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31

人類が造った自己増殖性ナノマシンが、世界を食い尽くす……そんなシナリオはしばしば描かれます。
その変形として、これはどうでしょう。

ナノマシンが細菌やウィルス、線虫を取りこみ、微生物のDNAも残しながら機械の性質も持つ新たな複合生命として世界を食い尽くす……人類の作ったもの、人類の肉体そのもの、さらにあらゆる生物……そして地球そのものを。

それから、それは地球の地下深くからウラン元素を掘りだし、海水を全部使い……キノコが生えるように、次々と巨大構造物を作り始めた。
その構造物は、ウラン元素を原爆に加工し、その原爆でリチウムや重水素を発火させる水爆をも作って、それをたくさん次々と爆発させて宇宙に次々と飛び立つ。
地球の全部を消費して、宇宙に無数の「キノコ」を飛ばす……いくつかは木星や土星の衛星にもとりつき、それらを地球同様に食い尽くして、また「キノコ」を作っては飛ばす。

その「キノコ」は少しずつ変異する。「キノコ」と「キノコ」の間でも食い合う。

大半の「キノコ」は星の海を越え、別の恒星に向かう……意志も何もなく、ただ至る所にばらまかれ、条件が合えば食い尽くす……多様性=進化により、様々な条件の惑星を食うことができる。
文明を持つ異星人にとっても、恐竜時代に等しい異星生命にとってもそれは悪魔に他ならない。

だが……地球人がそんなものを作らなかったとしたら。
地球人には宇宙に出る気がない以上、ただ持続可能を目指し、ゆりかごにしがみついたまま遅かれ早かれ滅びるだけ……その後、高々数億年後には海が失われて地球は熱くなり、地球の多細胞生物は全滅する。五十億年後には、地球そのものが焼きつくされて細菌の類も滅びる。
前者のシナリオは、地球式のDNAが、宇宙のいたる所に散らばり事実上の不滅を得ている……

どちらの運命が望ましいでしょう?
地球生物のDNAが宇宙に散らばるか、それとも地球と共に滅びるか。

もっとわかりやすく。
人類を滅ぼしたスカイネットが、人類による破壊を修復して地球を緑の星に戻し、さらに技術をより高めて宇宙各地を植民して地球の生態系を移植していけば?
それは、地球の生態系、自然にとっては最高のシナリオです。

無論、この二択とは限りません。ナノマシンがそのような行動を取る確率も天文学的に低いでしょう。

30

ヨーロッパなどは、半分に働かせて失業保険を出すのは持続不能なのは明らか……
全員週三日働かせ、三日分の給料を出し、資料水準の穀物を配給すべきでは?

でも本当にそれをやると、需要も半減するので大変なことになります。

ですが、金がないのにあるふりをしてぜいたくするのは、絶対持続不可能です。

29

無人とはいえロケットはまだ爆発するようです。
本当に宇宙は遠い…ロケットそのものが間違っている可能性もとても高いです。

でもなかなかロケットを代替する方法はできません。
軌道エレベーターも、極超音速スカイフックも。
また地上からレーザーを当てて水を爆発的に膨張させたりするのも。

サハラ砂漠を太陽電池で覆う、デザーテックについても否定的な記事を見つけました。
そういうのを見ていると、「今普及していないのは最初から不可能だからだ」という論法を納得してしまいそうにもなります。

でもそれを納得してしまえば、もう今が科学技術のピーク、これ以上の進歩は絶対にない、ということです。
それは地球人にとって死亡宣告にほかならないのです。
たとえ持続可能ができても、銅が尽きたら終わり・巨大隕石や超巨大火山噴火で終わり、ということなのですから。

28

放射性物質の種類によって、「非常に小さい原爆」を作るのは無理でしょうか。

軍事的にも、小型戦術核として用途はありますが、それ以上に水爆の小型化に大きい価値があります。
巨大なエンジン・大量の水を利用して、ごく小さい原爆点火式の水爆を爆発させるという核融合炉も考えられます。
少なくともトカマク式より実現性は高いでしょう。

また、小型水爆は、宇宙船の推進装置としても重要な技術です。

27

西洋文明伝統のバカには、食料の大量廃棄もあると思います。

スーパーマーケットが完璧な見た目の野菜などを要求すること。
期限切れ食料を、豚や鶏にやらない…家畜飼育が極端に厳しくなっているし、複雑な加工食品も多いこと。
堆肥に熱心でないこと。これは下水道にもつながりますが。

26

僕は、「人類は今住んでいるところから出ていけ」と思っています。

要するに、今の人類は森林を切り倒して農地や都市にして住んでいます。
そこから出ていけ、と。

要するに環境保全は、「人類がいなくなればいい」です。人類の活動が環境を害しているのですから。
一番いいのは、人類を皆殺しにすることです。
殺さないかわり、地球から出ていかせてもいいわけです。

さて、宇宙・海面・地中・砂漠、どれがいいでしょう。

なぜ環境保護思想はそっち側は考えないのでしょう?テクノ側は考えているのでしょうか?

というか「地球がもたん日が来ているのだ(シャア・アズナブル)」、人類そのものを排除し宇宙に移民させるという環境思想は「ガンダム」シリーズで提示されているのに、それが環境思想側で話題になっていないのも不思議なことです。

25

本来なら、政治の経済軸は、こういう基準に乗るべきです。

「大量の餓死者が出る身分制度でいい、所詮この世は弱肉強食」
「格差が出るのは当然」
「餓死者が出ない程度は最低限保証する」
「中産階級を維持せよ」(ベーシックインカム?)
「全員の結果平等」

再配分水準、といえばいいでしょうか。

問題なのは、「左右」という軸の存在です。
特に日本では「保守」のきわみが戦中国家社会主義であり、左側の評価基準はマルクスです。

ベーシックインカムもリバタリアニズムも存在しない、できないのです。

24

今のエボラ出血熱を、テロリストが利用しようとしたらえらいことになりますね。

逆に考えると、とんでもない規模で蔓延していないことがとても不思議です。

結構テロリストは少ないのでしょうか。

23

なぜ終戦で日本人は、「引き揚げ」という形で徹底して追われたのでしょう。
各国の少数民族として残留し同化することができなかったのでしょう。

ドイツも徹底した民族追放がありました。
第二次世界大戦というのは、ある意味民族浄化が当たり前のとんでもない戦争だった、ということです。

それにしても、日本人の徹底的な排除は奇妙に思えます。
ソ連も中国も、日本人は一人も受け入れなかった…

また、満州からの引き上げでは、膨大な日本人女性が犯されたでしょう。
ソ連兵にも、また中国や朝鮮の男にも。
なにより、日本は長いことアメリカに占領されていました。

にもかかわらず、日本人に顕著なハーフ・クォーターがあまり見られないというのは、いかに堕胎が徹底的だったか、ということでしょう。
そして、どれほど日本人が「民族の純血」に強くこだわってしまうかでもあります。
費用だけ考えても、よくできたものだと呆れるほどです。

22

普通の家庭用ガスレンジも、かなりの熱を無駄にしています。
内側から火を噴きだすタイプなら少しはましでしょう。

でも、「かまど」にすればもっとよくなるはずです。
なぜないのでしょう。
使える鍋のサイズを限定すればいいだけです。
戦後、かまどからガスレンジになる時代も、そうしておけばそのまま…最も高価な釜がそのまま使えたのに!

合理的には、ビルトインの大きい圧力鍋がベストです。
熱源はガスでも電気でも。
中に、多数の薄い鍋を入れることでいくつも同時調理ができるように。
それでご飯と、煮物や肉野菜汁を同時に調理できます。

21

イギリスで、制服姿のエロ漫画の所持で有罪だとか。
アメリカでも、カナダでもオーストラリアでも、「児童ポルノは絵でも有罪」はグローバルスタンダードのようです。

またTPPで、著作権法の非親告罪化…日本の同人文化に対する死刑宣告も避けられない可能性が高いです。

日本の「オタク」は、やはり世界が許さない…それが現実なのでしょうか。

そして何が善で何が悪かは、西洋文明が一方的に、絶対的に決めるものなのでしょうか。
どれほどそれが納得できない、反論したいものでも。

20

小渕・松島と辞任連発…完全試合を誇った改造前が嘘のようです。
完全試合が異常だったのでしょうか。
まあ、これで民主党のダメっぷり、ほかの政党の終わってる具合はどう変わったわけではないのですが。

というかそんなことはもうどうでもいい。
http://gigazine.net/news/20141020-sea-water-potato/

世界は救われたのかもしれません。このあいだの、ロッキードマーティン社の核融合もそうですが。

19

今大都市近くを見ていると、「次々と新しいマンション・郊外型巨大ショッピングセンターができている」「閉店シャッターが常に多く、元気がないところは死んでる」という印象です。
要するに、膨大な富が国内で移動しているのでは。

これほど多くの店がつぶれているのに、その隣で建築中の新築マンションには誰が、どこの稼ぎで入居するのか、という問題があるのです。

18

どんどん広くなるスマホの画面。
片手の親指では到底全体をカバーできません。

…全体がタッチパネルである必要がどこにあるでしょう?

というか、ブラックベリーの画面を大きくした、タッチパネルではないもので、なんの問題があるのでしょう。

17

核融合炉の研究に進展がある、というニュースがちらほらと。

意外と簡単に、世界の多くの問題は解決してしまうかもしれません。

ただ、今の世界の貧困・飢餓は、核融合炉を待たなくても結構簡単に解決できます。
世界の全員……下半分の頭に、わずかな知識を入れるだけで、予防可能な多くの死と病気を免れさせることができるのです。

湯冷ましを飲むこと。
基礎的な栄養学。
かまどやロケットストーブの作り方。
空中窒素固定、輪作。
水を無駄にしない耕作法。
マラリアの恐怖と蚊の予防法。

図入りの、十ページ程度のパンフレットに収まるはずです。

16

日本には「天皇に絶対忠実」な人間はどれぐらいいるのでしょう。

天皇陛下が平和を望まれているなら、自分も平和のために尽力する。
天皇陛下が現日本国憲法を支持されているなら、自分も日本国憲法を支持し、少なくともその精神を護持する。

皇統も、小林よしのり氏の「陛下のご意思が何であれそれに従う」が正しいと思います。
ただし、天皇陛下は自らの意思を正式に示すことはできないので、どの情報源が「陛下のご意思」なのか問題になりますが。

皇統といえば、不老不死技術が遠くないという話もあります…それは解決策にならないでしょうか?

15

ナイフ・ファイティングの「殺しのアーティスト」メソッド…鏡に、縦・横・斜めのユニオンジャックを引いて、それにそって斬り+突く、要するに九頭竜閃は間違っているのでは?

手で身体の前に、時計回りと反時計回りで円を描く…最大の円は、全身で腕全体を上から下、または下から上に。通背拳の揺臂法。
それを、胴体の使い方は変えないまま小さくしていき、最終的には二十センチ程度に。
それを高速でできるようになればナイフを握り、その円のいたるところで相手を切れるようにする。
円の角度や半径は変える…胸の前に、両手で抱える程度の球を仮想し、その球を様々な角度でなぞる。

その動きの中で、円の大きさと角度を変えることで八方向の斬撃・突きはすべて入れられます。
さらに投げすら可能です。

それが、特に連続攻撃に関しては最速で、防御にも使える最善の動きでは?

その応用として「倒した8=無限大マーク」もあります。

14

今、世界の人々はどんな物語の中に生きているのでしょう。

一般の日本人は、「財政破綻・ハイパーインフレ」で、中産階級から転落することを恐れるのが最も主な物語です。
「中国・韓国の侵略」、「戦後民主主義による道徳破壊」も、恐れていることでしょう。
基本的には、恐怖が日本の物語です。

アメリカは、ひたすらテロと貧困を恐れています。豊かで平和な世界を築く、などのビジョンはありません。アメリカが分裂しなければ御の字、でも実際には共和党と民主党は互いを悪魔とし、恐れています。

中国は分裂を恐れ、アメリカや日本に、またロシアやインドにも勝ちたい……そして「悪の日本を撃退した」歴史物語が中心です。

イスラム教徒は、「近代化して豊かで人権のある暮らし」を夢みることは難しいようです。
例外としてトルコは、近代に夢を持っているようです。いや、本当はトルコの人もイスラム原理主義という物語を求めながら、圧倒的な権力で潰されているだけかもしれません。
テロリスト、「アメリカに勝つ、どんな手を使っても」は、多数ではないと思いますが、とにかく報道上は目立ちます。

ほかの人は?
たとえば南米の人はどんな物語を?フィリピンもそうですが、「何をやってもうまくいかない」が物語でしょうか?

そして、「地球人」という物語を持つ人はいないのでしょうか。『137億年の物語』はどれほどの人に共有されているでしょう。
カール・セーガンの「宇宙に出る」という物語は…

13

核融合炉がこれからの十年で急速に実現し、その大量生産も比較的簡単だったとして、世界はどうなるでしょう。
今貧困や紛争に苦しんでいる地域の人々は、あっという間に平和と安全と豊かさを享受できるでしょうか。

どのように?

…SFとして考えてみたほうがいいのかもしれませんね。
核融合ではなく、「事実上無尽蔵のエネルギーが得られる、比較的簡単に量産可能なシステム」を発明して、それでどうなるか社会システムの変化を丁寧に描くような。

12

この十年、生活・町の景色を変える大企業は出てきているでしょうか。
QBと東京チカラめし?

携帯電話ゲームの世界では多数の企業が上場している?
インターネットによる新企業の勃興は、かなり早いうちに固まりなおしてしまった印象があります。

11

自民党に捨てられた、旧来の自民党支持層は今選挙ではどうしているのでしょう。
自民党集票システムは、今どうなったのでしょう。
農協、郵便局…何党に投票しているのでしょう。

それをいうなら社会党の集票システムもあったはずです。いまどうなったのでしょう。
その人たちは今どうしているのでしょう。

10

アメリカの戦争に反対する人は多いですが、ではどうしろと?

特に中東。「ほっとく」はタリバン、そしてアルカイダを成長させ、9.11テロに結びつきました。
でも戦争をいくらやっても、ぜんぜん中東はまともな方向にはなりません。
アフガニスタンはタリバン、シリアからイラクはイスラム国が、叩いても叩いても強くなるばかりです。

皆殺し?
またはイスラム圏の周囲に高い壁を作って閉じこめアメリカやヨーロッパにはかかわれないようにする…?

ああ、「日本が自衛隊を解散させ、非武装で行けば世界は平和になる」はやめましょう。

9

今の日本人が政治的にどうしたいのか、行動を分析したらどんな答えが出るでしょう。

40%の無党派層…まとまればほぼ確実に政権を取ることができます。
その膨大な人たちは、何を考えているのでしょう。
どんな政策パッケージであれば投票するのでしょう。

答えが反米・核武装の武装中立、ということは?

「最低限の生活を無条件に保証する、それ以外の規制は緩和」かつ「市民的自由、ただし反日ではない」はどれぐらいいるでしょう。

単に「改革の徹底・生活保護制度を廃止して弱者は餓死する弱肉強食」だったりして…

8

日本人ノーベル賞で騒いでいますが、もう中村氏は米国籍を持っています。南部陽一郎博士と同じです。

というか、日本は「発明は企業のもの」と決めました。
つまり、それを個人のものにしようとした中村氏は、新しい日本が否定する個人主義者です。
新しい日本に忠実ならば、むしろ批判するのが矛盾しない態度です。

というより…確かに偉大な発明ですし、ノーベル物理学賞は物性物理方面も結構出します、が…
本当に他にネタがないんでしょうか。

というか天文学軽視もノーベル物理学賞の伝統ですよね。いろいろえらい発見があるのに。

7

大災害がある程度以上の規模の場合、「救援物資を送る」より「全員遠くに避難させる」ほうが合理的なのでは?

東日本大震災の時、被災地の悲惨を聞く都度そう思っていました。
寸断された交通の中救援物資を送り、悪臭とハエ、冷暖房もなくトイレも不自由な避難所生活に耐えるより、全員関西に逃がし、ホテルや空き家に収容する方がずっといいのではないか……と。

なぜそれができないのでしょう?

6

子宮移植からの出産が成功した、というニュースが。
昨日までできなかったことができるようになる、それは今もあるのです。
人類は今も進歩しているのです。

人間の「できないリスト」……すぐできると言われながら、何十年たってもできないことばかりあげつらう人々がいます。
特に核融合で、「三十年前はあと三十年、今もあと三十年。三十年後もあと三十年だろう、永遠にできないんだ」。

コンピューター「人工翻訳」「介護ができるアンドロイド」
バイオ「寿命延長」「ハゲ薬」「ガン・エイズ・マラリアのワクチンや特効薬」「豚を遺伝子改良して拒絶反応なしに臓器移植」「人工子宮」「冷凍睡眠」
エネルギー「新エネルギー基本すべて」

でもどれも、永遠にできないと証明されたわけではないのです。

5

人間、特に西洋の愚行……芝生、暖炉、水洗便所。

芝生は広い庭面積を無駄にし、しかも膨大な水も無駄にしています。
特にアメリカ西海岸。本来は砂漠であるところで、莫大な水を無駄にしているのです。
芝生を維持するための、各戸の労力もすさまじいものがあります…アメリカでは芝刈り機は冷蔵庫以上に必需品です。
その広い土地面積なら、野菜の自給は容易でしょうが、それをする人は少ないです。
せめて共同でヤギを飼えば、石油を使わず芝刈りをして新鮮な乳を得られるのに、それもあまりやりません。

暖炉。燃える火を見ることができるかわり、とんでもなく効率が悪い暖房法。
特に昔は、煙突掃除のために膨大な人数の子供をガンで殺しました。死んだのは子供だけではなく、暖炉を使用する本人たちもでしょう。
煙の害は都市住民全員の平均寿命を大きく引き下げたはずです。
ロケットストーブやクリーンバーンとは言いません。それは当時から見れば未来の技術、古代ローマに鉄道とディーゼルエンジンを使えというようなものですから…鉄鋼技術の水準で不可能なディーゼルエンジンと違い、ロケットストーブは古代ローマでも技術的には可能ですが。陶器で粘土を選び丁寧に作れば、空気吹き込み式二次燃焼なら可能かもしれません。
せめてオンドルにしていれば、薪や石炭は大幅に減らせたはずなのです。汚染も半分になったでしょう。
囲炉裏も目には悪いし石炭を燃やせないものの、効率はいいそうです。熱の大半を持つ煙を逃がさないので。
ですが、西洋やその影響を受けた文明は、何が何でも暖炉。

水洗便所…下水道はローマ時代から、西洋にとって至福の贅沢です。客観的にはばかげています。
下流に流せば、下流が汚染され、肥料分が無駄になるだけなのはわかりきったことです。
なぜ江戸時代の日本のように、周辺の農地に肥料として売らないのですか?
確かに「ナイトソイル(夜の土)」という言葉はありますが、基本的にはパリもロンドンも巨大下水道が中心です。
そして、ロンドンでは大悪臭事件という大馬鹿をやらかしているのです。伝染病での死者も膨大です。
寄生虫も、完全に堆肥化し、葉野菜や根菜ではなく、つる性実野菜・果樹・繊維作物に使うようにすればほぼ問題はありません。

もっと悲惨なことに、西洋文明の延長である世界の多くも、その三つの愚行に呪われているのです。

4

経済は「大きな政府」「小さな政府」の軸で考えるのが主流です。
しかし、「マルクス主義」と「ベーシックインカム」はともに、その軸から微妙にはみ出るのです。

マルクス主義は一見大きい政府に見えますが、深く学ぶとそんな軸に乗るものではないことがわかります。
たとえば福祉国家は、マルクス主義からは修正主義だの真の革命を遅らせる妥協だのと非難されるのです。

また、ベーシックインカムも、「大きい政府」「小さい政府」からははみ出ます。
高額の税金を取り高額のベーシックインカムを支給する「大きな政府」もあれば、少額のベーシックインカムのみで他の福祉を削減した「小さな政府」もあり得るのです。

「誰も餓死させない」も、「大きな政府」「小さな政府」軸の上にはありません。
いくら「小さな政府」派でも、国民の多数が餓死することを容認することはありません……口だけは。
反面、「大きな政府」と批判されるこれまでの日本は、常に何十人かの餓死者を出し続けています。

3

中学校や高校で、膨大な量の制服が着られます。
卒業した時、まだ寿命になっていないものも多くあります。

ちなみに小学生のランドセルも、六年ぐらいでは寿命にはなりません。

上質の布地・革がかなり無駄になるのです。

もったいないので、布地や革だけでも何か再利用できればいいのですが。

2

イスラム教の指導者たちに、アラーが
「限りある淡水で農業をするな。海水を砂漠に満たし、塩生植物を育てよ。
また砂漠に風力発電所と太陽熱発電所を設け、淡水化した海水で適した作物の点滴栽培を行え」
と命じてくれれば、水と食料の危機は10年で解決するでしょう。

1

技術進歩を前提にした、地政学分析は可能でしょうか。
技術の進歩は予測できないので無意味、というなら、未来予測そのものが全面的に無意味です。

今にもできそうな技術として、

海に近い砂漠地帯で、海水面より深く掘り下げて海水を引き、そこで塩生植物を育てる技術
トリウムを用い劣化ウランや核廃棄物を燃やせる、小型で量産できる絶対安全な新世代原子炉
新世代原子炉や太陽光・風力発電を用い、淡水化した海水を点滴灌漑で無駄なく使い、乾燥に強い農産物を得る技術
海に肥料をまいて、大規模に海藻・貝を養殖し、魚を増やす

そして

石炭から任意長にカーボンナノチューブを紡ぐ技術=軌道エレベーター
核融合炉
海水で育つ稲

この実現を前提に、地政学がどう変化するか。

日本は高い技術力と、広大な領海があります。
メガフロート農業・軌道エレベーターと宇宙設備の両方が可能です。

韓国および中国は領海が比較的狭いので、主に宇宙設備でしょう。そして世界全体の、家電など世界の工場として。
また中国には莫大な余剰人口があるので、日本のメガフロートに働きに出ることもあるでしょうか。
中国もいち早く核融合炉と大規模な海水淡水化設備を作るでしょうが、内陸砂漠地帯まで水を運ぶのはかなり先で、沿岸地域全体の水不足を埋めるのが当分は精一杯でしょう。

東南アジアは、赤道海で「たらいを浮かべて土を入れるだけで」無尽蔵の水稲が得られる場所です。人口も多いですし、中国の大人口にコメと肉を送るだけでも膨大な仕事があるでしょう。
シンガポールという強力な先端技術センターもあります。

オーストラリアの内陸部全体を灌漑できれば、とてつもない量の農業生産が潜在的にあります。
核融合技術が成熟してからは、地球農業の主力となるでしょう。しばらくは資源国のほうが楽でしょうが…
インド洋という大洋をインドと並んで分け合っているのも重要です。

インドはインド洋という大洋を持っているのが中国との違いです。
メガフロートだけでも莫大な農業生産の潜在力があるのです。
さらに工業国としても可能性が高いです。

中東は沿岸砂漠であり、沿岸地域を掘り下げて海水を入れて塩生植物を育てるだけでも、かなりの農業生産が可能です。
そこから海水淡水化で得た水を、無駄なく点滴灌漑して巨木になる乾燥地作物…ナツメヤシなど…を育て、それを飼料とすることで、特にインドに大量の肉を送ることができます。
イランやサウジアラビアが核融合炉を作り、全土を緑化する決意をすれば、報酬は巨大です。
アフガニスタンは残念ながら海からも遠いので、その技術ができてさえも農業生産力は当分は低いままでしょう。よほど安価に大規模な水パイプラインができない限り。

メガフロート技術は、潜在的には中東の動乱を解決することができます。
しかし、反対も多いでしょう。

イスラエルも強力な先端技術センターであり、世界二番目の核融合炉ができるのはここでしょう。
そのエネルギーで先端工業を大幅に安く作ってヨーロッパに供給し、また海水淡水化と先進農業技術で、潜在的にはシナイ半島やシリア・ヨルダンまで緑にできる力があります。
しかし、それらの国々は使えない…イスラエルの人々は内陸に進出するより、世界中の技術指導に回り、膨大な富を母国に送って軍事力を強化するのが賢明です。

ヨーロッパは現時点で高い、それも高品質・高付加価値の農業生産力と高度技術工業力があります。
先進原発でも宇宙設備でも作る側に回れるでしょうし、高度技術を指導する技師にもなれるでしょう。

ロシアは?核技術の進歩で、産油国としての価値がなくなる…今のロシアにとっては致命的です。
最も重要な資源は、潤沢な水と木材、そして軌道エレベーターが本格稼働し小惑星の回収が可能になるまでは、鉱物資源です。エネルギーが潤沢になっても石油や石炭は、プラスチック原料として重要性は失われません。
しかし今のように、パイプラインのコック一つで近隣諸国の生殺与奪を握る、ということは不可能です。
圧倒的な面積があり、しかも水が豊富なのがロシアの強みです。膨大なエネルギーか、遺伝子改良された作物…さらに地球温暖化も助けになれば、農業生産力は増えるでしょう。
現時点で宇宙技術が非常に高いのも確かです。

アフリカ大陸の、サハラ砂漠沿岸部はその気にさえなれば塩生植物・大規模風力・太陽発電でエネルギーと食料を大量に生み出せます。
治安問題がつきまといますが。
さらに大西洋に大きく進出すれば、これまた莫大な海洋バイオマスの可能性があります。

サハラ以南のアフリカは極めて厳しい地域です。優位なのは鉱物資源と熱帯雨林、どちらも資源の呪いにしかなりません。
アフリカ周囲の海やサハラ砂漠の開発に余剰人口を出してしまい、アフリカ内部は適正な人口密度と高い農業技術(機械化ではなく、水や空中窒素固定植物の有効利用)が普及すれば、ある程度人間らしく生きることができるでしょう。
重工業で発展するのは難しいでしょうが…。
最大の資源はコンゴ川の圧倒的な水量です。沖合にたらいを浮かべるだけで大量の水稲を得られます。

沖合にたらい、で最大なのは、対岸のアマゾン河口域です。アマゾン熱帯雨林を伐採するよりたらいのほうが安い経済システムにする…それが、環境破壊に対する最も有効な防止策です。

南アメリカ大陸東海岸は、沿岸砂漠が多く短期的には塩生植物、そして長期的には大規模メガフロートの可能性があります。
南アメリカ大陸全体に膨大な、教育水準の比較的高い余剰労働力があるので、社会構造ノウハウさえあれば大きな可能性がある地域です。

そして北アメリカ。
現時点で、軍事的に最強であることはもちろんのこと、宇宙技術も高いです。
間違いなく核融合炉第一号を作るのはアメリカでしょう。
そして圧倒的なエネルギーを得れば、まずテキサスとカリフォルニアから、広大な内陸部の乾燥地帯に大量の水を送ることができます。
今の時点で、化石地下水でやっている世界最大生産力の農業を、持続可能に行うことができるのです。
カナダ・アラスカの豊富な水を乾燥地帯に送る、という構想もあり、核融合などが遅れた場合にはそれを用いて農業生産力を保つこともできます。
また、宇宙・海洋・エネルギーのどれについても、強力な生産力を持っています。
海も東西ともに広大で豊かな海があり、メガフロートを作れる面積も膨大です。

全体としては、先端工業力を持つ地域はより強くなる…そして海がある地域は豊かになるが、海がないと相対的に貧しくなる、という感じですか。

3Dプリンター
ファーストフードの無人化
自動介護システム

これらも実現したら大きいのでしょうが、それが地政学をどう変えるかはわかりません。