地域(現在の耕地)から人類は基本的に撤退して外洋や砂漠地帯を莫大なエネルギーで耕し移住している。
宇宙のあちこちに主にリスクヘッジのためのコロニーがあり、無人播種船も常に放たれている」

科学・技術・環境の仮定:核・軌道エレベーター・自己複製ナノマシンのどれも不可能、ただし暴走温暖化・石油枯渇などがない。
宇宙移民・地球での耕作地移動はない。
人権水準は現状の延長、大きい貧富の格差・多人数の餓死が温存。
宇宙移住が不可能な分、無人播種船に力を入れる」

科学・技術・環境の仮定:エネルギー技術が停滞、石油枯渇・温暖化の深刻化。
人権水準を保つことはできず、
1少数の貴族のみが高水準の生活をする
2全員が低水準の生活に甘んじる
3世界全体が混乱する
のどれか。

世界が混乱する、というのが最悪です。
核戦争・世界的な秩序崩壊・原理主義による大規模戦争により、人類文明全体が自己制御能力を失う状態…要するに文明崩壊です。
その場合は、必要以上の自然環境の破壊・人類滅亡のリスクがきわめて高くあります。
避けたいシナリオです。

貴族のみが高水準の生活、というのは今の現実がそうですし、そのままである可能性が高いです。
また、全員を低水準にというのも、多くの人が主張する強いミームです。

ただし、その状況であっても、高水準の生活をし科学技術を研究開発するグループを残せば、その人たちが無人播種船を出し続けることは可能です。」

科学・技術・環境の仮定:技術停滞、気候変動やエネルギー枯渇による食糧生産力の大幅な低下。
人権どころか、全人類を食わせることも不可能になる
選択肢:
1人類人口を計画的に削減(虐殺)し、大幅に規模の小さい、最低限の秩序のある近代文明を維持する(人権は期待できない)
2人類の大半を計画的に虐殺し、森林の自然再生に依存した、焼き畑農業の地球版で持続可能生活を営む
3文明崩壊で、自然に人類の大半、あるいは全員が死に、地球環境も崩壊する

無人播種船を出せるのは1のみです。」

科学・技術・環境の仮定:突発的な破滅。人類の滅亡、あるいは地球生命の滅亡が短期間で不可避。
できることは、残された時間で一つでも多く無人播種船を放ち、宇宙に人類文明やDNAの情報を送信しまくるだけです。
これは避けようと努力しても避けられないかもしれないことに注意。」

今見回すと「人類が滅びても何てことない」が多いですが、人類が滅んだ場合には、「地球型生命は宇宙に出る手段をほぼ失う」ことが問題です。
人類の次の知的生命体は期待できません。陸上大型動物だけで何億年も歴史があって、月にいけたのは一度だけです。
もし出たとしても、堀やすい資源は掘りつくしてるからなにもできません。

人類が滅んだら、地球の生命全体が、数億年後の海蒸発・数十億年後の地球蒸発を待つしかないのです。
隕石でとばされた土に混じる微生物が太陽系内の別の衛星に落ちることがあるかもしれませんが…
生命は子孫を残そうと頑張るものです。海から大地に、大地から空に、次々と生息範囲を広げてきたのです。
人類は宇宙への橋渡し種だ、というのは間違っているのでしょうか?
いまや宇宙の中の地球を見れば、生命代表である人類が、そう簡単にギブアップしてもいいのでしょうか?

僕にとって、ある意味最悪の事態なのが、
「この宇宙の物理法則そのものによって、エネルギー・宇宙開発は現状が限度。
何千年人類文明を保ち科学技術を研究しても、超光速宇宙船も、何億人も火星に移住することも、水星をナノマシンで太陽電池に作りかえることも、核融合炉でエネルギーをタダにすることも絶対に不可能」
ということです。

だとしたら、宇宙船地球号は永遠の牢獄に他なりません。
だとしたら、生命・文化の永続、松明を渡し続けるためにできることは、ボイジャーのような宇宙船に情報や受精卵を詰めて打ち上げ、文化やDNA情報を送信し続けることだけです。

松明を渡し続けること自体が悪だ、というのなら反論できないのですが…そう、目的論と科学的世界観の関係を完全に否定し、信仰のみを目的とするか、または一切の価値・目的を否定するか、あるいは何らかの集団的信念・狭い群れの中での価値のみとするか…