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「人類の存続」「環境」「文明崩壊」「地球生命の未来」が重要だと考えれば問題なのが、現在の人類全体が客観的に見て、これ以上森を切り開き新しい鉱山を発見する余地がないのに、特定の物語に固執していることだ。
 どちらに舵を切るか、宇宙船地球号の操縦席を、操舵輪を奪い合っている。二つの物語が圧倒的に強く、それに宗教原理主義が加わる程度だ。宇宙に出ることは、もう誰も真剣に考えていない。
 プランA。「考えるな」「それを考えるのは私の仕事ではない」「奴らは嘘つきだ」「自分の仕事に励めば豊かになれる」が中心。従来型宗教と、現状の政治・経済体制を続け、一人一人の人間は宗教の教え、今属している群れの善悪判断にそって思考と行動を制限して、従順でいれば何も悪いことはない。地球の有限性は敵が流している嘘情報だから、一切信じるな。そう要約できる。
 プランB。「魔王を倒し、全人類が改心すれば世界は楽園になる」と要約できる。皆が悔い改め物欲をなくし、多量の物資と高秩序エネルギーを消費する生活を変えること。進歩・経済成長という迷妄を捨てること。そして、「金持ちがより豊かになり、不当に支配するために、経済も政治も作られている」という仮定を前提として、「皆が覚醒し、正しい持続可能を選び、金持ちという敵群れを粉砕すれば、地球は緑の星に戻り、人類も心豊かに永続できる」。
 どちらも半分は嘘だ。だが、ヒトはそのどちらかの……あとは宗教原理主義の物語しか、受けつけないようだ。
 キリスト・イスラム問わず宗教原理主義は、両方の悪い面を合わせたようなもんだ……「考えるな」+「魔王を倒し、全人類が改心すれば世界は楽園になる」。瞬間的敵味方識別装置だけが暴走し、絶対善と絶対悪の争いだけが現実だ。

 プランAは、徹底的に「実際の物質」を無視し、すべてを「イデオロギー闘争」「宗教闘争」で解釈している。
「保守」「市場」「信仰」など、短い言葉を絶対視し、それがすべての全能解決策だと決めつける。都合の悪いことはすべて「アカの嘘」として無視する。戦利品の銃はナチス製だろうがソ連製だろうが弾が出るなら使える、とは考えない……「1+1=2」も「地球は丸い」も、環境保護団体の口から出たから偽りだ、ってわけだ。
 利己的な考えを当たり前とし、人類全体は考えず「自分」または「自分の群れ」さえ貨幣をふやし、階級に留まることができれば、祖国が勝利すれば、ほかは考えない。視野が狭いのが正しい、試行錯誤もしない。
 今の仕事だけ、真鍮を磨くことが世界のすべてで、船の穴をふさぐこと、今暮らしているのは船だと考えることも許さない。
 徹頭徹尾〈殺し奪う者〉の思考だし、「服従さえしていれば、全能なる親が豊かに食べものをくれる」子供の、家畜の思考だ。
 また、苦しくなれば「正義」「宗教的に純粋な世界」を求める。その感情は常に、本を焼き工夫を禁じる側に向かい、行き着くところは魔女狩りと十字軍、技術の停滞だ。

 プランBで危惧しなければならないのは、まず持続可能という言葉の欺瞞。主要元素の枯渇を考えていない、または百%のリサイクルを前提としていること。
 浪費を少なくした生活水準で風力発電を主に使っても、主要資源が枯渇したら文化も、大人口も維持できない。低い技術水準でも何十億もヒトという大型動物が生きているだけでも、膨大な資源を消費する。
 はっきりして欲しいのが、「世界全部、あなたの言う通りにしました。地球全体で何人が、どの生活水準で、何年暮らし続けられますか」だ。
 彼らが描く最善のシナリオ。最大百億近くから何十年もかけて十億まで自然に減っていく、その全員が有機農業で満腹し必要なタンパク質やビタミンをとり、服を着て清潔な水を飲み糞尿を安全に処理しすべてをリサイクルし、自然を享受し、風力発電で省エネ冷蔵庫・電気ストーブ・スマートフォン・電気バイク、物質ではなく精神、十億人で安定して何万年でも何億年でもそのまま、宇宙に出ることもなく……銅が尽きることも木を切り尽くすこともなく、大戦争も起こさず。巨大火山噴火もなく。冗談だろう? 銅が尽きたら、何かの不安定が暴走したらどうする? 百億から減っていくシナリオのグラフ、その面積の一人一人が、どれだけの食糧を、衣類を、水を、燃料を、金属を必要とするか考えてみろ。
 麻酔薬やワクチン、上下水道は、その計画では維持されるのか? 冷蔵庫がなければ医薬品も保存できず、十人産んで八人死ぬし母体死亡率も高い、だから女子は教育されず女性の人権も子供の人権も失われることがわからないのか? それに機械がなければ、奴隷制がお得になる。それに今貧しい地域を見れば、死亡率が高ければ出生率も高く、自然破壊もひどい。
 大気を構成する窒素分子を膨大なエネルギーで肥料にする技術や医療技術を捨てたら、地球号の定員そのものが想像以上に少ないだろう。
 もっと根本的に危惧すべきなのは、「人類全員の改心」「社会制度の全面変革=貧しい階級が豊かな階級を倒し、平等」を求めていることだ。完全なる善の文明が永続する……人類が絶滅を免れる必要十分条件は、善。正義。平等。全員の改心。物語が、魔術が現実だと思ってる幼児だ。

 どちらも同じだ。
 道徳的に完全な……宗教・国家・伝統が悪に勝利した、あるいは金持ちが打倒され人が解放され改心した平等な……人間集団になる、それ自体が目的になっている。それが、軍事的勝利でも、永続でも必要十分条件。目的に合わせて前提をゆがめる。
 前に言った、船長も船員も完璧な善で、正しく舵を切れば風向きすら船に都合よく吹いてくれる、というわけだ。だから救命ボートなどいらない、考えることすら禁じている。
 悪いのは心が悪いから。善の心=全能、勝利。ローマ帝国滅亡の理由は環境破壊と周縁の技術向上、木・麦・鉄ではなく道徳退廃だと、本気で思ってる手合いだ。人間が水と食がなければ生きられないことすら忘れて。
 どちらも、自分に都合の良い進歩しかないと思ってる。未来の技術がどうなるか、[傍点/知っている]。原発推進派は再生可能エネルギーの技術は現状が限界で主要エネルギーにはならないと[傍点/知っている]し、反原発運動家は安全な高速増殖炉は絶対に不可能だと[傍点/知っている]。敵味方識別と技術評価が混同されているんだ。現実には、未来の技術予測はどれもこれも外れてきた。予測は外れる、というのが唯一当たる予言だ。
 いうとおりやって、思ったような結果にならなかったら、悪い方に行ったらどうするか、一切考えない。なのに変な方向には悲観的で、犯罪が増えてるとみんな思ってるが、調べれば犯罪は減っている。

 どちらも、未来は二つしか道はないと思っている。人間はすぐ、物事を二つに分け、敵味方識別装置で判断する。
 A。自分は現在の贅沢な生活を続け、自分と信仰が違う道徳的に不完全な連中は処刑して皆が完全善人となり、祖国は勝利し繁栄し、最後の審判で自分たちは天国に行く。混乱してるが、人間は混乱した言葉の集まりのために死んできた。
 または、共産主義や道徳退廃など、徹底した悪でこの世は地獄となる。
 B。人類全員が欲望を捨て、財産を捨て、科学を捨て、平和で平等で心豊かな精神文明となる。
 または、貧富の差が拡大し核戦争や環境破壊で人類が滅びる。
 どちらも、人間全員の心が、人間とは違う何か、欲望を持たない何かになることを望んでいる。それを実行しようとしたら圧制虐殺になる。それが、泣いても祈っても変わらない現実なんだ。
 多人数の人間が、特に農耕の限界で生活条件が低下するときや強い敵に攻撃されたとき、宗教的な感情に動かされて起こす反応とも似ている。そのときはいつも、悪いことは「一人一人の心が悪いから」「悪いやつがいるから」となる。だから悪いやつと戦い勝利し……皆殺しにし、そして一人一人が心を入れかえ今までとは違う暮らしをすれば、世界は楽園になり我々は勝利する、となる。
 そして、「全員の心を善に」しようとする宗教体制は本を焼き、何を考え・話し・して良いかを厳しく制限し、現実に生きるための工夫も禁じる。それで技術水準が低下し、ますます生活水準……その地域で食べられる人口は減少し、暴力性が増して自滅する。

 どちらも、地獄に……増えすぎた人口を考えるとおそらくは人類滅亡に向かう道でしかない。どちらも、人間が好む物語でしかない。麻薬中毒患者やカウチポテト族、虐殺者やハラッサー同様、進化によって獲得された欲望に流されているだけだ。ヒトという動物が、とことん終末予言と魔女狩り、戦争が……思考停止が好きなだけだ。
 ただ、どちらも倒せば光の玉を持っている絶対悪じゃない。どちらにも、工夫する人もいる。
 A側も、木を切るかわりに石炭で製鉄する方法を工夫し、結果森が切り尽くされるのを遅らせた人はいる。
 B側にも、木を無駄にしないよう、効率の良いコンロを作る人もいる。
 イースター島先住民にも、最後の木を切ってモアイを運んだ人もいたし、石を使った水を無駄にしない農法を創った人もいた。
 現実を、自分が自分を騙していることを直視する。思考停止を避け試行錯誤する。自分が、自分の属する群れを形成している物語が、間違っているのではないかと疑う。その態度があるかどうかが問題なんだ。

30

僕が完全に何一つ知らないこと。

古代中国における犬と狩猟。

「史記」は岩波文庫で全部読みましたが、何も覚えていません。

古代インドでの犬と狩猟についても、何一つ知りません。

僕が徹底的に知らないことが、どれほどたくさんあることか。

29

単純に、明日解散総選挙なら。
投票先があるのは信者レベルの自民党・共産党・維新の会支持者だけでしょう。

このまま、野党が崩壊を続ける、特に民主党は完全に消滅するとして。
三年後の衆参両院選挙で、最悪のケースがありえます。

他の野党がなければ、共産党と自民党の一騎打ちになります。
共産党は自民党の相手ではない、小選挙区全議席自民で圧勝、と誰もが思うでしょう。

でも、選挙が始まって投票よりかなりある段階で、自民党政権の、桁外れの大スキャンダルが起きたら?
天人共に許さざる、逆賊・売国奴のレッテルを貼ってしかるべき水準の。

そうなれば、共産党政権とクーデターの二択となります。

多くの人にとって、それは最悪の事態ではないでしょうか。

民主党は解散しろ。この選挙結果は正しい。
そういっている人たちこそ、まともな野党を必要としているのです。
そのことに気づいていないだけで。

28

1992年の地球サミットで、セヴァン・スズキという12歳の少女が伝説的なスピーチをしました。

しかし、現在の現実の人類は、明らかにそのスピーチに反することをしています。
そのスピーチで、「何を言うかではなく何をするかで」という言葉があります。
行動で判断すれば、人類全体は、彼女のスピーチに示された道を拒絶し、子供たちと未来を廃棄したのです。

さて、大人たちに言い訳してもらいましょう。
自分の行動を説明できる、それが人間なのですから。

彼ら自身は話さないでしょうから、僕がかわって大人の行動を説明し、このスピーチに反論してみます。

「裏も表もありません」>「残念だね、人間の行いは全て政治であり、政治は何らかの嘘を他人に押しつけることなんだ。君は誰かに騙され、誰かから金を騙し取って、ここにいるんだよ」

「心配したことがありますか」>「ないね。今もかけらも心配していない。聖書をきちんと読みなさい、われわれ善人は明日にでも天国に挙げられるんだ。地球なんてかりそめの宿でしかない、好きなだけ壊すのが明白な天命さ」

「こわしつづけるのはもうやめてください」>「私にとって重要なのは四半期の利益だけだ。五十年後地球が滅びようと、知ったことじゃない」

「あなたがたも誰かの親であり、子で」>「いいかいお嬢さん。ここにいるみんなは、親であるより先に政府の代表だ。政府の代表になるときには、国益を最優先すると誓っている。だから、わたしは行動を選ぶことができない。今一ドルの国益を得るために百年後地球が滅びるとしたら、私はそうする義務があるんだ。大人は義務に従い、誓いに従うものであり、親であるとか兄弟であるとかは、無視しなければならない。それが大人なんだ」

「大きな家族の一員」>「いいや、国以外に家族などない。生物はすべて神が与えた資源でしかない」

「なぜあなたがたは、私たちにするなということをしているんですか」>「いいかい、子供にはしてはならない道徳がある。支配される側は大人になっても守らなければならない。だが、偉い大人は別の道徳で動かなければならない。マキャベリズム、と言ってね、それは子供や支配される側の道徳とは、違うんだ。そしてお前は、子供のもっとも重要な道徳を破っている。大人の言うことに従え、自分の意見はしまっておけ、という、な。
命令するのは我々偉い大人だ。子供でもないし、生き物達でもないし、未来でもない。そして大人の命令は、絶対に正しいんだ」

27

水質汚染の窒素やリンを、魚の肉にするにはどうすればいいのでしょう。
特に途上国で。

熱帯の淡水で大きな被害を出しているというホテイアオイ。
中国の、真緑に染まった不気味な海や池。
日本でも大量に打ち上げられるアオサ。
日本を悩ませるエチゼンクラゲや、世界各地で被害が広がっているクラゲ。

それらを、魚や豚・ニワトリの肉にすることは絶対にできないのでしょうか。

26

今後の日本の思想地図がどうあるべきか、真剣に考えている人が少ないようです。

ネットでの多くの人は、「自民党は充分左だ。自民党と維新ぐらいがあればよく、それより左である民主・社民・共産は必要ない」です。
でも、その左右すら古いのが新しい時代です。

新しい時代にふさわしい思想地図、政党を、どれだけの人が考えているでしょう。
それを考えていないと、自民党+官僚が適当にやって、結果的に大量の貧困層を切り捨て、市民的自由も失われるのは明らかです。

どんな政党なら、今回棄権した人達は投票するでしょう。
投票率の低さは、40〜50%ぐらいの、「政策集Xを掲げる、今存在しない政党」があるということ、そう考えていいのでしょうか。

それとも、政策集Xなど存在しないのでしょうか。
その人たちは本当に何も考えていない、政治には一切無関心なのでしょうか。
ポピュリストの絶叫以外に反応しない、壊れたロボット同然なのでしょうか。

僕自身は明白です。
新しい時代の経済・技術的な前提を受け入れた上で、財政破綻など最悪を前提とした無条件の生存権。誰も餓死させない。
自殺せず倒産できる。連帯保証制度・経営者個人補償制度・企業間融資などに手厚い救済措置。
天才児はどんな貧困家庭に生まれても学費生活費とも国家負担。
脱原発は、溶融トリウム塩原発から浮体洋上風力、宇宙太陽光まで、徹底的に研究する。科学技術の発達による経済成長を目指す。
市民的自由、言論・表現などの自由を高く優先。児童ポルノ法強化もヘイトスピーチ規制も反対。
思考停止の護憲にも、権威主義の改憲にも反対。
賛同者はいませんが。

今回棄権した人たちは、どんな政策集なら投票するのでしょう。
政策集Xは、どのようなものでしょう。
それとも、Xは存在しないのでしょうか。

25

野党が必要ない、と思っている人はどれだけいるでしょう。
売国党は必要ない、と思っている人は多いにしても。

しかし、結果的には売国党を消せ、とやると、野党がない政治になってしまうのです。
非売国の野党が出現できないのです。

民主党は、民主党の名で当選した議員全員も含めて廃棄し、まともな野党が挑戦権を得るべきでしょう。

自民・維新の保守二大政党を望む声もあります。
しかしそれだと、致命的に人権・市民的自由が失われるリスクがあります。
人権・市民的自由を擁護する立場も必要です。

しかし現状から、自民党と、非売国の都市型リベラル政党、という状態に至る道筋を、考えることができないのです。

24

自民党政権は唯一正しい政権で、人権弾圧などしない。
児童ポルノ禁止の強化は正しい、何もしていない人が孫のアルバムで逮捕されるなどない。
どちらも、自民党・日本政府に対する絶対的な信頼だけです。

家畜と同じです。
この御主人はいい人だ、だから餌をくれるし、理不尽に暴力をふるうことはないし、賞罰はすべて正しい。
気がついたら、食肉処理場かもしれないのに。

日本国民全体が、考えることをやめているようにしか思えません。

55年体制の時は、まだ社会党がありました。
確かに欠陥は大きかったのですが、「人権」「平和」の立場からストップをかけてくれていました。
自民党内部にも、成功した社会主義と揶揄されるような、人権・平和の側にいる人は多くいました。

今の政界には、人権・平和の側には誰もいません。
そしてネットの言論では、人権・平和という概念そのものが、唾棄されるべき古い邪悪な思想とされています。

誰が人権を守ってくれるのでしょう。
そして、平和に対して。
自民党のタカ派が暴走することしか、古く愚かな平和主義を打破することはできなかったのでしょうか。
現実的な平和主義が、なぜ登場できなかったのでしょう。
なぜ、非売国の平和・人権、そして環境は、意味を持つほどの規模の政党として登場できないのでしょう。

それが今の、棄権している層が求めているものだと僕は思っています。

本来なら、自民党も社会党も、新しい時代に適合した後継者によって乗りこえられるべきでした。
共産党も過去を反省し、党内を民主化して、党名も変えて出直すべきでした。
でも、社会党と、その後継者としての民主党や社会民主党は、ひたすら醜態をさらし自滅しました。
共産党は変わらないことだけをアイデンティティにし、カルトよろしく自閉しています。
新しい時代に適合する、売国ではない社会民主主義・環境政党は、議席を取れる規模としてはまったく出てきません。

自民党も、ひたすらタカ派・権威主義に暴走する勢力に純化され、その状態で圧倒的に大勝しました。
この事態は、避けられなかったのでしょうか。

23

わかりきったこと。
環境を守るのに一番いいのは、人類全員、せめて99%ぐらいを今すぐ殺すことです。
それができないのなら、人類の大半は地球から出て行くべきです。

人類の多数を殺すことをせず、何十億も全員がある程度以上の生活水準を保つなら。
桁外れの新しいエネルギーで、人類が地球というゆりかごから出て自立するのが最善でしょう。

宇宙移民が困難でも、今の人類の、本来なら森林であるところを耕地にしたり、砂漠であるべきところを化石地下水で耕したりするのは狂気の沙汰です。
新しいエネルギーで海水を淡水化し、海水で育つ植物を育てて、海に引っ越すべきです。
それを禁じる物理法則はないはずです。

できなければ、計画的に人類の大半を殺すのが、現実的です。

ウェルズなど、昔の人や科学者にとっては、滅亡か星か、でした。
しかし今は、言葉の世界では滅亡か持続可能か、とばかり言われます。
宇宙文明は考えることすら禁じられているようで、持続可能という言葉しかありません。

22

小さい党を新しく作っても議席を得られない。
それが、日本政治の新しい時代、2012年体制と言うべき政治システムの現実です。
それで民主党が徹底的に見放されています。
それでは、何の希望もありません。

民主党を応援しても無駄。
無論共産党も無駄。
新しい政党を作っても無駄。

特に既成政党に不満がある層に、できることはなにもありません。

日本の民主主義は終わったようですが、まだ「見るべき程のものは見つ」と命を絶つには早いです。
有権者であることは終わっても、傍観者であることはできます。

もちろん、傍観者としてこう書き物をすることも、いつまでできるかわかりません。
ある夜、いきなりドアを合鍵で開けられ、そのまま連れて行かれて、拷問の末に死ぬだけかもしれません。
でも、その日まで書き続けることはできます。それしかできないとも言います。

できれば毒を隠し持っておきたいです。死ぬのはいいのですが、拷問はとっても嫌なので。
煙草やキョウチクトウの葉なら、問題なく持っていられますか。
捕まりそうになったら煙草を一箱食べてしまえば死ねるでしょうか。それとも捨てる鍋で一箱煮つめておいたほうがいいでしょうか。
スズランは僕はあまり見ません。
ドクツルタケも見ませんし、あれは非常に苦しいらしいですね。

21

日本の民主主義は終わったようです。

今この時点から、民主化にいたるシナリオは一つも思い浮かべることができません。
自民党がどんなにミスをしても、それを責める野党が潰し合い、「政権担当能力がない」の一言で全否定され、選挙では自民党だけが勝つのです。

日本人には所詮民主主義は過ぎたものだった、ニワトリに自動車を与えても運転はできない、ということです。
ニワトリは卵を産ませ、潰して肉にするだけです。

結構あちこちの意見で、「日本の民主主義は終わった。日本が今後とるべき道は、一層の改革と…」という言葉がありますが、あれは無意味ですよね。
もう民主主義は終わったのですから。投票では、自民党にお灸をすえることもできないのですから。
養鶏場で演説をしても無駄です。
宛名が違うのです。

そう考えると、僕がこうして書いていることも無駄です。
でも、僕がこうして書いても無駄だと言うことは、とっくに知っていました。
最初から僕は、血の通った生身の人間に向けて書いているのではない、と自覚させられます。
僕は、神に向けて書いていたのです。
キリスト教神とは違います。神道の神でもありません。
歴史という抽象的な何かではあるようです。

要するに、「今生きている、血の通った人間」ではない、語りかける対象に向けて、僕は書いているのです。

さて。民主主義は終わりました。

もう、今後我々日本人の言葉・政治運動・投票が、日本の針路に影響を与えることはありません。
日本国民は、日本号の舵とのつながりを、完全に断たれたのです。
養鶏場のニワトリと同じ立場です。

とても楽になったでしょう?
僕は、なんとも感じません。
怒りも、絶望感も、落胆も、悲嘆も、恐怖も。解放感も。

20

明日が、日本の民主主義の命日かもしれません。
明日以来、意味のある国政選挙はありえなくなるかもしれません。

どうしてこうなったのでしょう。

過去を考えてみましょう。
ついこのあいだまで、どれほど徹底的に「自民党の長期衰退」が言われてきたでしょう。
そう書いていた人々は、今の現実を想像できていたでしょうか。

自民党が、清新に復活したとは程遠いです。小泉進次郎首相なら、少しは清新といえるでしょうが。
むしろ、保守方向への暴走だけが目立ちます。

過去をふりかえり、今までのパターンを思い出してみましょう。
かなり長いこと、基本的には「衆議院は自民・民主でシーソー」、「衆院で圧勝した政党を、参院では負けさせる」です。
有権者全体を擬人化すると、ねじれを常態化させてどちらの政権党も好き勝手できないようにする、「決められない政治」を選んでいる、としか思えません。
実際に、民主党政権になっても、マスメディアは厳しく政権を批判しました。

今回、そのパターンが崩れようとしています。前の衆院選で圧勝した政権に参院選でも勝たせ、ねじれを解消させて、「決められる政治」にしようとしているのです。
テレビを見ていないのでよくわかりませんが、マスメディアは自民党・安部政権を批判していないのでしょうか?

少なくとも、きわめて長いこと、小泉政権を例外に政権から半年で支持率ががた落ちしていない政権はないのに、安部政権は支持率がた落ちを起こしていません。
安倍氏が非常に優れた政治家、だとしたら前回と同一人物とは思えません。
前回は現に、マスメディア総がかりで引きずりおろすことはできたのです。

自民党が、安部首相が素晴らしくなったわけではない、でも民主党がひどすぎた、そして維新の会が自爆して、もう自民党を引きずりおろすのにもどうすればいいかわからなくなった…
そんな感じです。

はっきりしていること。
この参院選挙では、選択は事実上二つしかありません。
自民か民主か。
自民党に投票すれば、自民党政権に、改憲も含む全権委任。
民主党が議席を増やしてねじれを維持したときだけ、自民党にブレーキをかけられる。
自民・民主以外への投票と棄権は、自民党への投票と同じです。

民主党がダメなのは承知の上で、民主党を「三分の一野党」としておくことで自民党が好き勝手することだけは阻止する、それ以外にできることはあるでしょうか…

それ以前に、自民党が自壊して政界再編、という夢はなくなった、と認めたうえでの、日本の有権者の選択肢。

1自民に全てを任せる。自民以外政党は不要、選挙も不要。

2どんなにダメでも民主党で二大政党を続けるしかない。

3共産党に投票しろ

4維新の会との政権交代のある保守二大政党を

5新しくゼロから野党を作ろう

6諦め

…1と6で選ぶ以外あるでしょうか。ほかは死票にしかならない気がします。

19

人間の機械工業文明は、どれぐらいの人数で「自己複製可能」となるでしょう。

こう思考実験をしてみましょう。
人類が発生する前、森も鉱山も手つかずの、平行時空の地球に一度だけいけるとします。
十分な資材を持ってですが、何人ぐらい行けば、パソコン工場を作って今この地球人がやっている文明を全部やれるでしょう。

文明全体の自己複製子。卵や種と同様の。
どれぐらいでしょう。

無理かもしれません。

それどころか、文明の持続可能性すらないのかも…
東日本大震災で、世界で唯一、ある超精密技術が可能な老人と後継者になるはずの子が亡くなっており、ストックがあるあと十年が文明の寿命で、ストックが切れたら世界は1960年代まで後退する、とか…

18

泣いてもわめいても変わらない事実として、先進国中層は今後、世界最貧層と同じ給料しか得られない、とします。
日本人の八割は、一日16時間休日なしで働いて一年に十万円が、掛け値なしの価値だとします。

ひたすら福祉だと、財政が持たないかもしれません。
自殺してもらうのはむしろ簡単です。

考えるべきなのは、本当に国民の大半が、一年十万で生活するようにする政策では。
「フリーターのまま子育てができる」もそれに近いですが、それは一人一年百万近く、それも余暇も多くあるというかなり甘い見通しです。
世界の最貧層の水準と数、そして世界最貧層にも仕事ができるようになる技術革新は凄まじいのです。

さて、一年十万で暮らす。
江戸時代の長屋暮らしや戦後すぐを思えばいいと思います。
また、タコ部屋の生活。
プライバシーという概念はなく、体を横にするだけのスペース。
服は一年に二着程度。風呂や下着という概念はなくなる。
食物も飼料用水準。

その生活に、国民の大半には慣れてもらわなければならないとしたら、どんな政策になるでしょう。

今から、二畳のみ・電気ガス水道なしのアパートを大量に作るべきでしょうね。

17

僕が今欲しいもの。

ベッドの枕元に置いて、何ギガバイトもある音楽をヘッドホンで聴き、DVDを観、メモ帳に字を書くことができるなら。
古い小型ネットブックでもいいです。
でも、小型ネットブックだけでは不満があります。

ゼロから。
中心は、100ギガバイト級ハードディスクに、今パソコンに入っている音楽を全部流し込めること。
DACがかなり優れていて、ヘッドホンでかなりの音質で音楽が聴けること。
ラジオチューナーが内蔵されていること。
できればFMは、同軸ケーブル端子があること。

インターネットに接続できない古いOSでいいです。

タブレットや「通話できない携帯電話」はそれに近いでしょうか?
でもそれらは、ハードディスクや光学ドライブがなく高価です。

16

民主党は、売国で日本を滅ぼしかけた、と無能、と二重に批判されています。
この二つは矛盾しています。

重力である程度以上の量の星屑が集まれば、球形にしかならないように、今の日本の政治制度は民主党かその同等物しか、有力な野党を作ることはできません。
一つ一つの政党が主義主張にこだわり協力しなければ、小選挙区議席は一つも勝てないのです。

単純比例代表制なら、一つ一つがこだわりを持つ多数の小政党でいられるでしょう。
でも、小選挙区で圧勝できる自民党に、そうする動機はありません。
あるとしたら、「小選挙区制だとひとつ間違えば民主党政権ができて国が滅びるぞ」ですが、それも現状を見れば説得力は乏しいです。

15

人間の善悪は進化で作られている、と言っても、人間一人一人の心はもっと単純です。

アリやミツバチが、ごく小さい脳で、周囲のごく小さい環境だけを見て、要するにしたいことだけをしていれば群れが生き延びていくように。機械の小さい部品が、機械全体のことは考えずひたすら力を伝達しているように。

石器時代は、一人一人が「欲望すること」と「善いこと」のバランスを取って行動していれば、絶滅を免れました。
食べたいから狩りをする。性欲に任せて交接し、子を産んで、可愛いから育てる。それで個体は生命を維持し、繁殖し、次代を残せました。遺伝子の絶滅を免れ、存続できました。
群れが悪いとしていることをする子を叩いて躾け、それでも改めなければ殺す。気に入らない事をしたから叩く、という欲望任せでも、かなり子に群れに服従するよう叩きこみ、群れを維持するのには役に立ちました。
敵の群れを襲って男と子を皆殺しにし、女を犯して自分の群れに入れるのも、それを欲望するし善いこととされましたし、遺伝子を残すのには役立ちました。
少人数で群れから離れて荒野に旅立つことも常にあります。当人は出ていきたいという欲が出て、神がそれが善だと言ったからです。ある種の精神病すらあるでしょう。それも群れを分割し「すべての卵を一つの籠に入れるな」によって遺伝子を維持することにつながります。

全部、群れの遺伝子を維持することに貢献してきたのです。矛盾する感情や善悪、さらに狂気さえも。

しかし、巨大国家と核兵器、温暖化の時代に、一人一人が「欲望すること」「善いこと」をしていては、人類全体が絶滅します。
隣より大きい車が欲しいから、石油を食う車を買う。
神が善いことだと命令したから、科学技術を制限する投票をする。
戦い勝利することが善だから、核戦争も辞さない。

人間の、石器時代用の「好きなこと」「善いこと」には、人類の滅亡というのはありません。アリが群れの存続を考えず、ただ単純な脳が命じるままに土を運び、エサを運ぶのと同じです。
遺伝子で刻まれているプログラムは、飛行機にとっての車輪回転数速度計同様、この文明水準に適合していません。

今は新しいプログラムに従うべきです。だが、古いプログラムを無理に捨てさせようとすると、人を支配したいという厄介な感情を引き出してもっとひどい結果になります…共産主義のように。
新しいプログラムだったはずが、そのあちこちに古いプログラムが残ってしまうのです。平等のための革命が、ひどい搾取と格差を生み出してしまうのです。

どうすれば…r戦略、たくさん卵をばらまいてどれか一つが生き残れば、以外あるでしょうか?

14

新しい時代。

従来のように、全員を教育するのと。
下半分は殺すか、マニュアル仕事だけを正確忠実にこなし四十歳になったら自殺するのと。
どちらが国にとってお得なのでしょう。
下半分が今死んだとして、大半の国は損をするとは思えません。

新しい時代は、何もしなければとても残酷になります。
保守の、特に新しい時代に対応した部分にとっては、道徳を暴走させて不要になった下層を自殺に追い詰めるのが、最も合理的な解なのです。
企業と特権階級は豊かでいられますし、モラルも保てます。

それに対抗すべき思想が、日本にもアメリカにも見られません。
左派が旧来のままなのです。
宇野氏の言葉で言えば、都市派リベラルというべき層……リベラル、かつ新しい時代を直視する層が、政治勢力や思想として登場できないのです。

旧来左派は、結局は何もしないも同然です。支持者も少なく、現実にできることはなにもありません。

その、新しい左派は、こうあるべきです。
現実の経済を、現実として直視する。グローバル化、格差拡大の流れはやむを得ないと受容する。
その上で、誰も餓死しないように、また自殺せずに倒産できるように、そして環境を破壊しないように、道徳を暴走させて多くの人を罰しないように、……
政策的にはベーシックインカム、連帯保証などの廃止、性道徳などには寛容などがあるべきでしょうか。

しかしそのような主張は、そのような政党が議席を取ることは、日本では不可能です。社民党と共産党が、もはや政治的には存在意義がないのに、論壇と議席をがっちりと支配しています。

若者が何かしようとしたら、即座にオルグされ取りこまれ、思考を奪われ支配されます。
公安警察よりも有能に新しい左派の出現を阻止してしまうのです。

13

人間にとっては、真実かどうかより、説得力のほうが重要なのでは?
思想の人間工学という考えは、だれかやっているでしょうか。

真実でなくても、「人間に合っている」言葉のほうが選ばれる、ということは。

なぜ人がニセ科学に騙されるのか、それは色々な人が研究しています。
でもそれを、思想の人間工学という面から逆解析することは、しているでしょうか?

イデオロギーやカルト教団は、思想の人間工学の結果でしょうか?
それとも、単なる試行錯誤と市場による進化でしょうか。

12

今の保守層は、環境主義者とは逆に今後も科学が進歩し、人類は宇宙に進出することを当然と思っているのでしょうか?

そんな様子はありません。
特にアメリカでは、保守層は基礎研究に反対ばかりします。

左派も反対するので誰も味方はいません。

科学の側には、今どのくらいの人が立っているのでしょう。

11

ありがたいことに、僕には予知能力はないようです。
たとえ、明日富士山が噴火しても、僕は予知能力者は名乗りません。来年の7月10日であっても。
不都合な事実を否定したりはしませんが、こじつけはしません。

富士山の噴火を夢に見てすぐは思わなかったこと。

富士山が噴火すれば、火山灰で停電します。
クーラーが使えなくなります。

死にます。

原発で菅首相が覚悟したのと同様、千万を越える関東民が、交通が崩壊した状態で避難しなければならなくなります。

避難してもしなくても、百万人が死ぬでしょう。

真冬であれば何でも燃やして暖を取れます。
火事や火傷での死者も多いでしょうが。

しかし、涼しくする方法は電気以外にないのです。

そう考えると、関東大震災も、今の気候であれば火事で死んだ十万より、暑さで死ぬほうが多かったことでしょう。
今大震災が起きたら、暑さで膨大な死者が出るのです。

10

巨大な噴火の夢を見ました。

恐ろしくリアルに、丘を越えたら噴煙が吹き上がり、見る見るうちに空を暗くしていきました。

予知夢ではありませんように。僕に予知能力などありませんように。

でも、富士山噴火も僕の一生に起きる可能性は低くありません。
そして、大地震は東日本大震災が、僕の一生で最後ではないでしょう。
ま、僕の余命が短いかもしれませんが。

9

新しいリベラル政党ができません。

フリーター・派遣など非正規社員層、また現在非常に多い、サービス業や派遣などブラック企業に酷使されている名ばかり正社員層。
公務員にも非正規・ブラック労働条件の人は多くいます。
それを代表する政党はありません。

政党政治も、生態系の生存競争・企業のシェア争い・ヤクザのシマ争いと同様なのかもしれません。
タッカーが寄ってたかって叩き潰されたように。
二人乗り・10km以下の通勤を前提とした自動車が、長く登場できなかったように。
安定した森に生えようとした芽が、容赦なく食い殺されるように。

結局、自民・共産という古く大きいのしか生き残れない…

野党はまとまると、「民主党は中身がばらばらだ」と言われます。
バラバラになれば小選挙区制では議席を得られず、自民党が大半の議席を総ざらえするだけです。

どうすればいいか、考える人すらいません。

8

土葬、というのは本当に可能だったのでしょうか?

どこにでも、飢え死に寸前の貧しい人はいました。
多くの都市に、豚や犬もいました。

土葬された死体を食べる、人や野良動物は、本当にいないと言い切れるでしょうか。

ある時期には死体を掘り出して解剖に、というのもありましたが…

7

駅を歩いていて、引きずって運ぶ、車輪が二つと取っ手がついた箱についての注意書きをたくさん見ました。
そういえばあれ、正式名称はなんと言うのでしょう。

思ったのですが、十キロ入った標準ダンボール一つ、二百メートル街中を歩いて運ぶには、どれを選びますか?

1今使われている、取っ手と車輪二つの箱
2リヤカー
3土木工事用一輪車、通称ねこ車
4乳母車
5台車
6フレームつきのリュック
7フレームを先に背負って立って、長い紐を引くと箱が背中までずり上がるリュック
8チョッキのような丈夫なハーネスから、腹の高さに箱を吊る
9自転車の荷台に縛る

こう考えれば、今使われている1は、論外な品だとわかります。
あれはスーツケースを少し運びやすくしただけです、本質的には。

ですが、もうひと手間。3…車輪を一回り大きい一つにして、両手で押す折りたたみハンドルをつけるだけでも、操作性と安全性は格段に向上します。
ましてリヤカーを小型化すれば、どんなに使いやすいでしょう。

乳母車に荷物を乗せていけない理由は、何があるのでしょう。

単純に。今の日本人は、いやもしかしたら地球人は、とてつもなく愚かなことをしているのです。
鐙を知らない古代ローマ騎兵を笑えないほど。

6

「老人・女・子供は弱いから死んでもいい」ディンギルも、「男は全員死ね、幸せになるのは女だけでいい」男塾も持続可能ではありません。
でも人間はそういうのが好きです。

5

エジプトのクーデター…

これが、「アラブの春」の結果のようです。

当初から、僕はそれほど希望的には見ていなかったと思います。しかし、やはり悲しいものがあります。
僕は自民党支持者ではありませんが、自由と民主主義は好きですから。

国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上・下)(ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン)
この本の正しさを示しているようです。

収奪的な政治・経済システムはそれ自体が強い慣性を持ち、改善しようと革命してもろくなことにならず、結局収奪的な政治体制のまま頭だけが変わる結果になる、という。

ではどうすれば収奪的体制を包括的体制にできるのか…包括的体制が最初に生じること自体、極端な偶然がいくつも集まっての奇跡であり、意識的に再現できる代物ではないようにも思えます。
誰にも、できることなどないのでしょうか。
若者の正義を求める情熱は、踏みにじられ失望に終わるだけなのでしょうか。
オスカルの決意と叫びは、王妃の(そしてラボアジエの、また何万という…!)ギロチンとナポレオンの戴冠にしか結びつかないのでしょうか。

人は無力なのでしょうか。

4

自民党に、道徳を取りもどそう、権威主義、法と道徳を一致させよう、児童ポルノ禁止など過剰な自由を規制しよう、という態度があるかぎり、僕は自民党政権を絶対に支持できません。

僕は政治は権威主義であってはならない、法と道徳は分離しなければならない、と強く思っています。

何よりも、法が道徳を強制できるように憲法が改正され、法律が整備されていたら、万一反日勢力が政権を取った時に、取り返しがつかないことになるのは自明です。
愛国道徳を強制できる法的武器は、売国道徳を強制することもできるのです。

3

宇宙戦艦ヤマト2199で、本来ヤマトは移民船として計画されている…イズモ計画という立場があるそうです。
旧作でも、イスカンダルからの連絡まではヤマトは移民船として計画されていたという設定と、テレビシリーズ終盤での、藪一派の反乱がありました。
藪一派のやったことは悪に見えますが、合理的です。
「帰りにヤマトが沈んだら」というリスクを考えれば、宇宙のどこかに地球人の子孫が生きているという保険は、どう考えても必要なのです。

そしてヤマト計画とイズモ計画は、本来は矛盾しません。
少数の余剰人数と余剰資材を置いて、途中に条件のいい星を見つけたらそこに残して、ヤマトはそのまま仕事をすればいいのです。
余剰人員の余裕がないからイズモ計画を平行してやることはできない、といわれるでしょうが、結構少ない人数でいいのです。

「全ての卵を一つのバスケットに入れるな」を完全無視してヤマト計画のみ、イズモ計画を全否定するのは賢明でしょうか?

ヤマト計画と平行できる修正イズモ計画。
基本的には、余剰人員を乗せ、余剰の資材も用意して、条件のいい星に降ろ酢計画です。
技術的な前提として、冷凍睡眠なし、人工子宮なし。小型核融合炉あり。人工重力装置あり。
原料と工具があれば核融合炉を作れる技師を幼児から育てられるだけの教育ノウハウもあり。
産婦人科医技能が高く核融合炉も作れる、その他も有能な経産婦のみ、2人から40人まで。少人数でいいです。
多数の、遺伝子的に多様な冷凍初期胚を用意し、順次人工授精して産めば近親婚リスクは消せます。

ヤマトの何度ものワープで、恒星系に近づいた時に素早く探査します。
地球型の、すでに在来生物が繁茂している惑星は必要ありません。むしろ相互汚染でリスクが高いでしょう。
計画を発動する条件:
恒星が安定している。
要するに鉄と氷の塊のような、千キロ程度の星くずが複数ある。
金星や火星のような惑星がある。
氷の塊と水星のような鉄の塊が、火星の衛星に多数あるというのが理想的。

まず氷を含む小惑星を、アステロイドリング技術で軌道修正し、太陽に適度に近く氷が融ける公転軌道に、いくつかぶつからずにまとまるよう置いてやります。
同時にいくつかの大型小惑星をできるだけ多く、岩石惑星の衛星になるよう調整してやります。

ヤマトから小型宇宙船で降りて、十分な資材と核融合炉を持って小惑星に行った移民が、まずそこを人工農場で生活できるようにして、そこで暮らします。
それから工場をガンガン作って、小型宇宙船を利用して金星なら恒星とのあいだに鏡を置いて冷やし、火星なら鏡で光を集中して暖めます。
同時に小惑星内の居住施設を拡張し、冷解凍できる生物なら全部持って行って、解凍して動植物園を作っておくのも忘れずに。
冷凍初期胚の人工授精でどんどん子を産み、教育します。
岩石惑星に真水の海ができたら藍藻などを放り込んで酸素を作らせ、テラフォーミングしていきます。
住めるようになるまでは小惑星の施設でのんびり暮らしていればいいのです。

それすらも無理でしょうか?
コスモハウンド二機と十人。それだけです。
イスカンダルまでにそれを五回、ヤマトから降ろすだけです。

それとも、人間が本質的にイズモ計画を嫌ってる、というわけでしょうか?
でもマクロスは人類播種計画を実行しているんですが…

2

ハンス・ヨナスの責任倫理は、要するに「人類滅亡の可能性が1%の実験はするな」という結論のためでもあります。

ですが、その実験をしないことで、人類はジリ貧になる可能性があること……太陽寿命が有限、という事実からは目をそむけています。
失敗しての滅亡、成功しての宇宙進出。
実験をせず、宇宙進出ができない結果のジリ貧。
確率とシナリオ分岐を丁寧に分析すべきでは。

また、責任倫理は不可能でもあります。
「行為の結果が、人類滅亡につながらないよう」というのは、結果が見通せる全知者にとってのみ実行可能なことです。

人間は、長期的には誰もが過去への時間旅行者同然です。
蹴った小石一つが翌日の交通事故になり、それで流産したのはヒトラーかもしれないしアインシュタインかもしれないのです。
鼻息一つが、地球を半周すればバタフライ効果で大嵐になるかもしれないのです。
マンガで、過去に戻って主人公を助け、任務を果たしてからは木の葉一枚動かしてはいけない、とその場で白骨死体になった男がいましたが、誰もがそうしなければなりませんし、そうなったとしてもその白骨死体が重大な問題を起こすかもしれません。

海に肥料をまく実験は人類を滅ぼすかもしれません。しかし、現状の農業を続けることも人類を滅ぼすかもしれません。

十兆電子ボルトの加速器は人類を滅ぼす可能性が万分の一あるかもしれません。しかし、進歩がなければ人類は間違いなくジリ貧なのです。

批判のための批判とは言わないで下さい、代案はあります。r戦略繁殖。タンポポが多数の種を飛ばし、一つでもいい土に落ちて芽吹けばいいとするように、地球の生命と人類が生み出した情報を詰めて、宇宙に送り出すことは今の技術でできるのです。

ヨナスがなぜそれを考えなかったのでしょう。僕がハンス・ヨナスより頭がいい、ということはありえないと思いますが。
そして多くの環境哲学者も、なぜそれを考えないのでしょう。

なぜ人類はそれを決してやらないのでしょう。

1

ファクトA……フェルミ・パラドックスの根幹です。
ファクトA、事実。今の地球人の目の前には、異星人がいない。
フェルミ・パラドックス。これほど多数の星があるのに、なぜ地球に来て、UFOなどとは違う、明白で否定しようのない証拠を突きつけていない?

それを真似て「ファクトB」を提唱します。

事実。人類は、太陽系を越えてゴールデンレコードを送り出すボイジャー、宇宙に電波信号を発信するオズマ計画に、成功した。技術的に不可能は何もない。だが、人類はそれで止めた。
人類の、少なくとも主要な活動は、異星人に自らの情報を送ることによって種の存続をはかることを、目的としていない。
それが、ファクトBです。

宇宙船地球号に、救命ボートがない。
すべての卵を一つのバスケットに入れるな、に違反し続けている。
タンポポが種を飛ばすようなことを、今の技術でもできることはあるのに、何もしていない。これがおかしいと思わないのは僕だけでしょうか?

自己複製機械は案外難しいようです。
まあナノテクノロジーや3Dプリンタの急速な進展を見ると、どうなるかはわかりませんが。

でも、宇宙に種をまくことに限定すると、地球人類文明を含む自己複製子は現時点の技術で可能です。
地球同様に水があり、生物が存在しない惑星が、比較的近くにあると仮定します。
なくてもとんでもなく膨大な数打ち上げれば、タンポポの種同様どれか一つは期待できるでしょう。

地球の微生物と、人類の文明や文化を電子テキストにして詰めた、長期保存可能なパソコンを、ボイジャーのような太陽系外まで飛ぶ無人宇宙船で打ち上げます。
それに地球人の受精卵や植物の種などを加えてもいいです。

水のある惑星に、まず微生物を放ります。
微生物は強力な自己複製機械で、広い範囲で活動し、環境を変える力があります。
何億年もかかりますが。

微小な多細胞生物や藻類を入れておけば、地球では何十億年もかかった多細胞生物・酸素光合成の壁も短時間で乗りこえるでしょう。

そしてその微生物から進化した生物が進化し、人類とは似ても似つかないかもしれませんが人類と同様の文明を築けば、そこで地球から送られた情報を得て、それで一気に技術文明を進歩させて、同様のものを打ち上げるでしょう。
たくさんの文明があれば、その一つぐらいは、いくつも。
それには、地球から打ち上げられた情報のコピーも詰まっていることでしょう。

それは、何億年の時間・何百万分の一の確率かもしれませんが、立派な「自己複製子」なのです。

それをしていないこと、それがファクトB。

さて、ファクトCと言えることは、何があるでしょう。